どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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四章 雪闇ブラッド

胸の痛み

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なんでだろう。
急に力が抜けたような。
そんな気持ち。
そのまま、なんとか部屋の中に帰る。
どうしてこんなに苦しい気持ちになるんだろう。
どうしてこんなに涙が溢れるのだろう。
気づいたら瞳からボロボロと涙が零れ落ちる。
おかしいな。
こんなふうになったことないのに。
俺を選んでくれないから?
俺を好きでいてくれないから。
それが理由なのかな。
でもそれって。
失恋した時の心の反応じゃないか。
おかしいよ。
だって俺、凪の事なんて好きじゃないのに。
好きじゃないはずなのに。
気に入ってはいるかもしれないのに。
俺は、凪の事を惚れさせて。
吸血鬼の固有スキルで凪の特性を奪い取って。
そういう計画のはずなのに。
なのにどうして。
俺はこんなに傷ついているの?
こんなに傷ついて泣いているの?
苦しいよ。
苦しいよ。
心の中に深い切り傷が生まれて、そこからずっと血が流れている感じ。
とめどなく溢れて、止まらない感じ。
苦しいな。
でも、お茶会は明日だ。
明日、凪に再会しなければいけない。
だから気分を変えなくちゃ。
少し息を吐いて、気分を変えようと立ち上がる。
普段親との関わり合いで気分が下がったり、精神的に磨耗したり。
そういう時の為のルーティンだってあるから。
早速浴室へと向かう。
使用人に頼んで風呂にバラの花びらと入浴剤を入れる。
確かミルクの入浴剤だっけ。
浴槽が白く濁る。
体を洗って、浴槽へと足を入れる。
そのままゆっくりと体を沈める。
ふぅ、とため息を吐く。
足先からゆっくりと温まる。
お風呂っていいな。
全てを洗い流してくれるような気がする。
暖かな浴槽に浸かりながら上のシャンデリアを眺める。
ゆらゆらと揺れるシャンデリア。
綺麗だなぁ。
いつもだったら、すぐに上がって次の日の準備とか。
学習へ向かうけど。
そういう気にもなれなくて。
浴槽の中の白い濁り湯を両手で掬ってみたり。
体にかけてみたり。
長い髪をタオルに纏めて入っているから。
髪が浴槽に浸かる事はないから。
髪を解いてみようか。
でも乾かすの面倒だもの。
体も程よく温まった頃に浴槽から上がる。
少しくらっとしながら、湯船から上がる。
白いバスローブに身を包んで、美味しい飲み物を飲もうと思った。
苺と牛乳を混ぜた苺ミルク。
子供っぽいとか言われるから外ではあまり飲まないけど。
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