373 / 476
第25章 新たなる世界へ
第373話 ルクガイア沖海戦③
しおりを挟む
「くっそ! リョウの奴……こんな適当な降ろし方しやがって!」
「お、お前は黒蛇部隊隊長のジフウ!? なぜここに!?」
俺が降りたところには、ボーネス公爵の部下が集まっていた。
こちらとしては好都合だ。
こんな雑魚、何匹かかってこようが、一網打尽にできる――
「なぜ甲板をぶち破って、空いた穴に収まっているのだ!? 答えろ!」
「うるせえ! 俺だって、好きでこうなったんじゃねえよ!」
――甲板に突き刺さらなければな。
俺、今頭しか出てない状況。
リョウの奴、後で覚えてろよ……! こんな強引な降ろし方しやがって……!
「くそぉお! こうなったら、先に船底に穴あけてやるよ!」
甲板に上がるのは無理だ!
俺は周りの甲板をぶち壊し、船底へと降りる!
「お? 船底には人がいないな? 俺が落ちてきたから、全員甲板に上がっちまったのか?」
幸か不幸か、俺が降りた先には誰もいなかった。
どうせなら適当に何人か殴り飛ばしたかったが、いないものは仕方ない。
「<蛇の予告>! さらに! <龍の宣告>!」
まずはこの船を沈めるとしよう。
この両腕の風魔法を使えば、俺が落ちた程度で穴が空く素材の船なんて、簡単に沈められる。
「<黒蛇の右>ィ! <青龍の左>ィ! <黒蛇の右>ィ! <青龍の左>ィ!」
俺は船底を徹底的に破壊して回る。
空いた穴から海水が入ってくるが、お構いなしに暴れまわる。
「な、なにをしている!?」
「ようやく降りてきたか。見りゃ分かるだろ? この船を沈めようとしてるんだよ」
俺が暴れまわる音を聞いて、甲板からボーネス公爵の部下達が降りてきた。
まあ、これぐらい壊しておけば、この船も勝手に沈むだろ。
<黒蛇の右>と<青龍の左>の乱発で、少しチャージタイムが必要になったところだ。
そんなわけで、俺もいったんは魔法を使えないし――
「今度は……てめぇらの相手でもするかな~! ウハハハハ!!」
◇◇◇
「……さて、ここからどないしょ?」
ジフウの兄貴とは別の船に降ろされた俺やが、あまりに乱暴に降ろされたせいで、とりあえず近くにあったマストに掴まった。
で、マストに掴まったまではええんやが、敵さんは俺の存在に気づいとらんみたいや。
「おい! 向こうの船に誰か落ちなかったか!?」
「誰かは分からないが、敵と見て間違いないだろう!」
まあ、原因はジフウの兄貴みたいやな。
兄貴の方は甲板にそのまま落っこちたみたいで、敵さんの気ぃもその時の音で注意が釘付けや。
兄貴ばっか目立って、おもろないな~……。
「とにかく船を寄せろ! 援護に向かうぞ!」
どうやらこの船を兄貴が落ちた船につけに行くみたいやな。
そら、ちーっとマズイ。折角離れた場所にいてくれてんのに、同じところに集まられたら、各個撃破できひんやろが。
「しゃーない。俺もこの船、沈め始めるか」
俺はマストを一気に駆け下りて、まずは船の操舵手を狙う。
「な、何奴――」
「ええから、寝とけや」
ほんで反応される前に、トンファーで頭をどついて気絶させる。
ついでに舵も叩き折って、操縦不能にする。
「だ、誰だ!?」
「お、お前はギャングレオ盗賊団頭領!? 【隻眼の凶鬼】か!?」
ここでようやく敵さんは俺に気付いてくれた。
遅いわ。兄貴にばっか注意行かせおって。腹立つやっちゃらやで。
「キシシシ! まあ、ええわ。さーて! 俺もひと暴れするかいの~!」
「お、臆するな! 相手は一人だ! 我々で束になって―― ヒ、ヒイィ!?」
「あ、あれは……あの船は……!?」
なんや? 俺がやる気になっとったら、急に怯え始めおったで?
どうやら俺の後ろになんやあるみたいやな。それ見てビビっとるんか。
つーわけで、俺も後ろの方を見てみると――
「……なんやあの船? ボーネス公爵の船とはちゃうな? 帆に描かれとるんは、国章かいな?」
この船の連中はビビっとるし、ああいう船には王族が乗るもんや。
つーことは、あの船は味方ってことやな。
「ビビった相手に暴れることになったんは癪やが、こっちにも強力な援軍が来たみたいやな~。キシシシ! とりあえずは俺も、目の前の雑魚どもを片付けるとするかの~!」
王族の船が出てきたせいで、敵は完全に戦意喪失や。
せやけど、ゼロラはんやその娘さんのためにも、ここは徹底的に痛めつけとかんとな~!
「行くでぇ! ギャングレオ盗賊団頭領の力! 特別に味合わせたるわぁあ!!」
「お、お前は黒蛇部隊隊長のジフウ!? なぜここに!?」
俺が降りたところには、ボーネス公爵の部下が集まっていた。
こちらとしては好都合だ。
こんな雑魚、何匹かかってこようが、一網打尽にできる――
「なぜ甲板をぶち破って、空いた穴に収まっているのだ!? 答えろ!」
「うるせえ! 俺だって、好きでこうなったんじゃねえよ!」
――甲板に突き刺さらなければな。
俺、今頭しか出てない状況。
リョウの奴、後で覚えてろよ……! こんな強引な降ろし方しやがって……!
