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第11章 騎士に巻き付く龍の尾の蛇
第145話 対決・ルクガイア王国騎士団団長
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王国騎士団長・バルカウス。その実力は確かなものではあった。
勇者パーティーの戦士として【伝説の魔王】を倒した剣の腕は確かに豪剣と言えるほどの太刀筋でオジャル伯爵が使っていたものとは比べ物にならない。剣だけでなく魔法も扱えるようで、剣術の最中に炎魔法を交えながら遠距離にも対応してくる。近距離と遠距離の双方に対応できる戦い方。
俺のような泥臭い戦い方とは違う、華のある戦い方。一見すれば戦場はバルカウスが支配しているようにも見える。
だが――
「ゼェ、ハァ、ゼェ、ハァ!」
「――俺が思ってたよりは大したことないんだな」
剣の腕も魔法の腕も確かに高い水準だ。
だが魔法は魔力こそ膨大なようだが、扱い方がどうにも甘い。バルカウスの方が自らの魔力に引っ張られている様子だ。
剣術にしても魔法を織り交ぜているためか、剣のみに集中しきれていない。剣と魔法、両方が中途半端に見える。
ジフウが『お前なら勝てる』と言っていたが、それは励ましの言葉などではなく、本心からそう思っていたのであろう。俺とジフウの実力は拮抗している。だからバルカウスの実力は――
「お前……ジフウより弱いんだろ」
――そう。バルカウスはジフウより弱い。ジフウと戦った直後だから尚更分かる。
「知った風な口を利くでない!」
俺の言葉に激高したのか、バルカウスを剣を持っていない左手から炎の弾丸を飛ばしてきが――
バシィン!
――俺は難なくそれを片手で弾き飛ばす。
「ば、馬鹿な!? こんな男がなぜこれほどの実力を……!?」
「『なぜ』と言われても俺は記憶喪失だから分からねえな。だが、俺の実力はジフウと互角だ」
俺はポケットに手を入れたまま余裕を持ってゆっくりとバルカウスの方へと進む。
「あんたは確かに強い。だが剣も魔法も中途半端だ。あんたがジフウ以上でない限り、俺は負ける気がしない」
剣を床に突き立てて体を支えるバルカウスの前まで来た俺は――
「――遊びはしまいだ」
一気に攻勢へと打って出る。
ドゴォン!
「ガハッ……!? い、息が……!?」
腹部への左ボディーブローで肝臓を狙い撃つ。鎧の上からだろうとお構いなしに殴る。
「フンッ!」
バキャン!
そこから顎を蹴り上げる。バルカウスはよろめきながら後ずさりする。
「オォォォ……ラァアッ!!」
ズガァン!!
さらに追い打ちとして肩を掴んだ状態からの頭突き。兜でも防げていないのがバルカウスの動きから分かる。
「ちょ、調子に乗るな!」
バルカウスが剣を振り払ってきたので後ろに下がってやり過ごす。一応は王国騎士団の団長だ。必要ない気もするが、警戒して距離を置く。
「あ~れ~? 苦戦してるな~、バルカウス~? や~っぱり俺に任せた方がよかったんじゃね~かな~?」
壁際で観戦していたジフウが嫌味ったらしくバルカウスに問いかける。
こいつはこうなることが最初から分かっていたのだろう。態度が太々しすぎる。
「手出しは不要と言ったはずだ……。拙者一人でなんとかできる!」
そう言って剣を構えなおすバルカウスだが、俺との実力差は歴然のようだ。
俺はさっさと決着を付けようと思い、再度構える――
「や、やめるでおじゃ! どうか剣を納めてほしいでおじゃ!」
――そんな俺達の戦いに再び誰かの声が割って入る。
この聞き覚えのある口調は――オジャル伯爵だった。
勇者パーティーの戦士として【伝説の魔王】を倒した剣の腕は確かに豪剣と言えるほどの太刀筋でオジャル伯爵が使っていたものとは比べ物にならない。剣だけでなく魔法も扱えるようで、剣術の最中に炎魔法を交えながら遠距離にも対応してくる。近距離と遠距離の双方に対応できる戦い方。
俺のような泥臭い戦い方とは違う、華のある戦い方。一見すれば戦場はバルカウスが支配しているようにも見える。
だが――
「ゼェ、ハァ、ゼェ、ハァ!」
「――俺が思ってたよりは大したことないんだな」
剣の腕も魔法の腕も確かに高い水準だ。
だが魔法は魔力こそ膨大なようだが、扱い方がどうにも甘い。バルカウスの方が自らの魔力に引っ張られている様子だ。
剣術にしても魔法を織り交ぜているためか、剣のみに集中しきれていない。剣と魔法、両方が中途半端に見える。
ジフウが『お前なら勝てる』と言っていたが、それは励ましの言葉などではなく、本心からそう思っていたのであろう。俺とジフウの実力は拮抗している。だからバルカウスの実力は――
「お前……ジフウより弱いんだろ」
――そう。バルカウスはジフウより弱い。ジフウと戦った直後だから尚更分かる。
「知った風な口を利くでない!」
俺の言葉に激高したのか、バルカウスを剣を持っていない左手から炎の弾丸を飛ばしてきが――
バシィン!
――俺は難なくそれを片手で弾き飛ばす。
「ば、馬鹿な!? こんな男がなぜこれほどの実力を……!?」
「『なぜ』と言われても俺は記憶喪失だから分からねえな。だが、俺の実力はジフウと互角だ」
俺はポケットに手を入れたまま余裕を持ってゆっくりとバルカウスの方へと進む。
「あんたは確かに強い。だが剣も魔法も中途半端だ。あんたがジフウ以上でない限り、俺は負ける気がしない」
剣を床に突き立てて体を支えるバルカウスの前まで来た俺は――
「――遊びはしまいだ」
一気に攻勢へと打って出る。
ドゴォン!
「ガハッ……!? い、息が……!?」
腹部への左ボディーブローで肝臓を狙い撃つ。鎧の上からだろうとお構いなしに殴る。
「フンッ!」
バキャン!
そこから顎を蹴り上げる。バルカウスはよろめきながら後ずさりする。
「オォォォ……ラァアッ!!」
ズガァン!!
さらに追い打ちとして肩を掴んだ状態からの頭突き。兜でも防げていないのがバルカウスの動きから分かる。
「ちょ、調子に乗るな!」
バルカウスが剣を振り払ってきたので後ろに下がってやり過ごす。一応は王国騎士団の団長だ。必要ない気もするが、警戒して距離を置く。
「あ~れ~? 苦戦してるな~、バルカウス~? や~っぱり俺に任せた方がよかったんじゃね~かな~?」
壁際で観戦していたジフウが嫌味ったらしくバルカウスに問いかける。
こいつはこうなることが最初から分かっていたのだろう。態度が太々しすぎる。
「手出しは不要と言ったはずだ……。拙者一人でなんとかできる!」
そう言って剣を構えなおすバルカウスだが、俺との実力差は歴然のようだ。
俺はさっさと決着を付けようと思い、再度構える――
「や、やめるでおじゃ! どうか剣を納めてほしいでおじゃ!」
――そんな俺達の戦いに再び誰かの声が割って入る。
この聞き覚えのある口調は――オジャル伯爵だった。
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