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四章 雪闇ブラッド
第四話
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そしたら嫌だなぁと思って、そんなことから目をそらすことにした。
自分にとって都合の良い事実に置き換えた。
僕にだけこんなことをいうのだと。
今からでも逃げ出して欲しいなんて願望もあるのだろうか。
そんなことできないのに。
ここに凪がいる限り、僕はここから離れない。
もう傍にいれないのは嫌なのだ。
正直にそう言えたらどれだけ楽だろう。
でも、身に覚えのない事を言われるほど怖い事はないというのを知っているから。
極力怖がらせたくないと思ってしまうから。
口に出せないのだ。
口に出そうにも、恐れてしまうのだ。
凪への優しさと見せかけて、ただ、自分を守るために行動してしまっているのだ。
「心配せぇへんでも、僕らは死なへんよ。特殊な体しとるし…。何より、理久レベルでもないやつらに負ける気せえへんから。だから心配せんといて」
僕と雪が力を合わせれば大抵の敵は即死する。
それは揺るがない事実。
だって、僕らは最強だから。
理久には勝てやしないけど、そこだけははっきりしてる。
それは僕らの生まれが強く関連しているけれど。
あまりその話はしたくない。
だって僕らの一番の地雷だから。
「なぁ、左右にいた奴らとどんな関係なん?答えたくなかったら別に答えなくてもええんやけど…」
はっきりさせたかったから聞いた。
もし、恋人だなんて言われたらどうしよう、なんて思いながら。
恋人なんて言われたらやだな。
そう聞くと、凪は足を止めた。
少し考えてから、口を開く。
「友達であり、契約相手って感じかな」
「えらい複雑な関係やな、それ」
どちらにも分類出来ない複雑な関係。
一体どうしたらそんな関係になるんだろう。
それを少し美しいと思った。
完全なものより、不完全なものの方が美しいと思うように。
別にその関係を羨ましいと思ったわけではない。
むしろそれを羨んだら少しヤバイ。
そしたら多分僕は相当参っている証拠だろう。
普段ならそんな事を思わないんだから。
「ねぇ、僕達ってどんな関係だったの?僕、昔の事全然覚えていないからさ」
「そうやなぁ…。友達、かな。一番近い言葉は」
友達。
そう凪は呟いた。
凪はここに来るまで友達がいなかったと理久から聞いた。
それはきっと腐りきった人間の国が原因なんだと思うけど。
自分にとって都合の良い事実に置き換えた。
僕にだけこんなことをいうのだと。
今からでも逃げ出して欲しいなんて願望もあるのだろうか。
そんなことできないのに。
ここに凪がいる限り、僕はここから離れない。
もう傍にいれないのは嫌なのだ。
正直にそう言えたらどれだけ楽だろう。
でも、身に覚えのない事を言われるほど怖い事はないというのを知っているから。
極力怖がらせたくないと思ってしまうから。
口に出せないのだ。
口に出そうにも、恐れてしまうのだ。
凪への優しさと見せかけて、ただ、自分を守るために行動してしまっているのだ。
「心配せぇへんでも、僕らは死なへんよ。特殊な体しとるし…。何より、理久レベルでもないやつらに負ける気せえへんから。だから心配せんといて」
僕と雪が力を合わせれば大抵の敵は即死する。
それは揺るがない事実。
だって、僕らは最強だから。
理久には勝てやしないけど、そこだけははっきりしてる。
それは僕らの生まれが強く関連しているけれど。
あまりその話はしたくない。
だって僕らの一番の地雷だから。
「なぁ、左右にいた奴らとどんな関係なん?答えたくなかったら別に答えなくてもええんやけど…」
はっきりさせたかったから聞いた。
もし、恋人だなんて言われたらどうしよう、なんて思いながら。
恋人なんて言われたらやだな。
そう聞くと、凪は足を止めた。
少し考えてから、口を開く。
「友達であり、契約相手って感じかな」
「えらい複雑な関係やな、それ」
どちらにも分類出来ない複雑な関係。
一体どうしたらそんな関係になるんだろう。
それを少し美しいと思った。
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別にその関係を羨ましいと思ったわけではない。
むしろそれを羨んだら少しヤバイ。
そしたら多分僕は相当参っている証拠だろう。
普段ならそんな事を思わないんだから。
「ねぇ、僕達ってどんな関係だったの?僕、昔の事全然覚えていないからさ」
「そうやなぁ…。友達、かな。一番近い言葉は」
友達。
そう凪は呟いた。
凪はここに来るまで友達がいなかったと理久から聞いた。
それはきっと腐りきった人間の国が原因なんだと思うけど。
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