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四章 雪闇ブラッド
理久は相変わらずである
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「ここに前来た時に凪先輩と行きたいなと思ったからです」
なんて女の子が聞いたら頬を染めそうなセリフを。
花が綻ぶみたいな、綺麗な笑顔と一緒につけてきた。
なんだかキラキラと何かが輝いているような気がする。
それくらい綺麗だった。
「もしかしてお気に召しませんでしたか?…、でも、ここじゃないとダメなんです」
と悲しげな顔をする美空。
そんな顔しないでよ。
凄い綺麗な所だと思うし気に入ったけど。
料金がダメなのよ。
だって高すぎるもの。
もしも僕が払えなかったらどうするの。
とか、そんな言葉ばかり浮かぶ。
多分その時は美空が払うんだろうなぁ。
なんてことも一緒に想像できてしまって。
あぁ、と思う。
なんだか、僕のこと本当に好きなんだなとか思ったり。
好きなのはわかるけど強引なところあるよなと思ったり。
そういうところが王様候補の所以なのかなとか思ったり。
でも、甘やかしすぎると人ってダメになる。
草に水を与えすぎるとダメになるのと一緒で。
良いこではなくどんどん堕落してしまうのだ。
だから甘やかしてばかりじゃダメなんだよ、美空。
将来美空に頼り切りにならないようにしたい。
美空の顔を見ながら思う。
そんな風になったら。
無いとは思うけど。
僕が美空に見捨てられた時に一人で生きられなくなりそうだから。
心の底から依存して。
いなきゃ生きれなくなって。
まともに息も吸えなくなって。
そうなる未来がちらついているような気がして凄く怖いんだ。
別に美空とずっと過ごすと決まったわけでは無いけれど。
僕としてはみんなで一緒に暮らして。
楽しく毎日を過ごせればそれで良い。
それ以上なんて望む必要がないと思っている。
まぁ、とりあえず今は良いか。
楽しまなきゃ損だ。
そんな深いことなんて考えなくていい。
学生の時間は有限だって。
いくつもの書物に書かれていた言葉が僕のそんな考えを後押しして。
「ううん、最高のチョイスだよ!ありがとう、美空」
そう言うととても喜んでくれた。
勢いでそう言って良かったと思った。
やっぱり、僕は美空の悲しそうな顔を見ているよりも。
嬉しそうな顔をしているところを見る方が好きだ。
美空が喜んでいるのを見ると僕も嬉しくなる。
なんだか、とても胸があったかくなる。
えへへ、なんて言っていると、
「お待たせ!僕を置いて滑るわけないよね?ね?お~い!凪~!」
突然そんな声が聞こえた。
驚いて後ろを見る。
「てか美空もいんの?もー、どうしてだよぉ」
そう言って、扉を開け放って現れたのは理久だった。
ダン、と音がする。
勢いよく開いて閉じてしまったのだから当然かと思った。
扉は壊れていないけど。
すごい音がした。
その様子に雪と闇奈は頭を抱える。
「ほんとあの馬鹿キング…。一人の時はまともなくせにいっつもこうや…。凪が関わると毎回ぶっ壊れるくせそろそろ直したと思ってたのに…」
なんて女の子が聞いたら頬を染めそうなセリフを。
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なんだかキラキラと何かが輝いているような気がする。
それくらい綺麗だった。
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と悲しげな顔をする美空。
そんな顔しないでよ。
凄い綺麗な所だと思うし気に入ったけど。
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だって高すぎるもの。
もしも僕が払えなかったらどうするの。
とか、そんな言葉ばかり浮かぶ。
多分その時は美空が払うんだろうなぁ。
なんてことも一緒に想像できてしまって。
あぁ、と思う。
なんだか、僕のこと本当に好きなんだなとか思ったり。
好きなのはわかるけど強引なところあるよなと思ったり。
そういうところが王様候補の所以なのかなとか思ったり。
でも、甘やかしすぎると人ってダメになる。
草に水を与えすぎるとダメになるのと一緒で。
良いこではなくどんどん堕落してしまうのだ。
だから甘やかしてばかりじゃダメなんだよ、美空。
将来美空に頼り切りにならないようにしたい。
美空の顔を見ながら思う。
そんな風になったら。
無いとは思うけど。
僕が美空に見捨てられた時に一人で生きられなくなりそうだから。
心の底から依存して。
いなきゃ生きれなくなって。
まともに息も吸えなくなって。
そうなる未来がちらついているような気がして凄く怖いんだ。
別に美空とずっと過ごすと決まったわけでは無いけれど。
僕としてはみんなで一緒に暮らして。
楽しく毎日を過ごせればそれで良い。
それ以上なんて望む必要がないと思っている。
まぁ、とりあえず今は良いか。
楽しまなきゃ損だ。
そんな深いことなんて考えなくていい。
学生の時間は有限だって。
いくつもの書物に書かれていた言葉が僕のそんな考えを後押しして。
「ううん、最高のチョイスだよ!ありがとう、美空」
そう言うととても喜んでくれた。
勢いでそう言って良かったと思った。
やっぱり、僕は美空の悲しそうな顔を見ているよりも。
嬉しそうな顔をしているところを見る方が好きだ。
美空が喜んでいるのを見ると僕も嬉しくなる。
なんだか、とても胸があったかくなる。
えへへ、なんて言っていると、
「お待たせ!僕を置いて滑るわけないよね?ね?お~い!凪~!」
突然そんな声が聞こえた。
驚いて後ろを見る。
「てか美空もいんの?もー、どうしてだよぉ」
そう言って、扉を開け放って現れたのは理久だった。
ダン、と音がする。
勢いよく開いて閉じてしまったのだから当然かと思った。
扉は壊れていないけど。
すごい音がした。
その様子に雪と闇奈は頭を抱える。
「ほんとあの馬鹿キング…。一人の時はまともなくせにいっつもこうや…。凪が関わると毎回ぶっ壊れるくせそろそろ直したと思ってたのに…」
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