記憶なし、魔力ゼロのおっさんファンタジー

コーヒー微糖派

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第20章 獅子は吠え、虎は猛る

第268話 獅子凶行逆襲戦①

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 すでにガルペラの屋敷の中には大量のギャングレオ盗賊団構成員がなだれ込んでいた。
 正面玄関から突入してきたのだろう。このまま中央を突破するのはあまりに無謀だ。

「ゼロラさん! こっちに行くのです! こっちからなら中央を避けて図書室に行けるのです!」

 ガルペラが俺達を案内してくれる。
 やはり地下の図書室にあるという<転移魔法陣>を使うのが一番か……!



「!? 気を付けろ! 誰か来るぞ!」

 中央を避けて地下を目指していた俺達だったが、何者かが目の前に現れた。

「見つけたぞ、ガルペラ……!」
「ギャングレオ城の仇……!」
「サイバラ隊長の仇……!」
「逃がさない……!」

 目元だけ出した黒装束の女四人組――ギャングレオの忍衆か!?

 ヒュン! ヒュン! ヒュン! ヒュン!

「こ、これは!? 飛び道具か!?」
「確か"手裏剣"とか言ってたな……! なんとかはたき落として――」

 忍衆四人が投げてくる手裏剣にロギウスは驚いていたが、俺は即座に手裏剣を叩き落とそうと手を出し――



 ――カチッ ドカァアン!

「ぐぅう!? しゅ、手裏剣が爆発しただと!?」

 俺が触れた瞬間、手裏剣は爆発した。
 どうやら以前ギャングレオ城で使ったものとは違い、本気でこちらを殺しにかかっているようだ……!

「くそ! 触れた瞬間に爆発するんじゃ対処のしようが――」
「ゼロラさん! 離れてほしいのです!」

 俺が手裏剣への対処に困っていると、後ろからガルペラの声が聞こえた。
 俺が離れながら振り向くと、ガルペラが二丁拳銃を構え、ローゼスが炎魔法の詠唱を始めていた。

「ガルペラ様! 援護します!」
「これでも食らえなので!」

 バキュン! バキュン!
 ボォオオ!!

 ガルペラの二丁拳銃から放たれた風魔法の弾丸とローゼスの炎魔法が交わり、巨大な炎の竜巻となって忍衆を襲う!

「きゃああ!?」
「手裏剣が……!?」

 ボカァアン! ボカァアン!

 炎の竜巻に襲われた忍衆は、持っていた手裏剣が誘爆して壁へと吹き飛ぶ。
 四人ともその衝撃で意識を失ったようだ。

「助かったぜ。ガルペラ、ローゼス」
「何のこれしきなのです!」
「あの手裏剣は爆薬を付着させたものだったみたいね。おかげで誘爆を狙えたわ」

 ガルペラもローゼスも、ある程度の戦いの心得があって助かった。
 これなら四人だけでもこの暴徒と化したギャングレオ盗賊団の相手をできる。

「三人とも! 悠長にはしてられないぞ! この騒動を聞きつけて他のギャングレオ盗賊団が向かってきているようだ!」

 ロギウスの声で俺達は再度周囲を確認する。
 すでに俺達の後ろから、他のギャングレオ構成員が迫ってきている――

「急ぐぞ! とにかく地下の図書室へ向かうんだ!」

 俺達四人は脱出用の<転移魔法陣>がある地下の図書室へと急ぐ――





「なんとかここまで来れたな……」
「本当になんとかね……」

 俺達は後続のギャングレオ盗賊団を迎撃しながら、地下の図書室前までたどり着くことができた。
 後はここの中に入って<転移魔法陣>を使えば脱出できる!

「よし! 急いで中に―― !?」

 俺達が中に入ろうとしたその時、何者かが武器を振りながら突進してきた――

 ダシャァアン!!

「うわわ!?」
「ガルペラ侯爵! 気を確かに!!」

 攻撃の狙いはガルペラ――
 ロギウスがガルペラを抱え寄せることで直撃は免れたが、外れた武器は壁にめり込んで大きなヒビを作っていた。
 どうやら武器は大型のハンマーのようだ。

 そしてこの攻撃を仕掛けてきた張本人は――





「でやんでぇえい!! 見つけたでぇえい!! ガルペラァアア!!」
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