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第41話 文化祭準備
しおりを挟む昨日はご主人様だったが、今日は学校だ。戻して…。
今日はロングホームルームがあって、そこで文化祭の出し物を決めるようだ。
何個か案を出して第二候補までは提出しなければならない。他のクラスと被りとかもあるからね。
これはさっき知ったことなんだけど、三年生は自由参加らしい。進学校だと普通なのかな?参加表明した三年生同士で出店する時もあれば、出し物は無しにして、まわるだけの年もあるそうだ。
適度に息抜きもしつつ、受験頑張って!と思う。上級生の知り合いはいないけど同じ出身校として応援してる!
「昨日お伝えした通り今日のホームルームでは文化祭の出し物を決めます~実行委員の二人で進行してください~」
朝倉先生の声掛けにより、文化祭実行委員の女子二名が教壇に移動してみんなから意見を募り、どんどん黒板に書いていく。
よかった。先に男子から意見を聞こうとしたのか実行委員の子からの目配せがあったけど、全力で首を横に振って。特に何も考えてなかったからな。
ついでに言うと、俺以外の男連中も首振ってた。
しばらく成り行きを見守っていると、いったん止まったようだ。
黒板を確認すると様々な出し物が書かれていた。
書かれているものでよくありそうなのは、飲食関係とお化け屋敷になるのかな?
それにしても飲食は種類が多いな。まだ暑いからか、かき氷なんかも書かれていた。他にはクレープやたこ焼きなんかもある。
「もう大体出揃ったかな?多数決に移っても大丈夫でしょうか?」
「やっちゃいましょ~」
「はい。では、ジャンルから決めていきましょうか。飲食が多いのでバラけそうですし。」
実行委員の一人が先生に尋ね、なんとも軽いゴーサインが出てまずはジャンル決めの多数決をすることになった。
ジャンルを分けた後に、挙手制で多数決を取るようだ。
お化け屋敷と迷路はアトラクション系等、あっちじゃないかな?こっちじゃない?とみんなで騒がしくジャンル分けしていく。
ジャンル分けのあいだに俺はどれに投票すべきか考えを巡らせていた。
う~ん…。準備の手間はあってもよさそうかな?
昨日聞いてた感じだと沙耶も美麗も文化祭回るの楽しみにしてそうだったし、店番少なそうなやつに投票するのがよさそう。
飲食も事前に作ってもダメにならないものはよさそうか。例えばジュースとか。
同じ飲食でもダメそうなのはたこ焼きかな?いけそうっちゃいけそうではあるが、作り手と売り手が必要だと店番長くなっちゃいそうだし。
なんて一人で考え込んでいると教壇の方から俺に声がかかる。
「七瀬くん主役やってくれる?」
「え、なにが?」
「演劇になったら主役やってくれるかなって。どうかな?」
演劇!?慌てて贄、じゃないや。一樹と佐久間くんに視線を向けると目が合った瞬間に×マークを作りやがった!逃げるな!!
言葉を間違えたら俺が持ってかれるなって察したので注意しながら答える。
もしここで、投票次第かな!なんて言おうもんなら一致団結して持ってかれるからな。ちゃんと断ろう。
「ごめんなさい!」
そう言うと確か演劇部の子だったかな?その子が、がっくりしたのが見えた。
さっきまで両手を組んで祈るように俺を見ていたのが男連中に視線を向けた時にチラっと見えて心苦しかった。
ごめんよ…。流石に演技は恥ずかしさが勝つよ。上手くできる自信も全くないから。本当にすまない…。
その後の多数決でジャンルは飲食が勝ち抜き、飲食の分岐先はタピオカジュースに決定した。
第二希望も飲食関係で出すのはルール的にダメなようで、第二希望は謎解きになった。
タピオカ…前世ではもう全然見なくなってたけどこっちじゃ流行りはじめなのか…?
タピオカ本体と合わせるジュースに関しては、それぞれで仕入れが出来るクラスメイトが居たので、前日に作って冷蔵庫に保管すればいいだけになった。
いいね!店番も少なく済みそうでよかった。文化祭まわれるので助かる!
その日は、実行委員会の審査待ち?希望の結果待ち?になったので、お開きとなった。
後日、文化祭の為に作られた時間割で、第一希望が通ったと嬉しそうに話す実行委員の二人が準備期間の話をし始めた。
ただ販売するだけでもいいんだけど、だいぶ時間が余りますね…。
せっかくの文化祭、授業を潰して時間の確保もしてくれているのにただ販売して終了じゃ寂しくないですか?と。
確かにそうだなとクラスで話し合った結果、班ごとにわかれてSNS映えする看板を作ろうとなった。
文化祭中に一番撮られていた看板の班には景品も付けようと盛り上がりをみせていた。
「映えってなんだ…?」
「映えは映えだよ~」
看板作りのために班ごとに分かれ、俺がボソッと呟くと沙耶が返事をくれたが、答えになってない。
助けを求めるように美麗に目を向けると逸らされた。
美麗はもしかしなくても、仲間?
「こういうのだよ達也。撮ったことないの?」
そう言い、自らのスマホを俺に見せてくるのは同じ班になった一樹だ。
一樹の婚約者である桜さんと葵さんに挟まれてうつる写真を見せられたんだが…。
テーマパークを背景にただ並んで撮ってるだけでは?
「俺でもわかる。これはただの記念撮影では…?」
「あ、間違えた。こっちね」
「見せたかっただけか…?おお、羽生えてるじゃん。」
「そう!こういうのを作って写真を撮ってもらおうって感じだね」
俺の感性は若干取り残されそうではあるが…。ようは、写真映え?するのがいいってことね。
しれっと美麗が俺の後ろに回り込んで一樹のスマホを覗いてたんだけど、これは映え?萌え?
「どういうのにする?他の班と被っても悪いし。」
「そもそも班に絵を書ける子いるの?桜さん?」
俺の提案に沙耶がそもそもの問題点を挙げる。
ああ、言い忘れていたが俺の班は沙耶と美麗。それに一樹と桜さんだ。
佐久間くんは別の班になった。ここだけ男子固まってごめんね…。
「たしかに。結構大変そうだもんなこういう絵って」
桜「絵は授業の時ぐらいしか描いたことないですね…。」
「書けますの!」
「うおっ。びっくりした。美麗いけるの?」
耳元で急に大声やめてね?
龍宮寺家の血かな?妹ちゃんにもやられましたよ。
続けて小声で話しかけられる。
「達也さん」
「はいはい、どした?」
「デフォルメしたクマさんが抱きしめているような絵を描きたいんですの。」
「おお、いいじゃん。それでいく?」
「はいですの。提案してくださいまし。」
「え、おれが?」
首を縦に振って、俺の反応が無いとみると頭で俺の背中をグリグリし始めた。
え、かわいい。ほっとこうかな?
まあ、ほっとくのは冗談として班のみんなに提案し、
その後は、美麗がメインの絵を描いて俺らは背景等、そこまで難しくないところを担当した。
想像よりは少しでかくなってしまったけど、良い出来栄えでこれなら写真映えしそう!班のみんなで記念に集合バージョンと個別にも撮って満足!
ちなみに、抱きしめてる感じは難しかったっぽい。そりゃそうだよな。前に人がきて隠れちゃうし。
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