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第六章 報仇の時
第四十三集 枹罕包囲
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金城郡での反乱が起こった事で、龐徳が率いていた前線部隊も冀城に帰還しており、それから間もなく馬超軍は枹罕攻略の為に全軍を挙げて出兵する事になった。
趙昂、楊阜、尹奉といった旧涼州の文官たちが留守居を任され、馬超の妻子の護衛には楊阜の従弟の楊岳が付いている。
先走った反乱兵たちの蜂起とは違い、漢陽郡全土が完全に馬超の背後を狙う準備が出来ていたわけだが、当の馬超は知る由もない。
二年前に馬超が上邽で蜂起した時、多くの民衆が馬超に呼応した事で冀城が孤立した経緯があったわけだが、そのほとんどは戦乱が討ち続いていた事による生活苦により、馬超が何かを変えてくれるという淡い期待という名の熱に浮かされていたからと言えた。
だが実際に馬超が漢陽郡を支配してから二年、生活が改善されるどころかむしろ悪化し、支城の役人たちも雑務が増えていた。
そうした事情に加え、涼州刺史の韋康が殺害された経緯も知れ渡っていた事で当初の熱気もすっかり冷めており、趙昂らの手回しも想定以上に上手くいったのである。
いつの世も、民衆とは熱しやすく冷めやすい物である。
軍属ではない趙英と呼狐澹の二人は、馬超軍の出立を横目に見ながら、自分たちもまた仇敵との決戦へと出馬する。
覚悟はとっくに決まっており、もはや多くを語る事もない。ただ互いに顔を見合わせて頷きあうと、黒鹿毛と月毛、それぞれの愛馬に跨って枹罕へと駆け出した。
緑風子はと言えば、趙英らとも馬超軍とも同道はせず、芦毛の愛馬に跨って単騎で駆け出した。彼もまた因縁の決着を着ける為に。
さて当の枹罕城にも、当然ながら報告は入っていた。馬超軍が大挙して隴西郡に入り、北上して金城へと向かうとばかり思っていた所、そのまま西進して枹罕に向かっているという。
単純な数で考えても、宋建軍は枹罕一県しか領有していない以上、相手の方が数倍の兵力である。
老王・宋建の焦りは凄まじく、その年齢からすれば、いつ卒倒してもおかしくはない有様であった。
右往左往する百官を相手に喚き散らしている老王を尻目に、丞相・鍾離灼は、大将軍・何冲天に皮肉を言うように問いただす。
「本当に殷厭世は始末したんだろうね。人違いとかしてない?」
「確実だ。あんな貴様そっくりの奴、間違えるものか。心臓を貫き、脈が止まった事も確認した」
鍾離灼は考えを巡らせる。仕留める前に枹罕の情報が漏れていたか、或いは――。
「もしかしてだけどさ……、周りに霊符とか撒かれてなかった? 黄色いお札」
「夜の闇の中だ。知るか」
その答えで鍾離灼は、緑風子が生きている事を確信する。相手の得意としていた幻術「虚影有実」の存在に思い至ったからであるが、今更ながら何冲天にその辺も言い含めておくべきであったと後悔するのであった。
いずれにしても事がここに至った以上、責任の押し付け合いをした所で詮無き事である。
「あぁあ……、居心地よかったんだけどな、この城市……」
思わずそう呟いた鍾離灼。その口ぶりからは宋建はもう終わりだと既に諦めているようであった。現状を鑑みて内心では同感であった何冲天もまた、その言葉が耳に入っても何も言わなかった。
そんな何冲天に、王太子・宋延が駆け寄ってくる。まだ十代半ばの少年に助言を求められた黒衣の大将軍は、表情を変えずに答える。
「この兵力差だ。籠城に決まっていよう。幸い兵糧には事欠かぬしな。馬超の奴は気づいていないかもしれんが、その背後に後顧の憂いがある以上、それまで耐え抜けばよい」
勝機がある事に目を輝かせた宋延であったが、当の何冲天は心ここにあらずだ。兵糧に事欠かないというのは、この三十年の間、これといった戦をしていない以上は当然の事だ。だがそれはつまり枹罕の兵士には戦の経験が皆無といっていい。
曲がりなりにも多数の戦を潜り抜けてきた馬超軍とぶつかれば勝負にもならないであろう。それゆえに籠城するしか手はないのだが、それでも耐えきれるかどうかは未知数であった。
そのような戦の素人の上に立って大将軍などと呼ばれる事など、改めて滑稽以外の何物でもないと何冲天は苦笑する。
日を跨ぐ事もなく馬超軍が枹罕へと到着した頃、当然のように枹罕の城門は閉ざされ、城門の上には弓兵が並んでいた。馬超はそのまま強攻によって一気に城門を破る算段であり、兵数に任せて城の周囲に部隊を展開していった。
東側にある正門は馬超率いる主力軍が布陣し、龐徳が率いる別動隊が裏側に当たる西へと回り込んでいく。
戦慣れした馬超軍の統率された動きに対し、城壁にいる宋建軍の兵士たちはほぼ全員が初陣と言っていい有様だ。恐怖から震えている者もそこかしこに見受けられる。
城壁に登り、そうした兵士たちの様子を見た何冲天は、溜息を吐いて近くにいた兵士に声をかける。
「俺が出鼻をくじく。援護は必要ない。絶対に城門は開けさせるなよ」
それを聞いた兵士が問いを返す間もなく、黒衣の大将軍はその腰に佩いた宝剣「獄焔」を振り抜くと、城門から単身で飛び降りた。
黒い外套をはためかせながら危なげなく城門の前に着地した彼の姿に、馬超軍の兵士たちも騒めき、総大将たる馬超もまたその姿を見て目を細めた。
何冲天は心底から宋建に忠義立てするつもりはないが、取り立ててくれた義理は果たしてやろうという心持ちであった。そしてこの状況を招いたのは自身の失態という一面もある。
だが何よりも、この状況を楽しんでいる自身の心に嘘は付けなかった。
「西涼の錦……。どれほどの物か、見せてもらおう」
何冲天はその手に握られた赤き宝剣を構えると、不敵に微笑んで馬超軍の本隊に向け単身で斬り込んでいった。
趙昂、楊阜、尹奉といった旧涼州の文官たちが留守居を任され、馬超の妻子の護衛には楊阜の従弟の楊岳が付いている。
先走った反乱兵たちの蜂起とは違い、漢陽郡全土が完全に馬超の背後を狙う準備が出来ていたわけだが、当の馬超は知る由もない。
二年前に馬超が上邽で蜂起した時、多くの民衆が馬超に呼応した事で冀城が孤立した経緯があったわけだが、そのほとんどは戦乱が討ち続いていた事による生活苦により、馬超が何かを変えてくれるという淡い期待という名の熱に浮かされていたからと言えた。
だが実際に馬超が漢陽郡を支配してから二年、生活が改善されるどころかむしろ悪化し、支城の役人たちも雑務が増えていた。
そうした事情に加え、涼州刺史の韋康が殺害された経緯も知れ渡っていた事で当初の熱気もすっかり冷めており、趙昂らの手回しも想定以上に上手くいったのである。
いつの世も、民衆とは熱しやすく冷めやすい物である。
軍属ではない趙英と呼狐澹の二人は、馬超軍の出立を横目に見ながら、自分たちもまた仇敵との決戦へと出馬する。
覚悟はとっくに決まっており、もはや多くを語る事もない。ただ互いに顔を見合わせて頷きあうと、黒鹿毛と月毛、それぞれの愛馬に跨って枹罕へと駆け出した。
緑風子はと言えば、趙英らとも馬超軍とも同道はせず、芦毛の愛馬に跨って単騎で駆け出した。彼もまた因縁の決着を着ける為に。
さて当の枹罕城にも、当然ながら報告は入っていた。馬超軍が大挙して隴西郡に入り、北上して金城へと向かうとばかり思っていた所、そのまま西進して枹罕に向かっているという。
