どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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二章 美空ミカエル

君と僕は違う

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寝言は寝て言うべきだ。
何ふざけた事をいっているんだ。
あぁ、血流が頭に集中してくらくらする。
「ふざけるのも大概にしろよ、美空。僕の呪いが羨ましい?そりゃあ、何でも持ってる美空様からしたら羨ましいだろうね。分かんないけどさ」
そう吐き捨てるように言い捨てた。
言い過ぎた、とかそういうのは一切考えなかった。
僕の怒りは正しいとも思う。
だって、そんなのないじゃないか。
僕の呪いが、違うものだったら、なんて考えたことがある。
そしたらもっとまともな人生を歩めていただろうって。
アテネがいないから、普通に先輩と結ばれるって。
でも、呪いがない僕と先輩は出会う事が出来るのかな、なんて。
そう想像するくらいには呪いが嫌いだった。
美空は目を逸らした。
美空のデメリットが何かは知らないけど、良いじゃないか。
きっと僕のよりもましでしょう?
僕のは、一歩間違えれば命が脅かされるレベルなのに。
そんなの。
あぁ、ずるいよ。
そんな事言えるくらいに余裕なんて。
「今、僕が幸せそうに見えるのなら、それは呪いが解けたからです。だから、初めからこんな風だったわけでは無いんです」
「そんな事知ってるよ。お前が醜いと言われ続けたのは呪いのせいだって。そんなの分かった上で提案したかっただけだ」
つまり、お前の呪いのデメリットの方が上回っていると?
天下の美空様はそうおっしゃりたいようで。
お前の呪いなんて余裕だよ。
そう言いたいのか?
ほら、馬鹿な事を言うのは止めなよ。
ただでさえ嫌いなお前の事が更に嫌いになりそうで。
兄弟なんて括りに入っているだけの他人だけど。
「俺はずっと玉座にすがる事しか出来ないだろうな。権力を得て、それで守る事しか。だけどさ、お前はどこにでも行けるだろ?なら、手を引いてくれよ」
「なら、得意の歌で何とかすれば良いじゃないですか。何もかも傀儡へと変えて」
「俺の歌にそんな効果は無い」
そう言いきってから、目を逸らす。
それでも、美空の歌は使い方を変えればいくらでも可能性がありそうで。
人だってたくさん集まっているんだから。
僕にはないものをたくさん持っているじゃないか。
僕さ、正直言って美空と双子じゃなきゃよかった、なんて思うときがあるんだ。
だって、美空と双子だから美空とよく比べられるんだ。
よくいわれるんだよ。
「美空様と颯太様の二人のお陰で我が国は安泰ですな」
「最高の双子だよ。あの二人がいれば最強だ」
「でも颯太様は...」
僕はずっとずっと嫌だったよ。
きっとお前にはわからないだろうけど。
それなりに苦労もしたよ。
きっとおまえが一生味会わないレベルで。
それでも僕の呪いが欲しいの?
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