「くそぉお! こうなったら、先に船底に穴あけてやるよ!」
甲板に上がるのは無理だ!
俺は周りの甲板をぶち壊し、船底へと降りる!
「お? 船底には人がいないな? 俺が落ちてきたから、全員甲板に上がっちまったのか?」
幸か不幸か、俺が降りた先には誰もいなかった。
どうせなら適当に何人か殴り飛ばしたかったが、いないものは仕方ない。
「<蛇の予告>! さらに! <龍の宣告>!」
まずはこの船を沈めるとしよう。
この両腕の風魔法を使えば、俺が落ちた程度で穴が空く素材の船なんて、簡単に沈められる。
「<黒蛇の右>ィ! <青龍の左>ィ! <黒蛇の右>ィ! <青龍の左>ィ!」
俺は船底を徹底的に破壊して回る。
空いた穴から海水が入ってくるが、お構いなしに暴れまわる。
「な、なにをしている!?」
「ようやく降りてきたか。見りゃ分かるだろ? この船を沈めようとしてるんだよ」
俺が暴れまわる音を聞いて、甲板からボーネス公爵の部下達が降りてきた。
まあ、これぐらい壊しておけば、この船も勝手に沈むだろ。
<黒蛇の右>と<青龍の左>の乱発で、少しチャージタイムが必要になったところだ。
そんなわけで、俺もいったんは魔法を使えないし――
「今度は……てめぇらの相手でもするかな~! ウハハハハ!!」
◇◇◇
「……さて、ここからどないしょ?」
ジフウの兄貴とは別の船に降ろされた俺やが、あまりに乱暴に降ろされたせいで、とりあえず近くにあったマストに掴まった。
で、マストに掴まったまではええんやが、敵さんは俺の存在に気づいとらんみたいや。
「おい! 向こうの船に誰か落ちなかったか!?」
「誰かは分からないが、敵と見て間違いないだろう!」
まあ、原因はジフウの兄貴みたいやな。
兄貴の方は甲板にそのまま落っこちたみたいで、敵さんの気ぃもその時の音で注意が釘付けや。
兄貴ばっか目立って、おもろないな~……。
「とにかく船を寄せろ! 援護に向かうぞ!」
どうやらこの船を兄貴が落ちた船につけに行くみたいやな。
そら、ちーっとマズイ。折角離れた場所にいてくれてんのに、同じところに集まられたら、各個撃破できひんやろが。
「しゃーない。俺もこの船、沈め始めるか」
俺はマストを一気に駆け下りて、まずは船の操舵手を狙う。
「な、何奴――」
「ええから、寝とけや」
ほんで反応される前に、トンファーで頭をどついて気絶させる。
ついでに舵も叩き折って、操縦不能にする。
「だ、誰だ!?」
「お、お前はギャングレオ盗賊団頭領!? 【隻眼の凶鬼】か!?」
ここでようやく敵さんは俺に気付いてくれた。
遅いわ。兄貴にばっか注意行かせおって。腹立つやっちゃらやで。
「キシシシ! まあ、ええわ。さーて! 俺もひと暴れするかいの~!」
「お、臆するな! 相手は一人だ! 我々で束になって―― ヒ、ヒイィ!?」
「あ、あれは……あの船は……!?」
なんや? 俺がやる気になっとったら、急に怯え始めおったで?
どうやら俺の後ろになんやあるみたいやな。それ見てビビっとるんか。
つーわけで、俺も後ろの方を見てみると――
「……なんやあの船? ボーネス公爵の船とはちゃうな? 帆に描かれとるんは、国章かいな?」
この船の連中はビビっとるし、ああいう船には王族が乗るもんや。
つーことは、あの船は味方ってことやな。
「ビビった相手に暴れることになったんは癪やが、こっちにも強力な援軍が来たみたいやな~。キシシシ! とりあえずは俺も、目の前の雑魚どもを片付けるとするかの~!」
王族の船が出てきたせいで、敵は完全に戦意喪失や。
せやけど、ゼロラはんやその娘さんのためにも、ここは徹底的に痛めつけとかんとな~!
「行くでぇ! ギャングレオ盗賊団頭領の力! 特別に味合わせたるわぁあ!!」
0
あなたにおすすめの小説
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ
ファンタジー
夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。
無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……
タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。
異世界だろうがソロキャンだろう!? one more camp!
ちゃりネコ
ファンタジー
ソロキャン命。そして異世界で手に入れた能力は…Awazonで買い物!?
夢の大学でキャンパスライフを送るはずだった主人公、四万十 葦拿。
しかし、運悪く世界的感染症によって殆ど大学に通えず、彼女にまでフラれて鬱屈とした日々を過ごす毎日。
うまくいかないプライベートによって押し潰されそうになっていた彼を救ったのはキャンプだった。
次第にキャンプ沼へのめり込んでいった彼は、全国のキャンプ場を制覇する程のヘビーユーザーとなり、着実に経験を積み重ねていく。
そして、知らん内に異世界にすっ飛ばされたが、どっぷりハマっていたアウトドア経験を駆使して、なんだかんだ未知のフィールドを楽しむようになっていく。
遭難をソロキャンと言い張る男、四万十 葦拿の異世界キャンプ物語。
別に要らんけど異世界なんでスマホからネットショッピングする能力をゲット。
Awazonの商品は3億5371万品目以上もあるんだって!
すごいよね。
―――――――――
以前公開していた小説のセルフリメイクです。
アルファポリス様で掲載していたのは同名のリメイク前の作品となります。
基本的には同じですが、リメイクするにあたって展開をかなり変えているので御注意を。
1話2000~3000文字で毎日更新してます。
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる