【R-18】満足に人生を終える方法

オレオレオ

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倉野彩②

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彩ちゃんは股から血と精液を垂れ流し、気絶したように眠っていた。絶頂が彼女の精神を振りちぎったようだった。
そんな彩ちゃんの様子をボッーと私は見つめる。

「ふむ」
ボソッと独り言を零し、後片付けをする。彩ちゃんの股を綺麗にし、鎖を外して服を着せる。事前に買ってあったショーツとGパンを履かせる。

「ふむ」
私は自分の股間を見て、再度独り言を零す。



ブロロロロロロ・・・
車を走らせ、思考を巡らす。
正直な話、私の欲望はかなり満たされていた。自分に課したタスクとかどうでもよくなってしまっていた。
マンネリを感じて、少し荒めにやってみたりもしてみたが、一回で満足できてしまうくらいこの非日常に慣れてしまっていた。


これで終わりにしてしまうか
適当な場所で倉野彩を降ろして、車を発進させながらそんなことを考える。



ブロロロロロロ・・・
考え事をしながら車を走らせる。適当に右へ左へ曲がっていたらいつのまにか山道を登っていた。
時々通信が途絶えながらもナビはこの先一方通行の1本道しかないことを示している。
木に覆われた道は日が差し込まず、すでに暗い。
このまま夜になったら車のライトでは先に進めないんじゃないかというほどの暗さ。


途中、片輪が宙に浮いたり、タヌキとニアミスしたり、という危機を冷や汗かきながら乗り越え、山の麓にポツンと残る集落に着いた。

集落に着いてもなお舗装されていない道をゆっくり進む。下校時間なのかチラホラランドセルを背負った小○生が私の車をすり抜けるように追い越していく。
マンネリを感じていたくせに、目はちゃんと小○生を追っていて私は自分という人間の本能がどこにあるのかを思い知ってしまったような感覚に陥った。
また1人、私の車を追い越していく。
白のワンピースを上品に着こなし、艶やかなロングヘアーをなびかせ、優雅に歩く女の子。
この田舎道にそぐわないその姿は私の目を引いた。
しかもラン○セルを背負っているくせに立ち振る舞いに女を匂わせていて、どこか大人の雰囲気を醸し出していることが一層私の目に留まった。

その女の子は5分ほど歩くと木造のロッジ風の家に入っていった。
女の子についていくような形になっていた私はその家の前で車のスピードを落とし、家の全景を見た。
表札はないが、全体的に新しいロッジ風の家で最近建てたように見える。

しゃかしゃかしゃかしゃか
この静かな田舎に不釣り合いな忙しく自転車を漕ぐ音が後ろからした。
バックミラーを見るとやはり自転車が後ろから来るのが見えた。
私の車を追い抜きそうだったので、少し前に走らせた後に、ほとんど無いと言っていい路肩に寄せて止まる。
バックミラー越しに自転車に乗っている人の姿が明確になっていく。
最初はトレードマークの帽子がなくて気づかなかった。ただの若い兄ちゃんだと思っていた。青い制服、胸に無線、そして腰に拳銃。この姿は…。

ドクドクドクドク
心臓の音がうるさい。
もちろん、私を追っているわけではないだろう。パトロールの最中なんだと思う。
しかし、もし職務質問されたら・・・、この車には怪しいものがありすぎる。
今更いきなり車を発進させても怪しいし、どうすることもできない。通り過ぎてくれることを待つしかない。
ありえないほど汗がダラダラ出て、心臓が破裂しそうにうるさい。

キィッッッッッ
しかしその警官は私の想像を裏切り、綺麗なドリフトを決めて私の車の直前で左折し、そのままさっきの女の子が入ったロッジ風の家へと自転車を進めていった。




はぁっ
バックミラーでその一部始終を見て、大きく息を吐いた。深呼吸をして自分を落ち着かせる。

…はて?
落ち着きだしたところで1つ素朴な疑問が私の頭に浮かぶ。
何故、あの警官はあんなに一心不乱にあの家に入ったのか?
生まれた疑問は疑問を生み、新たな疑問を膨らませる。
見廻り?田舎だったら一軒一軒見廻るのはありえる・・・か?でも何であんな急いで・・・?
そもそもあれは本当に警官だったか・・・?パニクってちゃんと見れなかったけど帽子は被ってなかったし・・・。自転車も、なんか普通のママチャリじゃなかったか・・・?

