うさぎ獣人のララさんは、推し声の騎士様に耳元で囁かれたい。

文字の大きさ
26 / 35

26 ※

しおりを挟む
 

 室内履きを脱ぎ、レオンと手を繋いだままベッドの上に座る。レオンも靴を脱ぎながら、ベッドの端に膝を乗せる。ぎしっと軋む様な音がして、レオンの腕で、背中を引き寄せられた。

「ララさん」

 繋いでた手が離れる。背中に手を添えられながら、そっと押し倒される。レオンの逞しい腕が目に入り、真っ直ぐに見上げると、余裕のない表情のレオンの顔が近くにあった。服の上から、そっと胸に触れられ、レオンの大きな手でやわやわと揉まれてしまう。む、胸を、触られてる! という衝撃で、ララは思わず目を瞑った。どきどきしていたら、レオンの手が止まる。そっと目を開くと、呆けた様なレオンの顔が目に入った。

「……レオンさん?」

 レオンがびくりと身じろぐ。

「っ、いえ、すみません、あまりに柔らか過ぎて、どんな風に触っていいのか分からなくて……痛く、ないでしょうか?」
「……痛く、ないです……けど、あの、発情を抑えるために、自分で触ってしまってて、その、胸の先だけ、少し痛くて。だから、優しく触ってくれたら、嬉しいです」

 言いながら恥ずかし過ぎて、思わず手で顔を覆う。自分から何を言ってるんだと思いながら、レオンになら伝えても大丈夫と思い、言ってしまった。

「……分かりました。ララさん、服を脱がせても?」
「っ、はい」

 レオンが、ララの部屋着のボタンを一つずつ外していく。中は薄いスリップドレスを着ていた。顔を覆っていた手を外し、レオンの顔を見ると、真剣な顔でララの身体を眺めている。部屋着の襟ぐりと、スリップドレスの肩紐を一緒に下ろされ、上半身が露わになった。レオンが、目を見張り、やはり真剣な表情で眺められ、ララは羞恥心から、また手で顔を覆ってしまう。

「レオンさん、あんまり見ないで」
「…………あまりにも、綺麗で、言葉も出ませんでした」

 レオンの酷く甘い声に、ますます恥ずかしくなり、顔が真っ赤になる。

「できるだけ、痛くないようにします」

 レオンが、真剣な声で言い、ララの素肌にそっと触れる。レオンの温かく大きな手で、包まれる様に優しく胸を揉まれる。レオンが、胸の先に舌を這わせた。

「っ」
 
 身体がふるりと震える。
 レオンの熱い舌で、ゆっくりと飴玉を転がす様に舐められる。

「っ、……んっ」

 口に含み軽く吸われ、ぴくんと身体が勝手に揺れてしまう。

「痛く、ないですか?」

 覆っていた手の間から、自分の胸に顔を寄せているレオンが見える。その光景が、いやらしくて、恥ずかしくて、目を瞑り必死にコクコクと頷く。舐めていた方の胸を、やわやわと触りながら、反対の胸の先に舌を這わせる。同じ様にされているはずなのに、身体がびくびくと震える。

「ンッ、ふ……やぁ、ンッ」

 身体全体がむずむずして、身を捩るように揺らす。レオンが執拗に舐め続け、快感がどんどん膨らんでいく。

「んっ、や、レオンさんっ、それ、やぁ」

 下腹が熱くなり、蜜が溢れ下着を濡らしてしまっている。ちゅっと軽く吸われ、ララの身体がびくんと跳ねた。レオンが身体を起こし、顔を隠していたララの腕を優しくのける。恥ずかしくて顔を背けようとすると、ララの耳ごと手で包み込んで、目を覗き込まれてしまう。ぎゅっと目を瞑ると、唇に柔らかいものを押しつけられた。啄むように、顔中に口づけられる。

「レ、レオンさん?」
「っ、ララさんが、可愛い過ぎて、すみません」

 レオンが真っ赤な顔をして、ララの額にレオンの額をこつんとくっつける。

「愛しくて、おかしくなりそうです」

 そんなことを言われ、ララの顔も真っ赤になる。

「…………レオンさん、大好きです」
「私もです。ララさんが、大切で、大好きです」

 レオンと目が合い、再びキスをする。お互いに求め合う様に、唇を重ねる。ララは、夢中でレオンの舌に自分の舌を絡めた。ララは、太腿のあたりに、レオンの硬くなったものを感じていた。足の間に、それを押しつけられ、ララの敏感な部分にあたった。

