社長の奴隷

星野しずく

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社長の奴隷.04

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 達したあとの身体は、セックスをした後ほどではないのだろうけど(処女なので分からない)、体中が熱を帯びていて気だるい。

 しかし、こんな淫らな行為をした後も仕事は待っている。

 美緒は濡れたあそこを綺麗に処理すると、服を着て自分のデスクに向かった。



 はぁ~・・・、この瞬間が一番キツイな。

 もっと余韻に浸っていたい。



 昇りつめた直後の朦朧とした頭を、いきなりビジネスモードに切り替えるのは結構な労力を要する。

 しかもそんなことを一日のうちに何度も繰り返さなければならないのだ。

 相手が寛成でなければ、いくらお金に困っていてもとっくの昔に辞めていただろう。



 そういえば、さっき男性用のショップも始めるって言ってたけど・・・。

 いくら何でも女性の自分が男性用のグッズの開発には協力することは出来ないだろう。

 てっきりそっちの商品は卸業者から購入したものでやるのだろうと美緒は勝手に考えていた。



 男性用ショップのことなど忘れかけていたある日の朝、出勤すると見慣れない一人の男性がオフィスにいた。

「今日から一緒に働いてもらう信楽誠之助(しがらきせいのすけ)君だ」

「よろしくお願いします信楽誠之助です」



 そこに立っていたのは、確か身長百七十八センチだと言っていた寛成より少し背が高く、顔面偏差値も寛成ほど完璧ではないものの、美形と呼べるレベルの男性だった。

 えっ、えっ、一緒に働く?

「藤巻美緒です、よろしくお願いします」

「彼は二十一歳の大学生だ。若くてイケメンだろ?」

 一応挨拶は交わしたものの、美緒は毎日のように繰り広げられている、とても他人様には見せることも聞かせることも出来ない、あの特異な行為を彼もいるこの空間で行うのか、それだけが気がかりだった。



「信楽君にはうちの会社のことは全て説明したうえで、バイトとして入社してもらったから。藤巻君は今まで通り、自由にやってくれて構わないから、そのつもりで」

「は、はぁ・・・」
 


 今まで通り?自由に?

 いや、無理です、そんなの無理に決まってるじゃないですか。

 今まではどんな恥ずかしい状態になろうと、社長と二人だからまださらけ出せていた。

 でも、そこに第三者、しかも若い男性がいるとなれば、今まで通りになんて無理に決まってる。



「信楽君も藤巻君と一緒で、異性との経験はないそうだから、変な癖がついてなくて被験者としては適任だ。それから、信楽君のことを試すのは藤巻君の仕事になるから、よろしく頼んだよ」

「えっ?ど、どういうことですか」

「ん?だから、私がいつも藤巻君にしているようなことを、君が信楽君にするということだ。さすがに男性の私が信楽君を刺激しても良い反応が得られるとは思えないからね」

「む、む、無理で・・・」



 いや、無理とい言葉を言った瞬間、美緒はこの会社を追い出されることになる。

 殺されそうにでもならない限り、まだこの会社で働かなければならない。

 いや、働いていたい!社長と一緒の空間で・・・。



「無理?」

「い、いえ、やります。できます。やらせていただきます」

 美緒は寛成の言葉を全否定した。

「そうか、よかった。藤巻君が協力的で助かったよ」

 きょ、協力的ではありませんよ・・・、決して。

 ただ、究極の選択をしただけですから。
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