【R-18】満足に人生を終える方法

オレオレオ

文字の大きさ
16 / 17

浅野千紗・百花③

しおりを挟む

「ねぇ、祐樹(ゆうき)、本当に撮るの?」
「だって、全然予定合わないし・・・、俺がエロ本でで抜くのは嫌なんだろ?」
「そうだけど・・・、でもこんなところで。」
「しょうがないじゃん、お前ん家だと、ももがいるし、俺ん家もじいばあがずっといるし・・・、声出さなきゃ大丈夫だって」
「でもやっぱり撮るのはなぁ」
「お前にも送るからさぁ」
「バカ・・・、ももに知られたらどうするのよ」
「じゃぁ、送らない?」
「・・・送って。」
「かわいいなぁ。試合の時はあんなに子供っぽいのに今めっちゃエロい。」
「祐樹のせいだよ、エロくなったのは」
「じゃぁ、もっとエロくしてやろ」
「やんっ、もう。」
「千紗、口開けて」
「ん」

チュッ、クチュッ
薄い暗がりの中、マットの上に座って、制服姿の男女が見せつけるように舌を絡ませあっている。
第三者から見たら、ちょっと進みすぎているくらいの微笑ましい青春の一コマ。





先に目を覚ましていたのは百花の方だった。
私は2人が気絶している間に千紗のスマホから見つけたこの動画を面白半分で百花に見せた。
百花には隠しているようだったし、百花がこの動画を見てどんな反応をするのか。その程度の興味だった。


「あんっっっ、やっ、激しっ、いやっ、あんっ、あっっ、こ、声がっ」
「そんなエロい唇はこうだっ」
全裸の祐樹が同じく全裸の千紗に覆いかぶさり唇を塞ぐ。重なる身体が写り、ジュポジュポと厭らしい水音がスマホから鳴る。
「どう?この動画?これ・・・」
私はニヤニヤと意地汚い顔で、茶化すつもりで百花の顔を見て、口を閉じた。
百花の顔には絶望も悲しみも嫉妬もなかった。
スマホがミシミシと軋む音がする。
百花は無表情にスマホを見ている。


「あんっっ、もうっ、ヤバかったぁ」
行為を終えて、千紗は慣れた手つきで祐樹からゴムを外し、祐樹のソレを口に含む。
「あっ。おい、まだヤる気かよ」
「だって、次がまたいつになるかわかんいし・・・」
「やっぱまた、お前の部屋でヤりたいな」
「それはもうだめ。もう少しでももにバレるとこだったんだから」
「え?なんで?」
「ゴムの袋。ベッドに置きっぱだった」
「マジで?」
「なんとかごまかしたけどさ」
「マジかぁ・・・」
祐樹はそう言って項垂れる。
「祐樹、どうしたの?」
「いつか百花に言わないとな」
「そうね」


動画が終わってもしばらく百花は暗い画面を見ていた。画面に反射する百花の目は虚空を見ているかのように焦点が定まっていない。
「ねぇ私を」
百花は急に私の方へ急に振り向き、早口で何かを言った。私は反応が遅れて言葉を捉えきれない。
「え、なんだって?」
私が聞き返すと、百花は私を正面に見据えて言い放つ。
「私を犯して、その代わりに・・・」
百花は自らを捧げ、狂った茶番を要求した。






「なんで血が出てないの?」
百花はたった今犯されたばかりの千紗に対して不適格な言葉を投げかける。その顔はどこまでも平坦で無表情だ。
「私はこんなに出たのに」
百花はそう言って、背中に隠していたシーツを広げて見せる。
先程私が百花を犯した時に敷いた、血でべっとり染まったシーツを。
「え・・・・。いや、その・・・・・そんなことよ」
「私が必死でサッカーの練習している間、お前は優希とイチャコラしてたんだもんね、血なんかでないよね。」
千紗の言葉を制して、百花は言い放つ。
その言葉は一瞬にして千紗の表情を凍らせた。

