20 / 53
社長の奴隷.20
しおりを挟む
藤巻さん、スタイル抜群だし・・・、顔だって結構かわいいし・・・、何よりエロい・・・。
信楽は自分の欲望と必死に闘いながら、何とかその日の撮影を終えた。
「どう、うまく撮れた?」
服に着替えてきた美緒は、信楽が撮影した写真をパソコンでチェックする。
「うん、まあ、こんなもんかな。最初にしてはよく撮れてるんじゃない」
「は、はあ・・・、よかったです」
信楽はすっかり汗だくになったあちこちを、ハンドタオルで拭った。
「じゃあ、さっそく新商品アップしちゃいましょう」
美緒は撮影したばかりの商品画像をホームページにアップロードした。
「あれ?なんかちゃんと表示されない。何でかな」
美緒はパソコンの詳しい仕組みは分からない。
寛成が教えてくれた簡単なルーティン作業はできるが、一旦トラブルが起きたらお手上げだ。
「信楽君、ちょっと見てくれる?」
寛成のいない今、美緒が頼りにできるのは、ここでもやはり信楽しかいない。
「ちょっと、席変わってもらえますか」
信楽は何やら難しい作業にとりかかり始めた。
美緒は見ていても分からないので、作業が終わるまでの間、さっき届いた新商品のカタログを見ることにした。
信楽はかなりの時間PCと格闘していたが、一向に作業が終了する気配がない。
時刻はもうすぐ七時、信楽が上がる時間だ。
「う~ん、どうもウィルスに感染してるっぽいですね」
「え~っ、私何か変なことしちゃったのかな」
「いや、写真をアップしただけだから、藤巻さんがやったわけじゃないと思う。でも、今のところ原因が分からない。参ったな、このままウェブショップをオープンしてると、うちのサイトにアクセスしてきたお客さんの個人情報が盗まれちゃうかもしれない」
「そんなぁ~、どうしよう社長もいないのに。どうすればいいの~」
美緒は既に半泣き状態だ。
「とりあえず、一旦お店を臨時休業にしますね」
「うん・・・」
信楽はテキパキと作業をこなしていった。
「それで、ウィルススキャンして、駆除します」
「えっと、だけど、信楽君、もう帰る時間だよ」
「いいですよ、緊急事態なんですから」
「信楽君、バイトなのに、残業させちゃってゴメンなさい。私ができたらよかったのに。あの、ちゃんと、残業代は払うからね」
「大丈夫ですよ、疑ってませんから」
美緒はただじっと待つことしかできない自分が情けない。
私が社員なのに・・・。
バイトの信楽君がいなかったら、どうなってたことか分からない。
信楽君はそれから約一時間ほどかけて、無事ウィルスを駆除し、ホームページは元通りの状態に戻った。
「あ、ありがとう!!信楽君!信楽君がいなかったらどうなってたかと思うと、本当に不安で・・・」
美緒は涙ぐんでいる。
「いいですよ、このくらい。よくあることです」
「そ、そうなの?」
美緒は自分のPCを持っていないため、そういうことはよく分からない。
時刻はすでに八時を回っていた。
「あ、あの、よかったら家でご飯食べてく?」
「え、いいんですか?」
「うん、今日のお礼。私、そんなことくらいしかできないから。だけど、お料理そんなに得意じゃないから、あんまり期待しないでね」
「い、いえ、そんな。お招きいただけるだけで、嬉しいです」
信楽は本当にそう思っていた。
二人はオフィスの電気を消して施錠すると、そのまま狭い階段をあがり、美緒の住む部屋へと向かった。
信楽は自分の欲望と必死に闘いながら、何とかその日の撮影を終えた。
「どう、うまく撮れた?」
服に着替えてきた美緒は、信楽が撮影した写真をパソコンでチェックする。
「うん、まあ、こんなもんかな。最初にしてはよく撮れてるんじゃない」
「は、はあ・・・、よかったです」
信楽はすっかり汗だくになったあちこちを、ハンドタオルで拭った。
「じゃあ、さっそく新商品アップしちゃいましょう」
美緒は撮影したばかりの商品画像をホームページにアップロードした。
「あれ?なんかちゃんと表示されない。何でかな」
美緒はパソコンの詳しい仕組みは分からない。
寛成が教えてくれた簡単なルーティン作業はできるが、一旦トラブルが起きたらお手上げだ。
