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魔女と街のさらなる日常編
ep361 休暇旅行中の上司からメールが届いた!
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「こんばんはー。お邪魔しまーす」
「玉杉店長、お疲れ様」
「ああ。隼とショーちゃんも来てくれたか」
タケゾーから洗居さんに関するメッセージを受け取った後、アタシ達家族は夜に問題の渦中である玉杉さんのバーへと集まった。
仕事を終えて直で来ていたタケゾーも出迎えてくれる。
「お? ちょいとご無沙汰だったじゃんか、ソラッチャン。そっちの生活はうまく行ってんのかい?」
「フクロウさんまで来てたんだ。こっちは騒がしくも穏やかな日々って感じかな。そっちは相変わらずっぽいね」
さらには店のカウンター席に腰かけるのは、玉杉さんの旧友でもあるフクロウさんだ。
この人、今でもこの街に居座ってるのよね。別にいいんだけど、将軍艦隊からの謹慎はまだ解けてないんじゃなかったっけ?
それだというのにカウンターで優雅にグラスを傾けるのは、なんともいいご身分とも言えよう。
――まあ、この人も裏には『星皇社長の元夫』って顔があるからね。どこかで気を紛らわせないとやっていけないのか。
「……全員、揃ってくれたか。話には聞いてるだろうが、休暇旅行中の洗居からメールが届いてな。そのことで色々と聞きてえんだ」
そして、店の主である玉杉さんもどこかゲンナリした様子で店の奥から顔を見せてきた。
相変わらず中身と釣り合わないコワモテルックだけど、そんなコワモテも鳴りを潜めるほどゲンナリしている。
こうなった理由は店の従業員でありアタシの清掃上司でもある洗居さんにあるらしいけど、本当に何があったんだろ?
「洗居さんから連絡って、何かマズいことでもあったの?」
「いや……そこからというか根本的な部分から意味が分からねえ。だから、まずは洗居のメールに目を通して欲しい……」
玉杉さんがスマホを差し出したので、アタシもお借りして内容を読ませてもらう。
それにしても、洗居さんからの連絡で『意味が分からない』ってどういうことだろうか? あの人、報連相の鬼だよね? メールでの連絡にしたって、キチンと要点は抑えてそうなものなんだけど。
まあ、とりあえずは読んでみないと始まらないか。
〇 〇 〇
たたたな玉金店長、ごぶ豚してましす。
私は健在ウォリアール漢方旅行中だたですが、そこでフェリアさん、正体知って受け入れ↓
フェリアさん、正体、私、大丈夫。ですが、その後ベックリ。
私、フェリアさんに告白されケコーンします。今コンヤークしてます。
パニクすごい。清掃魂がオーパートライフしそう。
くわしはなし、またおちつき、したです。
あと、ソパトリさんに、こっちきて、ほしかです。
私もよく分からです、ですが、だいじ、らしか。
ソリャリョリさん、ウォリャール、くる、れんたく、おねかいはす。
アリャイより
〇 〇 〇
「あ、洗居さん!? これって何がどうなってるのよ!? 本当に何があったのよ!?」
洗居さんのメールを読んでみたんだけど、先に結論から言おう。意味が全く分からない。だって、誤字だ脱字だが酷いなんてレベルじゃないもん。
上司である玉杉さんの名前まで間違えてるよ。『玉金』なんて誤字、いくらなんでも恥ずかしいよ。女性がしていい誤字じゃないよ。
文法もメチャクチャだし、何を言いたいのかサッパリ分からない。『ソパトリ』とか『ソリャリョリ』ってアタシのことだよね? 最後の自分の名前まで間違えてるんだけど?
――そのくせに『清掃魂』だけはきっちりルビまで打って間違えないのか。これはもう本能か執念なのだろう。
「てか、これじゃゾンビになりそうな人間が残した怪文書じゃんか!? 洗居さんの身に何があったのよ!?」
「お、俺だってこんな支離滅裂な内容じゃ何が何だか――あ、あれ?」
「ん? どしたのさ、タケゾー?」
「いや……俺のスマホに電話だ。しかもフェリアから……」
「え? フェリアさんから?」
あまりの怪文書っぷりに全員で狼狽えてたけど、丁度そのタイミングで洗居さんと同伴しているフェリアさんからタケゾーへ電話がかかって来た。
国際電話だから結構大変そうだけど、それでも話さないといけない内容ってことか。
タイミング的にも洗居さん絡みと見て間違いない。
「あー……フェリアか? こっちも色々と聞きたかったところだ。洗居さんからメールが届いたんだが、意味が分からなくてみんな困惑してるんだ……」
【……やっぱり、栗阿はしっかりとメールを送れてなかったか。俺もそうなんじゃねえかと思ってた。スマホを打つ手どころか、全身がありえねえほど震えてたからな……】
フェリアさんからの着信をタケゾーもスピーカーにしてみんなに聞かせてくれる。
なんだかフェリアさんの声を聞くのも久しぶりだ。といっても、変装してない時の男声ってそこまで聞き馴染みもないよね。
洗居さんを助けるために自称ダークヒーローのフェイクフォックスをしてた時の方が印象深いか。
「あ、あれ? フェリアって、洗居と一緒に旅行してるシスターじゃねえのか? これって、男の声だよな?」
「タマッチャンはその辺の事情を知らなかったか。まあ、今は流してくれ。話し始めると長くなる」
なお、この中では玉杉さんだけが『フェリアさんは女』というイメージのままなので、話について行けずにいる。
そりゃまあ『洗居さんに一目惚れしてシスターとして近づいたら後に引けなくなった』なんて、普通はならない話だよね。
言葉だけ聞くと、フェリアさんって相当ヤバい橋を渡ってるよね。ちょっとした変態チックかも。
【とりあえず、俺と栗阿のその後を説明する。ウォリアールで観光して少し経ってから、俺は正体を明かしたんだ。俺が本当は『女のフリをした男』であること。実は『ウォリアールの王子』であること。こっちはかなり緊張しながら話したが、栗阿は全部受け入れてくれたよ】
「おぉ! それって凄いじゃんか! まあ、洗居さんは人を中身で見る人だからね。フェリアさんの誠意が通じたってことか。おめでとさん」
思うことは多々あれど、二人の仲自体は無事に進展していると見える。
『なんで洗居さん、すんなりフェリアさんの正体を受け入れられたのよ?』なんて思いもすれど、結果がいいならそれでいい。
出会いやら何やらがおかしくても、当事者同士が幸せなら問題なしってね。
【あ、ああ。ありがとよ、空鳥。まあ……その……そこまではよかったんだ。さらに俺も意を決して、栗阿に『俺と結婚してほしい』って告白したんだが……】
「へ? まさか、断られちゃった……?」
【いや……断られてはいねえんだが……】
フェリアさんは正体を明かした勢いそのまま、とうとう愛の告白までしてしまったそうだ。
思わず何かを期待しちゃうけど、その口調はどこか重い。でも、告白に失敗したわけではないらしい。
洗居さんの怪文書メールの件もあるし、一体どういう結末になったのだろうか?
【俺の告白を聞くなり、栗阿はいきなり大絶叫で発狂したり、軽く記憶喪失になったりしちまってさ……】
「玉杉店長、お疲れ様」
「ああ。隼とショーちゃんも来てくれたか」
タケゾーから洗居さんに関するメッセージを受け取った後、アタシ達家族は夜に問題の渦中である玉杉さんのバーへと集まった。
仕事を終えて直で来ていたタケゾーも出迎えてくれる。
「お? ちょいとご無沙汰だったじゃんか、ソラッチャン。そっちの生活はうまく行ってんのかい?」
「フクロウさんまで来てたんだ。こっちは騒がしくも穏やかな日々って感じかな。そっちは相変わらずっぽいね」
さらには店のカウンター席に腰かけるのは、玉杉さんの旧友でもあるフクロウさんだ。
この人、今でもこの街に居座ってるのよね。別にいいんだけど、将軍艦隊からの謹慎はまだ解けてないんじゃなかったっけ?
それだというのにカウンターで優雅にグラスを傾けるのは、なんともいいご身分とも言えよう。
――まあ、この人も裏には『星皇社長の元夫』って顔があるからね。どこかで気を紛らわせないとやっていけないのか。
「……全員、揃ってくれたか。話には聞いてるだろうが、休暇旅行中の洗居からメールが届いてな。そのことで色々と聞きてえんだ」
そして、店の主である玉杉さんもどこかゲンナリした様子で店の奥から顔を見せてきた。
相変わらず中身と釣り合わないコワモテルックだけど、そんなコワモテも鳴りを潜めるほどゲンナリしている。
こうなった理由は店の従業員でありアタシの清掃上司でもある洗居さんにあるらしいけど、本当に何があったんだろ?
「洗居さんから連絡って、何かマズいことでもあったの?」
「いや……そこからというか根本的な部分から意味が分からねえ。だから、まずは洗居のメールに目を通して欲しい……」
玉杉さんがスマホを差し出したので、アタシもお借りして内容を読ませてもらう。
それにしても、洗居さんからの連絡で『意味が分からない』ってどういうことだろうか? あの人、報連相の鬼だよね? メールでの連絡にしたって、キチンと要点は抑えてそうなものなんだけど。
まあ、とりあえずは読んでみないと始まらないか。
〇 〇 〇
たたたな玉金店長、ごぶ豚してましす。
私は健在ウォリアール漢方旅行中だたですが、そこでフェリアさん、正体知って受け入れ↓
フェリアさん、正体、私、大丈夫。ですが、その後ベックリ。
私、フェリアさんに告白されケコーンします。今コンヤークしてます。
パニクすごい。清掃魂がオーパートライフしそう。
くわしはなし、またおちつき、したです。
あと、ソパトリさんに、こっちきて、ほしかです。
私もよく分からです、ですが、だいじ、らしか。
ソリャリョリさん、ウォリャール、くる、れんたく、おねかいはす。
アリャイより
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「あ、洗居さん!? これって何がどうなってるのよ!? 本当に何があったのよ!?」
洗居さんのメールを読んでみたんだけど、先に結論から言おう。意味が全く分からない。だって、誤字だ脱字だが酷いなんてレベルじゃないもん。
上司である玉杉さんの名前まで間違えてるよ。『玉金』なんて誤字、いくらなんでも恥ずかしいよ。女性がしていい誤字じゃないよ。
文法もメチャクチャだし、何を言いたいのかサッパリ分からない。『ソパトリ』とか『ソリャリョリ』ってアタシのことだよね? 最後の自分の名前まで間違えてるんだけど?
――そのくせに『清掃魂』だけはきっちりルビまで打って間違えないのか。これはもう本能か執念なのだろう。
「てか、これじゃゾンビになりそうな人間が残した怪文書じゃんか!? 洗居さんの身に何があったのよ!?」
「お、俺だってこんな支離滅裂な内容じゃ何が何だか――あ、あれ?」
「ん? どしたのさ、タケゾー?」
「いや……俺のスマホに電話だ。しかもフェリアから……」
「え? フェリアさんから?」
あまりの怪文書っぷりに全員で狼狽えてたけど、丁度そのタイミングで洗居さんと同伴しているフェリアさんからタケゾーへ電話がかかって来た。
国際電話だから結構大変そうだけど、それでも話さないといけない内容ってことか。
タイミング的にも洗居さん絡みと見て間違いない。
「あー……フェリアか? こっちも色々と聞きたかったところだ。洗居さんからメールが届いたんだが、意味が分からなくてみんな困惑してるんだ……」
【……やっぱり、栗阿はしっかりとメールを送れてなかったか。俺もそうなんじゃねえかと思ってた。スマホを打つ手どころか、全身がありえねえほど震えてたからな……】
フェリアさんからの着信をタケゾーもスピーカーにしてみんなに聞かせてくれる。
なんだかフェリアさんの声を聞くのも久しぶりだ。といっても、変装してない時の男声ってそこまで聞き馴染みもないよね。
洗居さんを助けるために自称ダークヒーローのフェイクフォックスをしてた時の方が印象深いか。
「あ、あれ? フェリアって、洗居と一緒に旅行してるシスターじゃねえのか? これって、男の声だよな?」
「タマッチャンはその辺の事情を知らなかったか。まあ、今は流してくれ。話し始めると長くなる」
なお、この中では玉杉さんだけが『フェリアさんは女』というイメージのままなので、話について行けずにいる。
そりゃまあ『洗居さんに一目惚れしてシスターとして近づいたら後に引けなくなった』なんて、普通はならない話だよね。
言葉だけ聞くと、フェリアさんって相当ヤバい橋を渡ってるよね。ちょっとした変態チックかも。
【とりあえず、俺と栗阿のその後を説明する。ウォリアールで観光して少し経ってから、俺は正体を明かしたんだ。俺が本当は『女のフリをした男』であること。実は『ウォリアールの王子』であること。こっちはかなり緊張しながら話したが、栗阿は全部受け入れてくれたよ】
「おぉ! それって凄いじゃんか! まあ、洗居さんは人を中身で見る人だからね。フェリアさんの誠意が通じたってことか。おめでとさん」
思うことは多々あれど、二人の仲自体は無事に進展していると見える。
『なんで洗居さん、すんなりフェリアさんの正体を受け入れられたのよ?』なんて思いもすれど、結果がいいならそれでいい。
出会いやら何やらがおかしくても、当事者同士が幸せなら問題なしってね。
【あ、ああ。ありがとよ、空鳥。まあ……その……そこまではよかったんだ。さらに俺も意を決して、栗阿に『俺と結婚してほしい』って告白したんだが……】
「へ? まさか、断られちゃった……?」
【いや……断られてはいねえんだが……】
フェリアさんは正体を明かした勢いそのまま、とうとう愛の告白までしてしまったそうだ。
思わず何かを期待しちゃうけど、その口調はどこか重い。でも、告白に失敗したわけではないらしい。
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