どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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四章 雪闇ブラッド

第二十五話

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それに、
「でも闇奈。僕と理久は契約は結んだけど、僕の誕生日に理久と初めて会ったし...。契約とか関係ないよ」
理久と行動を共にしたのはつい最近だし。
そう言うと、理久は傷ついたような顔をして、目を背けた。
それを見た闇奈は、
「そうか、まだ言わないでおいたんか。そりゃそうやな」
と呟いた。
そう言って、吐き捨てる様に笑った。
闇奈は何か隠している。
理久も。
もしかして僕の記憶に関することなのかもしれない、なんて思って。
問いただそうと口を開いたけど。
言葉は理久の声にかきけされた。
「闇奈。一回外に出ようか。話があるから」
理久がそう言って闇奈を連れ出した。
強制的に。
闇奈がこちらをみる。
まるで縋るような、そんな目。
その瞳に心臓がキュッと締まった。
そんな闇奈を見送ってから、雪が口を開く。
「...、闇奈がごめん。本当に」
雪がそういった。
申し訳なさそうに。
「ねぇ、雪。僕は何をしたの?」
そう聞くと、視線をそらす。
なにも言えないと言いたげに。
だから美空を見つめた。
美空なら、何か知っている気がして。
すると美空は困ったような顔をしながら、僕の頭を撫でる。
「凪先輩は知らなくて良いです。思い出しても苦しくなることなので」
美空がそういった。
「そりゃあ、俺だって本音を言えば、全部思い出して欲しいけど...、負担が多すぎますから」
優しい瞳で僕を見つめながらそんなことをいう。
それに、なんて美空が言葉を続ける。
「思い出したって、その記憶のせいで今の凪先輩が揺らぐ気がして」
その言葉は、開きかけていた記憶の扉を閉めるには十分すぎて。
僕は思い出すのが怖くなってしまったのだ。
震え始めて、拒否してしまったのだ。
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