「信楽君、ちょっと見てくれる?」
寛成のいない今、美緒が頼りにできるのは、ここでもやはり信楽しかいない。
「ちょっと、席変わってもらえますか」
信楽は何やら難しい作業にとりかかり始めた。
美緒は見ていても分からないので、作業が終わるまでの間、さっき届いた新商品のカタログを見ることにした。
信楽はかなりの時間PCと格闘していたが、一向に作業が終了する気配がない。
時刻はもうすぐ七時、信楽が上がる時間だ。
「う~ん、どうもウィルスに感染してるっぽいですね」
「え~っ、私何か変なことしちゃったのかな」
「いや、写真をアップしただけだから、藤巻さんがやったわけじゃないと思う。でも、今のところ原因が分からない。参ったな、このままウェブショップをオープンしてると、うちのサイトにアクセスしてきたお客さんの個人情報が盗まれちゃうかもしれない」
「そんなぁ~、どうしよう社長もいないのに。どうすればいいの~」
美緒は既に半泣き状態だ。
「とりあえず、一旦お店を臨時休業にしますね」
「うん・・・」
信楽はテキパキと作業をこなしていった。
「それで、ウィルススキャンして、駆除します」
「えっと、だけど、信楽君、もう帰る時間だよ」
「いいですよ、緊急事態なんですから」
「信楽君、バイトなのに、残業させちゃってゴメンなさい。私ができたらよかったのに。あの、ちゃんと、残業代は払うからね」
「大丈夫ですよ、疑ってませんから」
美緒はただじっと待つことしかできない自分が情けない。
私が社員なのに・・・。
バイトの信楽君がいなかったら、どうなってたことか分からない。
信楽君はそれから約一時間ほどかけて、無事ウィルスを駆除し、ホームページは元通りの状態に戻った。
「あ、ありがとう!!信楽君!信楽君がいなかったらどうなってたかと思うと、本当に不安で・・・」
美緒は涙ぐんでいる。
「いいですよ、このくらい。よくあることです」
「そ、そうなの?」
美緒は自分のPCを持っていないため、そういうことはよく分からない。
時刻はすでに八時を回っていた。
「あ、あの、よかったら家でご飯食べてく?」
「え、いいんですか?」
「うん、今日のお礼。私、そんなことくらいしかできないから。だけど、お料理そんなに得意じゃないから、あんまり期待しないでね」
「い、いえ、そんな。お招きいただけるだけで、嬉しいです」
信楽は本当にそう思っていた。
二人はオフィスの電気を消して施錠すると、そのまま狭い階段をあがり、美緒の住む部屋へと向かった。
0
あなたにおすすめの小説
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
可愛い女性の作られ方
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
風邪をひいて倒れた日。
起きたらなぜか、七つ年下の部下が家に。
なんだかわからないまま看病され。
「優里。
おやすみなさい」
額に落ちた唇。
いったいどういうコトデスカー!?
篠崎優里
32歳
独身
3人編成の小さな班の班長さん
周囲から中身がおっさん、といわれる人
自分も女を捨てている
×
加久田貴尋
25歳
篠崎さんの部下
有能
仕事、できる
もしかして、ハンター……?
7つも年下のハンターに狙われ、どうなる!?
******
2014年に書いた作品を都合により、ほとんど手をつけずにアップしたものになります。
いろいろあれな部分も多いですが、目をつぶっていただけると嬉しいです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
甘い失恋
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
私は今日、2年間務めた派遣先の会社の契約を終えた。
重い荷物を抱えエレベーターを待っていたら、上司の梅原課長が持ってくれた。
ふたりっきりのエレベター、彼の後ろ姿を見ながらふと思う。
ああ、私は――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる