記憶なし、魔力ゼロのおっさんファンタジー

コーヒー微糖派

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第20章 獅子は吠え、虎は猛る

第271話 獅子凶行逆襲戦④

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「チィ! 今度はネモトが出てきやがったか……!」

 ギャングレオ盗賊団の幹部の一人、企画営業部長――ネモト!
 手に持った大きめのサイズの銃をこちらに向けて構えている。
 あれは確かフロストの研究所でロボット達が装備していた"マシンガン"だったか……!?

「お前も邪魔してくるんだな、ネモト」
「企画営業部長とはいえ、あっしもギャングレオ盗賊団の幹部! アジトを崩壊させられた返しはさせてもらいやすよ……!」

 ネモトは持っているマシンガンの引き金を引く――

 ガガガガッ!

 ――再び数多の銃弾が俺へと襲い掛かる!

「くそ! この数は厄介だ……!」

 なんとか全身に<鉄の防御>をかけて銃弾の雨に耐えるが、守りに徹してばかりでは身動きが取れない!
 だが、あのマシンガンだって無限に撃てるわけではないはずだ。
 俺が狙うのは――

「くっそ! 弾切れでやすか……!」

 ――弾切れの瞬間だ!

「オオオォ!!」

 ネモトが次の弾を装填している間に、俺はネモトへと突撃する!



「甘いでやすよ! リロードタイムも計算の内でやす!」

 ネモトはマシンガンから取り外した部品を金槌のようにして振り下ろしてきた!

「近接戦闘もできるのか!?」
「あっしを舐めてもらっては……困りやすねぇええ!!」

 ネモトの狙いは俺と距離をとって銃の弾を込めなおすこと。
 格闘戦の心得もあるらしいが、それで俺を仕留めようとはせずにひたすら距離を離そうとしてくる――

「今でやす!」
「うおっ!?」

 ネモトは持っていたマシンガンの部品を俺の顔面へと投げつけて隙をついてきた!
 俺がひるんだ隙にネモトはバックステップで下がり、マシンガンに先程と同じ部品を取り付けなおす――

「リロード完了……! 今度こそ仕留めやすねい!!」

 部品を交換したことでマシンガンに弾を装填し終えたネモトは、再びマシンガンを乱射する!

 ガガガガガガッ!!

「うぐぅ!? さっきよりも容赦ない弾幕だな……!」

 いくら<鉄の防御>で体を守っても、こう無尽蔵に攻撃を続けられてはいずれこちらが負けてしまう!



 ――だが今の流れで、あのマシンガンにどうやって弾を込めているのかは分かった。

「フゥウン!!」

 俺は先程ネモトに投げつけられた部品を拾ってネモトの顔へと投げ返した!

「しゃらくさいですねい!!」

 ガガガガッ!

 ネモトは投げつけられた部品をマシンガンで撃って迎撃する。
 その間に俺は――

「捉えたぜ……ネモト!」
「カートリッジは囮でやしたか!? だが、まだまだ――」

 体勢を低くして突っ込んできた俺に対して、ネモトは銃口をこちらへ向けなおす!
 ネモトはがっちりとマシンガンを握っているため、奪い取ることはできない。



 だが、"マシンガンの弾薬"だけならば――


 ガチィイン――


 ――取り外せる!

「な!? カートリッジが!? は、早く次のカートリッジを――」
「ドラァアアア!!」

 マシンガンの弾薬を抜かれたネモトは慌てて次の弾薬を入れなおそうとする。
 だが、すでに俺の位置はネモトの懐の中だ!



 ドゴォオ!!

「ごぶぅう!!?? あ……あっしとしたことが……! 焦ったで……やす……」

 ネモトが慌てている間に、俺はその懐へと正拳突きを放った。
 まともに食らったネモトはよろめきながらマシンガンを手放し、その場へと倒れ込んだ。

「まったく……。"企画営業部長"とか名乗っておきながら、そこはやはりギャングレオ盗賊団の幹部か。戦いの腕にも覚えがあったんだな……」

 俺は倒れたまま気絶したネモトを見ながら思った。
 俺が以前ギャングレオ城に招かれた時も、やはりこいつらは本気を出してはいなかったのだろう。

 ――これがギャングレオ盗賊団の真の力だというならば恐ろしい。
 こいつらが元に戻って味方になってくれればどれほど頼りになることか……。

「……とにかくシシバだ。今はシシバを止めることを優先しよう」

 俺は階段をさらに上がり、最上階を目指していると思われるシシバの後を追った――
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