「ゆ、優希ぃ、あっ、あんっ、あっ、す、好きっ」
百花はスマホの画面を千紗に見せつける。
スマホの中の千紗の声が高まっていくにつれ、スマホの外の千紗の顔は血の気が引いてみるみる土気色に変わっていく。犯された時とは比にならないほど深い絶望に陥った表情。
「なにもかも」
百花の顔はみるみる怒りに染まり、声にも荒さが増えていく。
「お前はなにもかも私から奪っていく、スタメンも、友達も・・・。」
百花の凄まじい眼光が千紗の身体を震わす。千紗の眼から一筋の涙が零れた。
「でも別にそれはよかった。私の努力不足だと思った。私の愛想が足りないんだと思った。サッカーだけは、サッカーだけは負けたくなくて、休みでもひたすら練習した。」
百花は頭に付けていたゴムバンドを乱暴に取り外し、投げ捨てる。
「本当は私も赤が良かった。でもお前に譲った。」
「別にそれも良かった。」
百花の目からもスーッと涙が溢れる。
「楽しかっただろうね、私が練習している間、優希とイチャコラして。」
「私がお前に優希にいつ告白しようか相談した時はさぞかし愉快だっただろ?馬鹿みたいだろ?そうだろ?お前のものだったんだから。そうだろ?」
「そ、そんな」
「うるせぇよっ‼︎」
千紗の言葉を百花の怒号が打ち消す。
「お前は知ってただろ。私がずっと優希を好きなこと。告白したこと。」
百花が淫らな音を出し続けているスマホを思いっきり投げる。スマホは千紗の頬をサッと掠め、壁に当たり、音をなくす。
「それなのにお前はっ。」
続くはずの言葉を紡げずに百花は千紗を睨みつける。
「私はね、この知らないおじさんに犯されたの。」
百花は急激に声のトーンを変え、声色だけ愉しげに話し出す。
「もちろん処女だったから、いっぱい血が出たし、すごく痛かった。」
優しげな表情を作って百花は千紗に近づく。
「優希に捧げようと思ってた処女を奪われちゃった。」
百花は高価なツボに触るように優しく千紗の頬を撫でて、千紗の耳に囁く。
「あなたはいつ処女を捨てたの?」
「痛かったでしょ?気づいてあげられなくてゴメンね。今ならわかるわ、とても痛いこと。」
撫でるように千紗に囁いた声は小声のはずなのに部屋に響く。
「でもその後、優希に抱きしめられたんでしょ。何回もここに優希のを挿れたんでしょ」
百花は千紗の秘部を撫でる。
「私たちの部屋でもシたんだものね。いいなぁ。私SEXの気持ちよさはまだ知らないの」
百花の手が千紗の震える唇に触れる。
「気持ちよかった?」
「も、もも・・・」
千紗の口がパクパクと動く。声は出ていない。
「私はお前を許したい」
千紗の顔から手を話し、百花はゆったりと歩いてスマホを拾い上げる。
「お前は許されたい?」
百花はポチポチとスマホを操作しながら千紗を一瞥して問う。
「わっ、私はっ。も、もも。ご、ごめん・・・、ごめんなさ」
「謝るのはいいの、許されたいの?」
「い、いや、私は、、、う、うんっ、ゆ、許してほしい・・・」
「しょうがないなぁ」
百花は千紗の正面に立って、満面の笑顔を向けた。
「おじさん、よろしく」
悪魔が笑っている、



