どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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三章 雫ポイズン

天才って奴は…

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「あのね、僕達はこれから学園生活を送ることになる。こことは違う場所に行くし、寮生活になると思う。一緒の部屋にしてもらえるようにするけど」
プリズンなんて呼ばれているくらいだ。
相当恐ろしい所に違いない。
少なくとも、今のような気楽な毎日は過ごせないだろう。
「ねぇ、制服とかってあるの?制服。あるなら着たい。一緒に着よ」
気になるところってそこなの?
普通授業についてとかもっとあるんじゃないの?
などなど色々ああったけども、制服は届いていたし、着たいなら着せてあげようと思った。
別に制服着てから話をしたって良いのだから。
 
制服は、少し青味のかかったワイシャツと、赤のネクタイ。
あとブレザーやセーターが入っていた。
ズボンは個人で好きなものを着て良いそう。ワイシャツの上に羽織るのも。
颯太は上にセーターを着ていた。
美空は生徒会だからとかそういう理由でセーラー服を着ていた。
本人は否定するだろうけど、意外と似合っていた。
理久は上にパーカーを着るみたい。
僕はセーターとブレザーを重ねることにした。
普通に寒いし。
あと、僕はロープしか持っていないから。
一番驚いたのは、理久がパーカーの下に何も着てなかった事だ。
本人曰く、寝る時はいつもそうらしいが、出来たらやめてほしいと思った。
二人で制服を着たので、話の本題にそろそろ入りたいのだが。
「似合ってる!!てか今僕達お揃いじゃない?おそろだよね!うれしいな!」
テンションが上がりまくっている理久に話題をどう切り出そうか迷っている。
凄い嬉しそうだから。
制服着ただけでここまで喜んでもらえるとは思ってなかった。
とりあえず、何かしらきっかけがないと難しいから、うん、とかしか言い出せない。
でも、一応相談しなくちゃ。
「あのね、理久、学園の事なんだけど…」
「大丈夫だよ?大抵の事は出来るし、そもそも人間に負ける気がしない」
あぁ、そうですかとしか言えなくなった。
q流石高位悪魔という言葉で全て片付けてしまいたくなった。
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