どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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四章 雪闇ブラッド

遊び

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早く遊んでみたい。
そんな僕の様子を見ながら美空は、
「はしゃぎすぎて怪我しないようにしてくださいね?...、まぁ、怪我しないように俺が守りますけど」
なんて言う。
そんな僕らの姿を見た雫は、
「おーい、ちょっと過保護すぎるんじゃない?ただの後輩なのにさ」
雫が少し目を細めながら言う。
疑うような。
「さっきから凪だけ特別扱いしてるみたいだけど、なんなの?生徒会長だから?」
雫の追撃は止まらない。
「僕と理久が言うなら分かるけどさ。だって僕らは契約してるから。でも美空はなんなの?距離近いし。親密そうだしさ」
雫と僕は契約してる。
だから僕を守るのもわかる。
雫から見たら僕らはただの先輩後輩だからそう言うのも。
ただ、僕らはただの先輩後輩関係ではないから。
そんなのじゃ片付けられないような関係だから。
そこには呪いだとか、そういうのが色濃く関わっていて。
颯太と美空と僕はそう言う意味じゃ強く結ばれている。
契約なんてしなくても。
「一応、俺達は幼い頃からの付き合いだから。そっちこそ、あんま口出さないでくれます?俺らの問題なんで」
俺らの関係は特別だから。
そう言って僕の体を抱き寄せる美空。
その様子に面白くなさそうな顔をする雫。
「ふぅん、特別な関係なんだ。あぁそう。...、ね、凪。その話あとで詳しく聞かせてよ。僕も気になるなぁって思ってさ」
別に話したって構わないけれど。
でも、この雰囲気はダメだ。
雫と美空が対立してしまっている。
これじゃあ仲良く遊ぶことなんてできない。
僕は二人に喧嘩なんてしてほしくないから。
僕が好きな人同士仲良くしてほしい。
その為には話題を変えなきゃ。
そこでさっきから気になっていた事を口にする。
みんなで集まってから一度も目にしていない人物のことを。
「そういえば、理久の姿が見えないんだけど。どこに行ったの?」
集まった時からいなかった。
普段ならこういう時に口を出すのは理久なのに。でもって行動するのも。
きっと理久がここにいたら、
「僕が守るから美空は何にもしなくていいよ?だって僕らは運命だもん」
なんて言うんだろう。
そう言って何言おうが聞こえないなんて言って。
僕の手を引いて。
僕を見て笑うんだろう。
いつも理久はそうだ。
いつだって僕のことを。
どうしてここにいないんだろう。
理久がいないのがなんだか不自然に感じてしまっている。
「理久なら急用が出来て一旦いなくなるってゆうてた。多分遊んでいるうちに来ると思うわ」
闇奈は少し決まりの悪そうな顔をしてそう言った。
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