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第37話 渓流釣り2
しおりを挟むしばらく沙耶とのんびりとした時間を過ごしていると美麗がこちらにやってきて、沙耶と交代していった。
話半分で流しちゃってたけど、ローテは時間制っぽいな。
「あれ?美麗、釣り竿は?」
向こうの班に戻って行った沙耶を見送り、岩場に腰掛けて横の美麗を見ると手ぶらだ。え、なんで?
「釣りすぎても食べきれないと思って置いてきましたの。」
「あーなるほど。もうそんな釣れてるのか。朱莉のリリースしか見れてなかったわ。」
「あれはお見事でしたの。」
美麗はそう言いながら、隣に座り俺の肩に頭を預けてきた。
たまに発動する甘えん坊美麗の誕生だ。珍しいな。二人っきりの時しか発動したことなかったのに今日は離れているとはいえ、みんないるぞ?
片手は釣り竿を垂らしている為、空けられないのでもう一方の片手で頭を撫でてあげる。
「珍しいね。なんかあったのかい?」
頭を横に振ってグリグリされる。何もないならよかった。
「何もないならよかったよ。あっ」
「----どうしましたの?」
「あー…いや。-----みんな手を止めてこっち見てる」
「えっ」
美麗はチラっとみんなの方を確認して、すぐにこっちに向き直り…頭突きか!?
俺から見えないように顔隠してるけど耳赤いよ?恥ずかしいんだね!?
しょうがない…。先にみんなに手を振ってから、美麗の背中をポンポンしてあげる。
ようやく落ち着いたのか肩が触れ合うかどうかくらいの距離になった。
うん。美麗は大丈夫そうだな。たまにこうして甘えてきてくれるし。この状態になったら全力で俺も楽しんで付き合ってる。砂糖過多ですまん。
沙耶は全く素振り見せなくて不安だったんだよね。
「わかった!」
「----なにがですの?」
訝《いぶか》しげに見上げてくる美麗。上目遣い可愛いなおい。
言いたいけど、言うとちょっとアレか…?
美麗お嬢様の見事な縦ロールなんだが、普段は朝にちょっと巻いて整えてるんだけど、今日朝早くて出来てなかったから巻き髪美人状態で縦ロールじゃないから甘えん坊発動したのかなって。
普段甘えん坊モードになる時は決まって風呂上がりで、軽い巻き髪状態なんだよね。だから、その影響かもなと。
普段も可愛いが、軽い巻き髪状態もイメージがガラッと変わって二度おいし(ry
「今日も美麗は可愛いなって。あ、まってごめん。目閉じるのやめてね?」
「むぅ…ですの。」
「無理して語尾付けなくてもいいんだぞ!?」
そんな話をしていると俺の釣り竿にあたりがあった。
「かかった!」
「はいですの!」
「なんで!?」
美麗は返事と共にすぐに俺の後ろに回り抱き着いてきた。
ちからつよ!?思いっきり抱きしめてませんか!?
「そんな大物釣れるのかな!?」
そんな問答をしつつ軽くひいたらすぐに釣れた。大変小ぶりなお魚でした。
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そのあとすぐに朱莉がきて、美麗と交代していった。
「大喜利でもしてるのか…?」
「なにが?」
「ああ、うん。大丈夫。朱莉はいつも元気そうで嬉しいよ」
「?うん。元気だよ!」
手ぶらの次にやってきたのは、網しか持ってない朱莉だ。
釣りにきたはずなのに…。まあ、手ぶらの美麗も俺のとこにくる前に釣ってたみたいだし、いいんだけどね?
「つめたーい!達也もおいでー!流れちょっと早いから気を付けてね!」
「まてまてまて会話のキャッチボールをしよう!」
「ふふっ、変な達也。ボールなんてないよ?」
さて、それじゃあ釣りするかってなったら速攻で朱莉が川に入ったんだが?
俺が釣って掛かった魚を取ってくれる用の網だと思ってたわ。まだまだ朱莉の理解度が足りてません。勉強になります。
「網でとる気か!?さっきまで釣り竿だったろ!?」
「こっちのがとれるよ!」
「野生児かな?」
「子供じゃないよっ!大人なおねえさん!」
「朱莉は一歩先をいくなあ」
「おねえさんだからねっ!」
「あーもぉー…やるか朱莉!!」
「とうぜんっ!」
バッシャバッシャと川に入り朱莉と一緒になってずぶ濡れだ。帰りの服どうしよって俺は思うけど、朱莉は考えてるのかな…。
追い込み漁みたいに俺が魚を追いかけて網に誘導したり、今度は朱莉が追う側に交代をしたりと川遊びを楽しんだ。
魚?とれる訳ないでしょ。バシャバシャ音立ててるし、魚追ってる感覚ないからな。なにもいないのわかってて朱莉に近づいてってたわ!!
しばらくそんな感じで遊んでいると、みゆちゃんとメイドさんがセットでこっちに向かってきているのが見えた。
「とれなかったねっ!さっきはとれたのに…。」
「えっ。まじで!?」
「うん!3匹とったよっ!」
「すまん、俺が野生児になれてなかったわ」
「ふふっ、達也はまだ子供でしょ?」
「野生児の意味、大人か子供かだと思ってる?」
「でも楽しかったねっ!またやろっ!」
「あ、うん。ほんとにボールないな。」
みゆちゃんとメイドさんはセットで一緒にやっていたらしい。見えてたけどね。
まあ、みゆちゃん一人だと危ないし当然っちゃ当然か。
「よかった。大喜利は終わりか。」
「おおぎり…?」
「ああ、ごめんねみゆちゃん。こっちの話。」
みゆちゃんは釣り竿をちゃんと持参してくれて良かった。
手ぶらだの網だの試されてる感があったからな。みゆちゃんを癒し枠としよう。
適当な岩場に腰かけると前にみゆちゃんが入ってきた。
「濡れてるけど、いいの?」
「ここがみゆのていいち!」
「定位置なんてよく知ってるね、すごい!」
「えへへ。すごいでしょ!」
「--------ところでメイドさん?」
「はい?」
「なぜそこに?」
「みゆさんがそこに居るからですが…」
不服そうにそう答えるメイドなんだが背中にぴったりくっついて…というか抱きしめられてるんだが?
背中に胸押し付けられてるんだが…?息子が反応したら非常に困るんだが???
「どいてもらうことは…?」
「できません。」
「まじかこいつ…」
「まじです。それと私のことは気軽にサキとお呼び下さい。」
「まじだこいつ…」
「サキです。」
その後は、メイド(サキ)が唐突に水着になろうとしたのを止めたりはあったもののみゆちゃんとの釣りを楽しんだ。ちゃんと釣れてよかった。
メイドの誘惑が強くあまりリラックスは出来なかったけど、なんとか癒し枠のみゆちゃんが立て直してくれた。
釣りを終え、みんなでコテージに移動してずぶ濡れメンバーは着替えたりしてからお昼は釣った魚を外で串焼きにして食べた。非常に美味かった!
その後は、朝早かったのもあり昼寝して仮眠を取ってから帰宅した。
突発的ではあったけど、ここまで充実した一日を過ごさせてくれてみんなに感謝だ!
楽しかった!まあ、そろそろ課題やらないとな…。
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