教室の中は今日だって嘘でできた箱庭だ

月夜

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友達?

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朝、普段と変わらないようなとき、
「ねぇねぇ、それ、ハンドメイドでしょ?どうやって作ったの?すごいおしゃれ!!」
なんていって話しかけてきた女子がいた。
「えっと....誰?」
「あ、そかそか。私の名前は森 苑香もり そのか!良かったら私にも作り方を教えて欲しいな!」
とりあえず、いい子かな、なんて思った。
この教室で話しかけてくれたし。
「うん、えっと、これはUVレジンっていう百均で買える液があって、それを型に黒から順に入れてグラデーションになるようにして....あ、良かったら家で一緒に作る?」
そう提案すると、
「そっか、ありがとー!!あ、そうそう、もう一人呼びたい人がいるんだけど、良いかな?」
「いいよ。」
「ありがと、宮川君!こっちきて!」
苑香さんが宮川くんを呼ぶ....
「え?宮川君が来るの?」
「呼んじゃダメだった?」
「いや、そんなことないけど...」
まさか男子のリーダー的存在の宮川君と接点が持てるなんて...
宮川君がやってくる。
心なしか顔が少し赤い。
それを見て、僕は一つの可能性に思い当たった。
そう、宮川君が渚の事が好きな可能性。
試しに微笑んでみれば、あからさまに顔を赤くした。
これは脈アリだな、と思って、脳内で渚に言う。
「ねぇ、渚。宮川君って知ってる?」
「知ってるけど...彼がどうしたの?」
「彼、渚の事が好きみたい」
「ふーん...ってええ!?」
「だからあとは任せた。安心して、僕がバックアップするから上手くいく」
本当かなぁ、なんて疑う渚に少しイラッとしながらも僕は渚にバトンタッチした。

よし、ひとまず第一関門は突破したわ。あとはどうしましょうか...
この子のお家に行った後が問題ね。
一緒に帰る時に何か出来ないかしら...
流石に家にいる時に宮川君にくっついていても宮川君からやんわりと拒絶されそうだしな...
いや、別に行く前でも良いんじゃ無いかしら?
「ねぇ宮川君、渚のお家に行く前に色々と材料買っていかない?」
「いいね、買ってこうか」
手ぶらで行くよりかはそっちの方が印象がいいって言うのと、さらに、私が宮川君と二人で買い物。
つまりデートが出来るってのが本命なのよね!
恋人関係じゃないのにデートってのもあれだけど、まぁいいわ!
これで私たちの仲が進行すること間違いなし!
私ってある意味天才なのかも!
なんて思っていれば、渚が言う。
「じゃあ私帰るね…あ、宮川君、連絡先交換する?うちの固定電話の番号教えとくね」

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