どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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四章 雪闇ブラッド

第二十三話

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入学早々ここに入れられた僕たちって一体...。
そう落ち込む僕を見て、
「大丈夫ですよ。凪先輩。春にはここを出られますから...」
と、よく分からないフォローをくれた。
プリズンっていう名前は伊達ではなかったんだと思った。
てか、春には出られるってまるで釈放みたいな言い方だなぁ、と思った。
僕達罪人ですか?
僕の記憶が正しければまだ罪を犯してないはずなんですけど?
「...、美空、だっけ。なんか、俺達が罪人みたいな言い方するじゃん」
雪が美空に向かってそう言う。
でも、その目はこの状況を楽しんでいる様だった。
「実際その通りなんだから仕方がないじゃないか。学園から見たらだけど...。上は常に疑心暗鬼状態だから」
そりゃあ、学園は勇者を多く輩出し、尚且つ、素行に問題ないやつを集めなければいけないから。
本校へそのままいれて、強いから良しではだめなのだろう。
少しでも怪しい輩がいたら、監獄へ入れるというのも仕方の無いことだろう。
だとしても、
「王国からの紹介で入った僕らも監獄スタートなのは?」
普通おかしくないか。
身元の確認だって完璧なはずなのに。
「それは...父の仕業です」
美空が目を伏せながらいう。
美空の長いまつ毛がキラキラしていて綺麗だな、なんて思った。
どうやら、美空のお父さんが、僕らがここに入るよう仕向けたらしい。
これが権力を持つものの力か、なんて思った。
軽くこの状況を嘆きたいと思った。
まぁ、いつも通りか、なんて思ったけど。
「...、そんな事今気にしても仕方ないよ。今は目の前の事件に集中しよう?」
何て言いながら理久は僕の方に手を置いた。
確かにその通りだけど。
その通りなんだけど。
でもさぁ、やっぱこういう権力って嫌だよね。
否定したくなっちゃうよね。
反抗期って奴なのかな。
「ねぇ、美空。ここから早くでて、本校に行くにはどうしたら良いの?」
「二ヶ月後に本校の生徒を交えた交流会があります。そこで実力を示せばすぐに本校へ行けるかと。けれど凪先輩。本校は色々面倒ですよ」
美空が僕の目を真っ直ぐ見つめながら言う。
本校。
勇者の巣。
色んな人間がいるんだろう。
怖い人もいるのかもしれない。
けれど行ってみたいと思った。
どうしてなのか説明出来ないけれど。
なんだかワクワクするのだ。
それに、本校へ行けば颯太にも会える。
そこも楽しみの一つなのだ。
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