もしかして・・・。
頭に仮説が生まれる。
警察のフリして襲おうとしている?いわゆる同業者?
同業者なんて言葉が出てきて頭の中で苦笑してしまう。まぁ間違っちゃいないんだけど。

エンジンを止め、ドアを静かに開ける。
田舎特有の涼しい風と汚れていない空気が私を包む。静かで、動きがなく時間が止まっているような感覚に陥る。

こっそり足音を立てないように、音を聞き漏らさないようにしながら、ロッジ風の家へと向かう。
この行動は完全な興味だ。どんな人が同業者なのか、なぜそんなことをしているのかを知りたかった。

玄関は半開きになっていて、簡単に侵入できた。
間口には綺麗に揃えられたピンクの子供用スニーカーと乱雑に脱ぎ捨てられた黒の革靴。
家の中に入ると仄かな木の匂いが鼻をくすぐる。床も壁も支柱も木で作られていて、綺麗な外見に違わず、中も小綺麗である。
耳をそばだてると小さな音であるがギシギシと軋む音と、うめき声のような音が聞こえる。その音は上の方から聞こえる。
靴のまま、玄関を上がり、玄関の目の前にある階段を登る。声や軋む音はしだいに大きくなっていき、色を持つ。

「んっ、んっ、んっ、あっ、あっ、あっ、あんっ」
2階に上がると聞こえてきたのは甘い嬌声。女の子のその声は行為を受け入れているように聞こえる。
「んっ、あんっ、やっ。んんっ、あっ、あっ、もっ、だめっ。だめ。いっ、いっちゃうよぉ」
明らかな女の子の甘い声は私を興奮させた。
私が今まで交わってきた子が発してきた声とは違う享受的な声はとてつもなく甘美に聞こえる。

慎重に足を運び2階につき、私は開け切られたドアから顔を覗かす。
先程の女の子が勉強机に片手をついてもう片方の手は自分の口を覆っている。視線を横にズラすと女の子のワンピースはめくられていて、警官風の男が女の子の腰をつかんで、女の子の腰に自分の腰を打ちつけている。
腰をうちつかれる度に女の子は顔を揺らして、その度に長い髪が淫らに揺れる。
「あっ、もっ、ほんとにっ、だめっ、いくっ、いっちゃうっ」
清純に見える女の子から放たれる淫猥な言葉はただ見てるだけの私をゾクゾクさせる。
「あっ、あっ。だめっ、あっ、あっ、お兄ちゃん、お兄ちゃん、あっ、やっ、あああああああ」

その女の子は腰を弓なりに逸らすと身体をビクビクと揺らした。天井を見上げたその横顔は快感に溺れていた。



「なぁっ、ナナ、よかったよ」
お兄ちゃんと呼ばれた男は腰をナナと呼んだ少女にくっつけたまま囁く。荒れた息が思いのほか声量を大きくし私にも聞こえてしまう。
「わっ、私もっ」
ナナと呼ばれた少女は上気した顔を後ろに向ける。2人は自然に、流れるように口付けをかわした。
「あんっ」
男の萎れたモノが抜け、ポタポタと白い液が少女から零れ床を汚す。それだけなのに少女からは甘い声が零れる。
「ねぇお兄ちゃん、時間大丈夫?」
少女は息を整えながらその情景とややミスマッチなことを聞く、少し悪戯っぽい笑顔が垣間見えた。
「え……?やべっ、戻らなきゃ」
男は勉強机に置かれた目覚まし時計を見て、コミックの典型的なお決まりの様にバタバタと慌てて下半身の体裁を整える。ギャグのようなその振る舞いがさっきまであった妖艶さを霧消させる。

男がズボンを履いている間に私は静かに階段を下り、玄関を抜けた。
小走りで車に乗ってエンジンをふかす。

数分後、相変わらず帽子を被っていない警官が私の車をチラッと横目に見ながらも自転車で通り過ぎていく。
そのピシッとした姿は先程の情事の痕を露ほども残していない。


私の中には新たな火種が生まれていた。新鮮な興奮がドクドクと私の全身を駆け巡っている。
ついさっきまで感じていたマンネリはすっかり消え去っていた。
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