布団の上、全裸で仰向けに寝転ぶ私を全裸の千紗が跨る。
「はい、じゃあこれ言って」
百花はスマホのカメラを千紗に向けながら、テレビマンのようにスケッチブックをパンパン叩く。
「ねぇ、こっ。こんなの、やっぱり」
「嫌?許されたくないの?お前が裏切ったのに?」
「もも・・・」
千紗が百花に顔を向けている。私からは2人の表情は見えない。
「ほら、早く言えよ」
百花がスケッチブックをバンッと叩く。
「ひぃっ、え、えっ、う、あっ、えっと、わ、私、浅野千紗は、し、知らない、男の人に、い、今から、お、お、おか、犯されま、す」
「えっ、んっ、ゆ、優希っ。わったしは、私は、あ、あ、あ、私は、知らない、しっ、知らない人でも、かっ、感じちゃう、子で、す。」
「み、見てて、く、く、ください」
千紗はそう言って、千紗の目の前でダランと横たわっているだろう私のソレを両手で掴み、口に含む。
ソレ越しに千紗の手の震えているのがわかる。千紗はそろそろと顔を上下させ、ソレを擦るように頬張る。
咥内の生暖かい感覚に私のソレはあっという間に容量を増やしていく。千紗は慣れたようにスロートの速度を上げていく、…早く終わらせたいのだろう。

チュパッ
限界まで膨れたソレから千紗は口を離した。急にソレが外気に触れて寒さを感じる。
バンッ
スケッチブックを叩く音が部屋に響く、次に何をするのか書いてあるのだろうが、千紗は動かないで百花を見上げている。
バンッ
さっきより強い音が響く。
千紗は身体を震わせながら立ち上がる。震える手で私のソレを持ち、ガニ股になって腰を下ろす。
再び、千紗は百花に顔を向けた。涙が私のふとももに落ちるのを感じた。
バンッ
スケッチブックが今までで一番強く叩かれた。込められているのは憎しみか怒りか、両方か。
千紗は震えながら腰をゆっくり、ゆっくりと落としていく。私のソレが温かな千紗の膣に沈んでいく。
「はっ、はっ。はっ。はっ」
千紗は過呼吸かと思うほど、単発的に息を吐きながらも腰を沈めていくのは止めない。
「あっ。あっ。あっ」
千紗の柔らかいお尻が私のお腹にくっついた。
ソレを全て挿入れて、千紗の動きが一瞬止まる。
またスケッチブックが叩かれるのかと思った瞬間、千紗の腰が浮いた。
浮いて、沈む。私の太ももに置かれた手のひらを支えに、千紗は腰を機械のように動かす。
「あっっっ。いいっっ。きもちいっ、だ、だめっ、もうっ、よすぎっっ、あんっっ、あっ、あっっ」
大袈裟に乱れた言葉が部屋にこだまする。私には千紗の背中しか見えない。
「ああんっっ。あっっ、あっっ。ゆっ、優希のよりっ、大きくって、きっ、気持ちいっ。し、知らない、お、おじさんなのにっ」
安っぽいセリフが続く。腰がうねるように大きく動いている。ジュパッ。ジュパッと淫らな音が打ち鳴らされる。
「はっっ、ああんっ、わ、わたしっ、い、いっちゃう、いっちゃう」
千紗はピストン運動を早める。私から早く解放されるように。百花の憎悪を打ち消すために。
「あっ。あっ、んっ、んっっ、あああああああああああああっっっ」
私が千紗の膣に精を放つと、千紗はピンと背筋を伸ばし天井に向けて声を上げた。


「ああ、あ、はぁ、はっ、ん、、あ、み、見て」
千紗は倦怠感の残る身体を引き上げ、膣を両手で開く。千紗の膣からトロリと白濁液が溢れ出ている。
「はぁ、はぁ、私、知らないおじさんに、犯されちゃった、イかされちゃった」
「はぁ、うあ、あ、あ、あ、あ・・・」
千紗の目から大量の涙がポタポタと流れ布団を濡らした。






ブロロロロ・・・・
双子は壊れてしまった。
百花は狂気を秘めた笑顔で撮影した動画を千紗に見せつけ、千紗は泣きながらその動画を見ていた。
私が拠点を出ても2人は気づかなかった。私の存在自体、忘れているようだった。


とうとうこれで半分を越えた。
あと4人。人生最高の充実感が漲ると共に、人生の終点も近づく。
一欠片も無い後悔を胸に次なる地へと私は車を走らせる。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

月弥総合病院

僕君☾☾
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。 また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。 (小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

完全なる飼育

浅野浩二
恋愛
完全なる飼育です。

処理中です...