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VS北夕鮮・尖閣諸島編
第27話:世界最悪①
しおりを挟む北夕鮮が ”世界最悪 独裁国家” たる所以。
――血族による ”絶対支配体制”
ギム一族が代々 総統として君臨し続ける独裁政権。
民主主義を謳う為の選挙は行われる……が!
ギム一族率いる夕鮮労働党 以外への投票者は可視化され、後日 逮捕。
強制収容所に送られる。
つまり、夕鮮労働党――ギム一族に権力が一極集中。
国家・軍・経済・教育など、すべてを支配している。
――総統を神格視させる ”思想教育”
国民は、幼少よりギム一族に好都合な思想を徹底的に叩き込まれる。
教育機関・ネット・メディアなど全ての情報源が支配された完全な言論統制。
ギム一族の意に反する情報は、国民の目には決して届かない。
――国民同士の ”相互監視体制”
隣人が政府を批判したら即通報され、家族ごと政治犯として強制収容所に送られる。
反乱の芽は、許されない――
否、一粒の種子すら、その存在を許されない。
結果、恐怖政治により夕鮮労働党支持率100%を実現している。
――北夕鮮が、世界最悪独裁国家たる所以である。
「――見えてきたぞ」
部隊長・マキが口を開く。
国衛隊の巡視船に乗っているオウカ達がそちらに目をやると、水平線に ぼんやりと浮かび上がる尖閣諸島。
尖閣諸島は、沖縄本島から北西約410km、石垣島の北方約170kmに位置する。
(そこから南西へ170km先には、シーナ国が自国領土と主張する ”苔湾たいわん” がある)
5つの島・3つの岩礁から構成される諸島である。
シーナ国が尖閣諸島を狙う理由――
その周辺の海底に眠る、石油や天然ガスといった豊富な ”海底資源”
さらに、苔湾たいわんへの ”軍事侵攻の際の拠点” として非常に有用だからだ。
――北夕鮮に退去要求するための小部隊編成の為、複数の国衛隊基地から30人程の隊員が集められた。
部隊長はマキという初対面の20代半ばの女性。
オウカが所属する基地からは、エレナとカンナと――もう一人の少年。
4名とも、新米隊員。
他の基地からのメンバーも、新米隊員が多い印象だ。
現場の空気感に慣れさせて経験を積ませるため、新米隊員が多く収拾されたのかもしれない。
――オウカは、北夕鮮に退去要求するという この任務も、メイフェイひいてはシーナ国に伝えている。
メイフェイには色々質問したかったが……シーナ国から見て必要な情報なら黙っていても教えてくるだろうし、そうでないなら何を言っても教えてくれないだろう。
……シーナ国が尖閣諸島での領海侵犯を止めた半月後、北夕鮮が領海侵犯を開始した。
シーナ国が関与しているのか?
それとも、虎の威を借りる為……つまり、シーナ国の関与を 後ろ盾を匂わせる為の、北夕鮮のミスリードなのか?
わからない。
また、もし交戦する場合は、”実力を隠して戦い、武功を挙げる” ということは、言わずもがな。
さすれば、”司令部入り” に一歩前進できる。
……それができなければ、司令部入りが遠のく。
結果、シーナ国の情報網で父親の具体的な居場所を見つける……という ”餌” をお預けされてしまう。
――北夕鮮の艦船が、視界に入った。
一気に緊張が増す。
無線による退去要求を行う。
「――マキ、北夕鮮の艦船が……島に上陸しようとしてるぞ!」
部隊長マキの補佐役らしき男性・ケンジが怪訝な表情で言った。
退去要求を無視しつつ、そのまま島に上陸する――ということは、つまり――
マキは、国衛隊本部に連絡した。
数分後。
「――上から指令だ。我々も上陸する。
再度の退去要求にも相手が応じない場合――交戦状態と承認される」
国衛隊本部から、”尖閣諸島からの迅速な退去を要求する。応じない場合、武力を行使する”――という主旨の最後通牒を北夕鮮に送信。
巡視船は、尖閣諸島を目指して速度を上げる。
さらに数分後。
相手国は、こちらの要求を拒否したとの通達。
つまり、”国家間の武力衝突” が成立した……という事だ。
――ARレンズを通した視界に浮かび上がる、真っ赤な文字。
[〈重要〉日ノ国と北夕鮮は、尖閣諸島周辺において交戦状態と承認されました]
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