「あ」

 勝手に甘い息が漏れてしまう。

「ララさん」

 レオンと触れ合い、捲れてしまっていた部屋着の裾から、レオンがするりと手を入れる。太腿を撫で上げ、下着の上から、敏感な部分をなぞられる。

「ん、……レオンさん、そこも、自分で触ると痛みがあって」
「……分かりました。優しく触りますね」

 甘く優しい声で、そう言われ、ララは、顔を真っ赤に染めながらコクコクと頷いた。部屋着とスリップを一緒に脱がされ、ショーツ一枚になってしまう。ララは、尻尾が出てもキツくない様に、ショートパンツタイプの下着を履いていた。尻尾の部分にはスリットが入っていて、今日は、一番お気に入りの、繊細なレースがついたものを履いている。自分の気持ちを上げるために買ったものの、扱いが面倒で、あまり履くことはなかったものだ。レオンが、そっと下着にも手をかける。尻尾にあたらない様に、ゆっくりと下ろされる。

「……少しでも、痛みを感じたら、言って下さいね」
「ふぁ、はいっ」

 何も身につけていない状態で、心許なくて声が上擦ってしまう。レオンが、ララのお臍にチュッと口づける。口づけながら、下腹から足の間へと下りていく。下生えの上からも口づけられ、くすぐったいのと、羞恥心とで、

「ひゃ」

 と、変な声が出てしまった。

「ま、待って、レオンさん」

 ララの膝を割り、足を広げ、頭を埋めようとしているレオンの頭に触れた。短くて、思っていたよりも柔らかな髪に、一瞬手が止まる。レオンがチラリとこちらを見て、ララの敏感なところに、チュッと口づけた。

「っ、あっ、や、だ、だめ」

 舌でくすぐる様に弄られる。

「ふぁっ、あっ、んんっ」

 な、何これ?! 自分で触ってたのと、お、同じところ?!
 レオンの唾液を含ませた、口で優しく吸われ、ビクンッとララの身体が揺れる。口に含みながら、舌先で弄られ、ビクビクと身体が勝手に反応してしまう。

「ンッ、は、ぁんっ、やぁ、レオンさんっ、それ、だめっ」

 ララは、息も絶え絶えになり、ようやくレオンが口を離した。

「……痛くは、ないですか?」

 レオンが、心配そうに聞いてくる。
 痛くはない。でも、気持ちが良すぎて頭がおかしくなりそうです。
 
「……はい」

 レオンがほっとした顔をして、また、顔を埋める。

「ま、待ってっ、あっ」

 同じところを、やわやわと舐められながら、中にレオンの指先が挿入ってくる。自分の指とは違う、太くて少しゴツゴツとした指が。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ちょっと不運な私を助けてくれた騎士様が溺愛してきます

五珠 izumi
恋愛
城の下働きとして働いていた私。 ある日、開かれた姫様達のお見合いパーティー会場に何故か魔獣が現れて、運悪く通りかかった私は切られてしまった。 ああ、死んだな、そう思った私の目に見えるのは、私を助けようと手を伸ばす銀髪の美少年だった。 竜獣人の美少年に溺愛されるちょっと不運な女の子のお話。 *魔獣、獣人、魔法など、何でもありの世界です。 *お気に入り登録、しおり等、ありがとうございます。 *本編は完結しています。  番外編は不定期になります。  次話を投稿する迄、完結設定にさせていただきます。

獣人の世界に落ちたら最底辺の弱者で、生きるの大変だけど保護者がイケオジで最強っぽい。

真麻一花
恋愛
私は十歳の時、獣が支配する世界へと落ちてきた。 狼の群れに襲われたところに現れたのは、一頭の巨大な狼。そのとき私は、殺されるのを覚悟した。 私を拾ったのは、獣人らしくないのに町を支配する最強の獣人だった。 なんとか生きてる。 でも、この世界で、私は最低辺の弱者。

絶対、離婚してみせます!! 皇子に利用される日々は終わりなんですからね

迷い人
恋愛
命を助けてもらう事と引き換えに、皇家に嫁ぐ事を約束されたラシーヌ公爵令嬢ラケシスは、10歳を迎えた年に5歳年上の第五皇子サリオンに嫁いだ。 愛されていると疑う事無く8年が過ぎた頃、夫の本心を知ることとなったが、ラケシスから離縁を申し出る事が出来ないのが現実。 悩むラケシスを横目に、サリオンは愛妾を向かえる準備をしていた。 「ダグラス兄様、助けて、助けて助けて助けて」 兄妹のように育った幼馴染であり、命の恩人である第四皇子にラケシスは助けを求めれば、ようやく愛しい子が自分の手の中に戻ってくるのだと、ダグラスは動き出す。