単純な数で考えても、宋建軍は枹罕一県しか領有していない以上、相手の方が数倍の兵力である。
老王・宋建の焦りは凄まじく、その年齢からすれば、いつ卒倒してもおかしくはない有様であった。
右往左往する百官を相手に喚き散らしている老王を尻目に、丞相・鍾離灼は、大将軍・何冲天に皮肉を言うように問いただす。
「本当に殷厭世は始末したんだろうね。人違いとかしてない?」
「確実だ。あんな貴様そっくりの奴、間違えるものか。心臓を貫き、脈が止まった事も確認した」
鍾離灼は考えを巡らせる。仕留める前に枹罕の情報が漏れていたか、或いは――。
「もしかしてだけどさ……、周りに霊符とか撒かれてなかった? 黄色いお札」
「夜の闇の中だ。知るか」
その答えで鍾離灼は、緑風子が生きている事を確信する。相手の得意としていた幻術「虚影有実」の存在に思い至ったからであるが、今更ながら何冲天にその辺も言い含めておくべきであったと後悔するのであった。
いずれにしても事がここに至った以上、責任の押し付け合いをした所で詮無き事である。
「あぁあ……、居心地よかったんだけどな、この城市……」
思わずそう呟いた鍾離灼。その口ぶりからは宋建はもう終わりだと既に諦めているようであった。現状を鑑みて内心では同感であった何冲天もまた、その言葉が耳に入っても何も言わなかった。
そんな何冲天に、王太子・宋延が駆け寄ってくる。まだ十代半ばの少年に助言を求められた黒衣の大将軍は、表情を変えずに答える。
「この兵力差だ。籠城に決まっていよう。幸い兵糧には事欠かぬしな。馬超の奴は気づいていないかもしれんが、その背後に後顧の憂いがある以上、それまで耐え抜けばよい」
勝機がある事に目を輝かせた宋延であったが、当の何冲天は心ここにあらずだ。兵糧に事欠かないというのは、この三十年の間、これといった戦をしていない以上は当然の事だ。だがそれはつまり枹罕の兵士には戦の経験が皆無といっていい。
曲がりなりにも多数の戦を潜り抜けてきた馬超軍とぶつかれば勝負にもならないであろう。それゆえに籠城するしか手はないのだが、それでも耐えきれるかどうかは未知数であった。
そのような戦の素人の上に立って大将軍などと呼ばれる事など、改めて滑稽以外の何物でもないと何冲天は苦笑する。
日を跨ぐ事もなく馬超軍が枹罕へと到着した頃、当然のように枹罕の城門は閉ざされ、城門の上には弓兵が並んでいた。馬超はそのまま強攻によって一気に城門を破る算段であり、兵数に任せて城の周囲に部隊を展開していった。
東側にある正門は馬超率いる主力軍が布陣し、龐徳が率いる別動隊が裏側に当たる西へと回り込んでいく。
戦慣れした馬超軍の統率された動きに対し、城壁にいる宋建軍の兵士たちはほぼ全員が初陣と言っていい有様だ。恐怖から震えている者もそこかしこに見受けられる。
城壁に登り、そうした兵士たちの様子を見た何冲天は、溜息を吐いて近くにいた兵士に声をかける。
「俺が出鼻をくじく。援護は必要ない。絶対に城門は開けさせるなよ」
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黒い外套をはためかせながら危なげなく城門の前に着地した彼の姿に、馬超軍の兵士たちも騒めき、総大将たる馬超もまたその姿を見て目を細めた。
何冲天は心底から宋建に忠義立てするつもりはないが、取り立ててくれた義理は果たしてやろうという心持ちであった。そしてこの状況を招いたのは自身の失態という一面もある。
だが何よりも、この状況を楽しんでいる自身の心に嘘は付けなかった。
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