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第二章 「天界」と「女神」
33.愛され足りないか?
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俺はサラを再度横抱きに抱えて空を飛ぶ。
面倒なのでリュックは風に乗せることにした。
獣人神の神殿は招き入れた者以外は行くのに時間が掛かる。サラを連れてだから1日半くらいか。かなり飛んだがなかなか着かない。
天界にも昼と夜がある。光の神と闇の神が居るからだ。
今は夕方。紅くなった空を飛んでいた。
「アウィン。お腹空かない?」
「ん?ああ、そうだな。そろそろ寝床用意するか?泉を見つけよう。天界には神族が食事をする方法があって.........」
「パイは?保温機の中にスープも入れてきたよ?セロリが隠し味のコンソメスープなんだけどハムとかオニオンも入ってるの」
「パイは何?」
「ふふ。今日はサーモンとオリーブのクリームチーズパイ。手で持って食べれるよ?さっぱりとこってり」
「おお!旨そう!手で食べれるなら、サラに食わせて貰おうかな」
「あーんの事?うん!したい!恋人みたいね?ふふっ」
「恋人だよ。まだ、始まったばっかだろ?俺達まだまだ知らない事ばっかだからな。ちゃんと解り合えるまでは恋人で良いよ。サラの好きな物って何だ?ああ、ウサギのぬいぐるみか。小さい頃昼寝で抱いて寝てたよな。あれ?クマだったかな?」
「カワウソだよ。」
「カワウソ!?全然違った.........!」
「アウィンが学校に行くようになって全然会わなくなってからはもうカワウソ居ないよ」
「そうか。ふふ。寂しかったか?」
「うん。でも私も15歳までは女学校に通ってたし。月に一度はアウィンに会えたから」
「本当よく無事だったよな.........。女学校で良かったよ(こっそり見に行ったり、女の護衛は付けてたけど。)」
「ん?なんの事?楽しかったよ?母様が亡くなるまでは」
「.........サラ。俺後悔してるんだ。神族になる前にお前を拐っておけば良かった。そうすればあんな苦労する必要無かったのにな。でも.........踏み出せなかった」
「.................大丈夫。平気。きっと無駄じゃ無かったよ。アウィンに会える事がずっとずっと楽しみになったんだもん。えへへっ」
「.........ああ。俺も。時間を掛けた分今お前とこうしてるのが嬉しいよ」
俺はサラの額にキスをする。
「アウィンって.........凄く優しいよね。口調は厳しいのに。甘い言葉ポンポン言うんだから。照れちゃう」
「もう我慢する必要が無くなったからな。嫌か?」
「ううん。幸せ」
「ふふ。俺は風に成りきれない風みたいだ。奔放で来る者拒まず、ってのは出来なさそうだ。爺さんみたいに女を渡り歩くのは無理だな」
「.........お爺様は寂しいのかもね」
「うーん。そうなのかな?商会を作ってデカくして神族になって、男爵位を買い取って、領地治めて、割りと忙しくしてたはず.........いや、そうか。そうかもな。忙しくしてたのはその所為かも。婆さんも奔放な人だからな。仕事で飛び回ってたし。きっとお互い素直じゃないのさ」
「素直じゃない?」
「.........「側にいて」..........って言えなかったんだろう」
「アウィン.........私ちゃんと言うから。捨てないで」
「.........サラは直ぐ不安になるんだな。....どうしたらちゃんと分かってくれるかな?やっぱり愛され足りないか?まあ、まだ結婚して9日目だしな」
「.........うん」
「恋人の期間も含めて可愛がるよ。俺がそうしたいから。お前は俺の特別だ。サラ.........忘れるな」
「うん。アウィン。.........忘れない」
美味しいな.........
「ん?」
サラが不思議な顔をして俺を見る。
「ん?」何だ?
「.........んーん。.....何でもない」
面倒なのでリュックは風に乗せることにした。
獣人神の神殿は招き入れた者以外は行くのに時間が掛かる。サラを連れてだから1日半くらいか。かなり飛んだがなかなか着かない。
天界にも昼と夜がある。光の神と闇の神が居るからだ。
今は夕方。紅くなった空を飛んでいた。
「アウィン。お腹空かない?」
「ん?ああ、そうだな。そろそろ寝床用意するか?泉を見つけよう。天界には神族が食事をする方法があって.........」
「パイは?保温機の中にスープも入れてきたよ?セロリが隠し味のコンソメスープなんだけどハムとかオニオンも入ってるの」
「パイは何?」
「ふふ。今日はサーモンとオリーブのクリームチーズパイ。手で持って食べれるよ?さっぱりとこってり」
「おお!旨そう!手で食べれるなら、サラに食わせて貰おうかな」
「あーんの事?うん!したい!恋人みたいね?ふふっ」
「恋人だよ。まだ、始まったばっかだろ?俺達まだまだ知らない事ばっかだからな。ちゃんと解り合えるまでは恋人で良いよ。サラの好きな物って何だ?ああ、ウサギのぬいぐるみか。小さい頃昼寝で抱いて寝てたよな。あれ?クマだったかな?」
「カワウソだよ。」
「カワウソ!?全然違った.........!」
「アウィンが学校に行くようになって全然会わなくなってからはもうカワウソ居ないよ」
「そうか。ふふ。寂しかったか?」
「うん。でも私も15歳までは女学校に通ってたし。月に一度はアウィンに会えたから」
「本当よく無事だったよな.........。女学校で良かったよ(こっそり見に行ったり、女の護衛は付けてたけど。)」
「ん?なんの事?楽しかったよ?母様が亡くなるまでは」
「.........サラ。俺後悔してるんだ。神族になる前にお前を拐っておけば良かった。そうすればあんな苦労する必要無かったのにな。でも.........踏み出せなかった」
「.................大丈夫。平気。きっと無駄じゃ無かったよ。アウィンに会える事がずっとずっと楽しみになったんだもん。えへへっ」
「.........ああ。俺も。時間を掛けた分今お前とこうしてるのが嬉しいよ」
俺はサラの額にキスをする。
「アウィンって.........凄く優しいよね。口調は厳しいのに。甘い言葉ポンポン言うんだから。照れちゃう」
「もう我慢する必要が無くなったからな。嫌か?」
「ううん。幸せ」
「ふふ。俺は風に成りきれない風みたいだ。奔放で来る者拒まず、ってのは出来なさそうだ。爺さんみたいに女を渡り歩くのは無理だな」
「.........お爺様は寂しいのかもね」
「うーん。そうなのかな?商会を作ってデカくして神族になって、男爵位を買い取って、領地治めて、割りと忙しくしてたはず.........いや、そうか。そうかもな。忙しくしてたのはその所為かも。婆さんも奔放な人だからな。仕事で飛び回ってたし。きっとお互い素直じゃないのさ」
「素直じゃない?」
「.........「側にいて」..........って言えなかったんだろう」
「アウィン.........私ちゃんと言うから。捨てないで」
「.........サラは直ぐ不安になるんだな。....どうしたらちゃんと分かってくれるかな?やっぱり愛され足りないか?まあ、まだ結婚して9日目だしな」
「.........うん」
「恋人の期間も含めて可愛がるよ。俺がそうしたいから。お前は俺の特別だ。サラ.........忘れるな」
「うん。アウィン。.........忘れない」
美味しいな.........
「ん?」
サラが不思議な顔をして俺を見る。
「ん?」何だ?
「.........んーん。.....何でもない」
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