【完結】たれ耳うさぎの伯爵令嬢は、王宮魔術師様のお気に入り

楠結衣
恋愛
華やかな卒業パーティーのホール、一人ため息を飲み込むソフィア。 たれ耳うさぎ獣人であり、伯爵家令嬢のソフィアは、学園の噂に悩まされていた。 婚約者のアレックスは、聖女と呼ばれる美少女と婚約をするという。そんな中、見せつけるように、揃いの色のドレスを身につけた聖女がアレックスにエスコートされてやってくる。 しかし、ソフィアがアレックスに対して不満を言うことはなかった。 なぜなら、アレックスが聖女と結婚を誓う魔術を使っているのを偶然見てしまったから。 せめて、婚約破棄される瞬間は、アレックスのお気に入りだったたれ耳が、可愛く見えるように願うソフィア。 「ソフィーの耳は、ふわふわで気持ちいいね」 「ソフィーはどれだけ僕を夢中にさせたいのかな……」 かつて掛けられた甘い言葉の数々が、ソフィアの胸を締め付ける。 執着していたアレックスの真意とは?ソフィアの初恋の行方は?! 見た目に自信のない伯爵令嬢と、伯爵令嬢のたれ耳をこよなく愛する見た目は余裕のある大人、中身はちょっぴり変態な先生兼、王宮魔術師の溺愛ハッピーエンドストーリーです。 *全16話+番外編の予定です *あまあです(ざまあはありません) *2023.2.9ホットランキング4位 ありがとうございます♪

乙女ゲームの世界に転移したら、推しではない王子に溺愛されています

砂月美乃
恋愛
繭(まゆ)、26歳。気がついたら、乙女ゲームのヒロイン、フェリシア(17歳)になっていた。そして横には、超絶イケメン王子のリュシアンが……。推しでもないリュシアンに、ひょんなことからベタベタにに溺愛されまくることになるお話です。 「ヒミツの恋愛遊戯」シリーズその①、リュシアン編です。 ムーンライトノベルズさんにも投稿しています。

私に番なんて必要ありません!~番嫌いと番命の長い夜

豆丸
恋愛
 番嫌いの竜人アザレナと番命の狼獣人のルーク。二人のある夏の長い一夜のお話。設定はゆるふわです。他サイト夏の夜2022参加作品。

逆転の花嫁はヤンデレ王子に愛されすぎて困っています

蜂蜜あやね
恋愛
女神の気まぐれで落ちた花嫁を、王子は決して手放さない――。 かつて“完璧少女リリアンヌ様”と称えられたリリーは、 ある日突然、神のいたずらによって何もできない“できない子”に逆転してしまった。 剣も、誇りも、すべてを失った彼女のそばに現れたのは、 幼馴染であり、かつて彼女の背を追い続けていた王子アシュレイ。 誰よりも優しく、そして誰よりも歪んだ愛を持つ男。 かつて手が届かなかった光を、二度と失いたくないと願った王子は、 弱ったリリーを抱きしめ、囁く。 「君を守る? 違うよ。君はもう、僕のものだ。」 元完璧少女リリアンヌと幼馴染のちょっと歪んだ王子アシュレイの逆転恋愛ストーリーです

私、異世界で獣人になりました!

星宮歌
恋愛
 昔から、人とは違うことを自覚していた。  人としておかしいと思えるほどの身体能力。  視力も聴力も嗅覚も、人間とは思えないほどのもの。  早く、早くといつだって体を動かしたくて仕方のない日々。  ただ、だからこそ、私は異端として、家族からも、他の人達からも嫌われていた。  『化け物』という言葉だけが、私を指す呼び名。本当の名前なんて、一度だって呼ばれた記憶はない。  妹が居て、弟が居て……しかし、彼らと私が、まともに話したことは一度もない。  父親や母親という存在は、衣食住さえ与えておけば、後は何もしないで無視すれば良いとでも思ったのか、昔、罵られた記憶以外で話した記憶はない。  どこに行っても、異端を見る目、目、目。孤独で、安らぎなどどこにもないその世界で、私は、ある日、原因不明の病に陥った。 『動きたい、走りたい』  それなのに、皆、安静にするようにとしか言わない。それが、私を拘束する口実でもあったから。 『外に、出たい……』  病院という名の牢獄。どんなにもがいても、そこから抜け出すことは許されない。  私が苦しんでいても、誰も手を差し伸べてはくれない。 『助、けて……』  救いを求めながら、病に侵された体は衰弱して、そのまま……………。 「ほぎゃあ、おぎゃあっ」  目が覚めると、私は、赤子になっていた。しかも……。 「まぁ、可愛らしい豹の獣人ですわねぇ」  聞いたことのないはずの言葉で告げられた内容。  どうやら私は、異世界に転生したらしかった。 以前、片翼シリーズとして書いていたその設定を、ある程度取り入れながら、ちょっと違う世界を書いております。 言うなれば、『新片翼シリーズ』です。 それでは、どうぞ!

処理中です...