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四章 雪闇ブラッド
第六話
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幼い頃笑いかけてくれた凪が全部だと言う自分がいた。
あの鳥かごから一度連れ出してくれた凪が、俺の光だって。
この学校がどういう学校なのかも知ってる。
卒業した後も、全部。
そんなの事前に全部調べたよ。
だから、どうしてこんなところに凪がいるんだって起こりそうにもなったよ。
全部知ってる上で来た。
別に勇者になりたいわけじゃない。
そんなものならなくていい。
凪と一緒にいたかった。
たったそれだけの願いをぶら下げてここに来たんだ。
そして、
「一緒に鳥籠から逃げ出そうって言ってみたかったんだ。二人ならどこまでも行けるからって。なのに、今はそんな事言えない状況になっちゃった」
周囲の作った目に見えない鳥籠から抜け出して、二人でどこかへ行きたかった。
二人ならいつまでも笑いながら生きれる気がしたから。
遠くへ、遠くへ。
誰も知らない場所まで行けたらいいのにな。
自分達以外誰もいないような場所。
そこが地獄だろうが、何でも良かった。
二人でいるのならきっとどこでも天国のように感じられる自信があったから。
ただ、凪と一緒にいられたら何でも良かった。
それだけなんだ。
「俺ね、もし死ぬなら凪に食べてもらいたいの。そしたら、一緒にいられると思うから。死んでも一緒なんだよ。それって最高じゃない?どうせならそんな命の使い方したいの」
「そうか」
昔、凪に直接言った事がある。
俺を食べてって。
多分、その時の俺は、興奮して顔を赤くしながら上ずった声でそんな事を言った。
そしたら凪は無言で俺を抱き締めて、撫でてくれた。
大丈夫だよ、って。
心配してくれて嬉しかった。
すごくうれしかったよ。
暖かい体温に包まれてさ。
やわらかいその手でなでてもらえて。
けど、ごめんね。
食べてもらいたいってそれでも思うんだよ。
この気持ち消えないみたいだ。
俺の中に一回根付いちゃったそれはさ。
今もまだ馬鹿みたいに抱いているの。
まるで夢見がちな少女の幻想のように。
「こういう少女みたいなとこは捨てたはずなんだけどなぁ…。まだ残ってるなんて。やっぱ幼少期の経験ってやばいねぇ…」
「お前の中にすっかり染み付いてしまったみたいだからな。あきらめろ」
長年の習慣という奴かなんかかな、と思ったのと同時に、呪いみたいだと思った。
そりゃあ悲劇的な呪いに比べたら全然大したことは無いのかもしれないけど。
そう考えると背筋が凍りつくような、そんな感覚になる。
そう、まるで呪いみたい。
目に見えないだけで、どこまでも痣が張り付いているとでも言いたげな。
ずっとお前に張り付いているよとでもいうように。
だから気を紛らわせる為に明るい事を考えよう。
「…、ね、夜になったら人は寝るよね」
「あぁ」
「それは凪も例外じゃないよね?」
「あぁ」
早く夜になれば良いのになと思った。
夜になったら凪の傍にいられるよ。
こればっかりは自分の家系に感謝かな、なんて思った。
戻って来た闇奈は俺に凪と話した事を話した。
身振り手振り交えながら。
あの鳥かごから一度連れ出してくれた凪が、俺の光だって。
この学校がどういう学校なのかも知ってる。
卒業した後も、全部。
そんなの事前に全部調べたよ。
だから、どうしてこんなところに凪がいるんだって起こりそうにもなったよ。
全部知ってる上で来た。
別に勇者になりたいわけじゃない。
そんなものならなくていい。
凪と一緒にいたかった。
たったそれだけの願いをぶら下げてここに来たんだ。
そして、
「一緒に鳥籠から逃げ出そうって言ってみたかったんだ。二人ならどこまでも行けるからって。なのに、今はそんな事言えない状況になっちゃった」
周囲の作った目に見えない鳥籠から抜け出して、二人でどこかへ行きたかった。
二人ならいつまでも笑いながら生きれる気がしたから。
遠くへ、遠くへ。
誰も知らない場所まで行けたらいいのにな。
自分達以外誰もいないような場所。
そこが地獄だろうが、何でも良かった。
二人でいるのならきっとどこでも天国のように感じられる自信があったから。
ただ、凪と一緒にいられたら何でも良かった。
それだけなんだ。
「俺ね、もし死ぬなら凪に食べてもらいたいの。そしたら、一緒にいられると思うから。死んでも一緒なんだよ。それって最高じゃない?どうせならそんな命の使い方したいの」
「そうか」
昔、凪に直接言った事がある。
俺を食べてって。
多分、その時の俺は、興奮して顔を赤くしながら上ずった声でそんな事を言った。
そしたら凪は無言で俺を抱き締めて、撫でてくれた。
大丈夫だよ、って。
心配してくれて嬉しかった。
すごくうれしかったよ。
暖かい体温に包まれてさ。
やわらかいその手でなでてもらえて。
けど、ごめんね。
食べてもらいたいってそれでも思うんだよ。
この気持ち消えないみたいだ。
俺の中に一回根付いちゃったそれはさ。
今もまだ馬鹿みたいに抱いているの。
まるで夢見がちな少女の幻想のように。
「こういう少女みたいなとこは捨てたはずなんだけどなぁ…。まだ残ってるなんて。やっぱ幼少期の経験ってやばいねぇ…」
「お前の中にすっかり染み付いてしまったみたいだからな。あきらめろ」
長年の習慣という奴かなんかかな、と思ったのと同時に、呪いみたいだと思った。
そりゃあ悲劇的な呪いに比べたら全然大したことは無いのかもしれないけど。
そう考えると背筋が凍りつくような、そんな感覚になる。
そう、まるで呪いみたい。
目に見えないだけで、どこまでも痣が張り付いているとでも言いたげな。
ずっとお前に張り付いているよとでもいうように。
だから気を紛らわせる為に明るい事を考えよう。
「…、ね、夜になったら人は寝るよね」
「あぁ」
「それは凪も例外じゃないよね?」
「あぁ」
早く夜になれば良いのになと思った。
夜になったら凪の傍にいられるよ。
こればっかりは自分の家系に感謝かな、なんて思った。
戻って来た闇奈は俺に凪と話した事を話した。
身振り手振り交えながら。
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