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【大人風味?】専属騎士の独り言
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王太子の専属護衛騎士として仕えるようになって10年、ふたりの初顔合わせから見守ってきた。
それなりの付き合いでもあり8つ年上の俺のことはそこそこ認めてくれているのか、王子不在でも姫様と連れ歩くことを許可されている。ほかの男性騎士は一切許されていない。
王子は…まぁ、なんだ。普段はひとっつもニコリとしないのに、姫様の気配を近くに感じただけで甘い雰囲気を纏って微笑み出す。
他人と話している時にそんな顔をしたことが数回あり、勘違いした令嬢の数は……計り知れない。
側妃か愛妾、あわよくば正妃になれるんじゃないかと勘違いだけに留まらずに行動を起こした令嬢の姿を、その後一度も見かけていないけど…怖いから触れないでいる。俺は出来る子だから。
とにかく、うちの王子は姫様至上主義。たぶん姫様が命尽きるようなことがあれば迷わず後を追うつもりだ…絶対に、断言できる。
そして半端なく焼きもち妬きときた。だがこれは姫様にも言えることで、公式の場なんかで仕方なく…ほんっっっとうに仕方なく嫌々うんざりしながら他の女性を相手に王子が踊っていると、扇の内側で食い縛っているのを俺は知っている。
王子がうんざりの感情を隠しもしないことで溜飲を下げているようだが、もしもこのふたりを引き裂くような真似をする奴がいたらと思うだけで…よし、警備内容をもっと綿密に練り直そう。国が滅びる。たぶん相手の。
そんなふたりだから、2年前ほどからふたりっきりで寝室に籠る秘匿の許可がおり…一度籠るとまぁ出てこない。一度だけ、急用で王子に寝室から出てきて貰った時に受けた衝撃は今も忘れられない。
…でかすぎんだろ!しかも臨戦態勢かよ!って声に出して突っ込んだよね、俺のせいじゃないはず。
いくら急用だからって、普通はローブとか羽織る気遣いあっても良くない?全裸で臨戦態勢で、いかにも真っ最中でした!と言わんばかりの色気を垂れ流して…あ、そう言えばあのあとメイドが数人倒れたんだっけ。
王子との付き合いも長くなり、徐々に大人の階段をのぼる上での相談なんかも受けるようになったんだが、何か勝てるもんはねぇか?と考え、
『奥で出せば中から流れ出ないものなのか?』
と聞かれた時にはこれだ!と思った。愚かにも。
今はまだ純潔を奪えない王子は疑似交接までしか出来ず、それでも!とあっさ~~~い場所に先っぽだけ埋めて出しているらしい。健気!!分かるよ!お兄ちゃんは分かるよ!
てなわけで、そんな健気ボーイの王子に『量による』なんてドヤ顔で答えてやったんだが、返ってきた言葉にげんなりした。
だって『じゃあ結局溢れるのか』と言ったんだ。
…そう言えば。姫様が泊まったあとの処分品に、やたらヒラヒラした色とりどりの布切れがあるんだけど…あれ夜着だよな?しかもそれなりに極上の。しかもかなりの枚数。
それらを抱えて顔を赤くする若いメイドが落としてしまったことがあって、それを拾った俺は……激しく後悔した。来世まで引き摺るほどに後悔した。だから忘れていた。
アイツ、とんでもねぇ絶倫だった。
しかも、とんでもねぇ変態だ。
なんだよ、夜着がぐちょぐちょで再起不能になるって!聞いたことねぇよ!!自制しろよ!
姫様が泊まりに来ると、替えのシーツも不足しがちになると言っていたな…正式に結婚したら、何倍ものシーツを注文しなくては!とも。
…………頑張れ、姫様。
それなりの付き合いでもあり8つ年上の俺のことはそこそこ認めてくれているのか、王子不在でも姫様と連れ歩くことを許可されている。ほかの男性騎士は一切許されていない。
王子は…まぁ、なんだ。普段はひとっつもニコリとしないのに、姫様の気配を近くに感じただけで甘い雰囲気を纏って微笑み出す。
他人と話している時にそんな顔をしたことが数回あり、勘違いした令嬢の数は……計り知れない。
側妃か愛妾、あわよくば正妃になれるんじゃないかと勘違いだけに留まらずに行動を起こした令嬢の姿を、その後一度も見かけていないけど…怖いから触れないでいる。俺は出来る子だから。
とにかく、うちの王子は姫様至上主義。たぶん姫様が命尽きるようなことがあれば迷わず後を追うつもりだ…絶対に、断言できる。
そして半端なく焼きもち妬きときた。だがこれは姫様にも言えることで、公式の場なんかで仕方なく…ほんっっっとうに仕方なく嫌々うんざりしながら他の女性を相手に王子が踊っていると、扇の内側で食い縛っているのを俺は知っている。
王子がうんざりの感情を隠しもしないことで溜飲を下げているようだが、もしもこのふたりを引き裂くような真似をする奴がいたらと思うだけで…よし、警備内容をもっと綿密に練り直そう。国が滅びる。たぶん相手の。
そんなふたりだから、2年前ほどからふたりっきりで寝室に籠る秘匿の許可がおり…一度籠るとまぁ出てこない。一度だけ、急用で王子に寝室から出てきて貰った時に受けた衝撃は今も忘れられない。
…でかすぎんだろ!しかも臨戦態勢かよ!って声に出して突っ込んだよね、俺のせいじゃないはず。
いくら急用だからって、普通はローブとか羽織る気遣いあっても良くない?全裸で臨戦態勢で、いかにも真っ最中でした!と言わんばかりの色気を垂れ流して…あ、そう言えばあのあとメイドが数人倒れたんだっけ。
王子との付き合いも長くなり、徐々に大人の階段をのぼる上での相談なんかも受けるようになったんだが、何か勝てるもんはねぇか?と考え、
『奥で出せば中から流れ出ないものなのか?』
と聞かれた時にはこれだ!と思った。愚かにも。
今はまだ純潔を奪えない王子は疑似交接までしか出来ず、それでも!とあっさ~~~い場所に先っぽだけ埋めて出しているらしい。健気!!分かるよ!お兄ちゃんは分かるよ!
てなわけで、そんな健気ボーイの王子に『量による』なんてドヤ顔で答えてやったんだが、返ってきた言葉にげんなりした。
だって『じゃあ結局溢れるのか』と言ったんだ。
…そう言えば。姫様が泊まったあとの処分品に、やたらヒラヒラした色とりどりの布切れがあるんだけど…あれ夜着だよな?しかもそれなりに極上の。しかもかなりの枚数。
それらを抱えて顔を赤くする若いメイドが落としてしまったことがあって、それを拾った俺は……激しく後悔した。来世まで引き摺るほどに後悔した。だから忘れていた。
アイツ、とんでもねぇ絶倫だった。
しかも、とんでもねぇ変態だ。
なんだよ、夜着がぐちょぐちょで再起不能になるって!聞いたことねぇよ!!自制しろよ!
姫様が泊まりに来ると、替えのシーツも不足しがちになると言っていたな…正式に結婚したら、何倍ものシーツを注文しなくては!とも。
…………頑張れ、姫様。
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