40 / 53
社長の奴隷.40
しおりを挟む
「す、すまない、取り乱した」
ダメじゃないか、これじゃあ嫉妬してることがバレバレだ。
「それは、もう強姦だ。それで、信楽はどうしたんだ」
「は、はい・・・。入れようとした時に、さすがにまずいと思って、思いきり張り倒しました」
「・・・っ!」
こういう時は褒めるべきなのだろうか・・・。
遭遇したことのない場面に、さすがの寛成も言葉が出ない。
「こんなことしたら、もう一緒に仕事できないよ!って言ったら、信楽君、真顔になって・・・、そこからはひたすら謝ってました」
「そうか・・・」
「それで、明日退職願を持ってくるって言ってました」
「そうか・・・」
美緒はしっかり自分の操は守ったようだ。
寛成は一安心した。
「あ、あの、社長・・・、ちょっといいですか・・・?」
「なんだ?」
寛成は興奮のあまり、さっき自分が口にしてしまった心の声のことをすっかり失念していた。
「さっき、俺もまだしたことないのにとか、まだ触ってないのにとか、入れてないのにとかって、あれはどういう意味ですか?」
寛成はさっき口走ったことを思い出し、とたんに汗が噴き出してきた。
しまった・・・、うっかり声に出してしまった。
しかし、もう誤魔化しきれない・・・。
「その通りの・・・、意味だ・・・」
しかし、ハッキリ言わないと分からない美緒は、まだ事情が呑み込めない様で、ポカンとした顔をして寛成のことを見つめている。
「だから、僕も、君にキスしたり、胸に触ったり、その・・・入れたりしたいってことだ」
「え、えええっ!社長が・・・私に??まさか・・・そんなはずないですよ。冗談ですよね」
美緒は全く信じていない様だ。
「クソッ、それが冗談じゃないから困ってるんだ・・・」
「困ってる?」
やっぱり意味が分からない。
こういう時に美緒は厄介だ。
いちいち言いたくない自分の内面の話をしなければ、理解してくれないだろうから。
「最初はそんなつもりはなかったんだ。だけど、いつの間にか、君のことが好きになってしまった」
「ええっ!」
嬉しいけれど、まだ美緒は寛成の言葉が信じられない。
「気を悪くしないで聞いて欲しい。僕も自分の気持ちを中々受け入れることが出来なかった。だから、君を諦めるために、信楽を入社させて、君たちをくっつけようとした。そうすれば諦められると思ってね」
「えっ、そうだったんですか・・・」
「ああ、だけど、逆効果だったよ。死ぬほど嫉妬して、余計に苦しくなっただけで、自分の気持ちを思い知らされるだけだったよ」
「・・・」
美緒は夢を見ているのではないかと思い始めていた。
「好きだ、好きなんだよ、藤巻君、君のことが」
寛成はそう言うと、美緒のことを抱きしめた。
嘘っ・・・、社長が、私を・・・抱きしめて・・・。
美緒は余りの衝撃に意識を手放した。
「藤巻君、藤巻君、大丈夫か・・・?ああ、よかった。目が覚めたかい」
美緒はソファに寝かされていた。
「突然気を失うからびっくりしたよ」
いやいや、その前に私の方が死ぬほどびっくりしたんですよ社長。
ダメじゃないか、これじゃあ嫉妬してることがバレバレだ。
「それは、もう強姦だ。それで、信楽はどうしたんだ」
「は、はい・・・。入れようとした時に、さすがにまずいと思って、思いきり張り倒しました」
「・・・っ!」
こういう時は褒めるべきなのだろうか・・・。
遭遇したことのない場面に、さすがの寛成も言葉が出ない。
「こんなことしたら、もう一緒に仕事できないよ!って言ったら、信楽君、真顔になって・・・、そこからはひたすら謝ってました」
「そうか・・・」
「それで、明日退職願を持ってくるって言ってました」
「そうか・・・」
美緒はしっかり自分の操は守ったようだ。
寛成は一安心した。
「あ、あの、社長・・・、ちょっといいですか・・・?」
「なんだ?」
寛成は興奮のあまり、さっき自分が口にしてしまった心の声のことをすっかり失念していた。
「さっき、俺もまだしたことないのにとか、まだ触ってないのにとか、入れてないのにとかって、あれはどういう意味ですか?」
寛成はさっき口走ったことを思い出し、とたんに汗が噴き出してきた。
しまった・・・、うっかり声に出してしまった。
しかし、もう誤魔化しきれない・・・。
「その通りの・・・、意味だ・・・」
しかし、ハッキリ言わないと分からない美緒は、まだ事情が呑み込めない様で、ポカンとした顔をして寛成のことを見つめている。
「だから、僕も、君にキスしたり、胸に触ったり、その・・・入れたりしたいってことだ」
「え、えええっ!社長が・・・私に??まさか・・・そんなはずないですよ。冗談ですよね」
美緒は全く信じていない様だ。
「クソッ、それが冗談じゃないから困ってるんだ・・・」
「困ってる?」
やっぱり意味が分からない。
こういう時に美緒は厄介だ。
いちいち言いたくない自分の内面の話をしなければ、理解してくれないだろうから。
「最初はそんなつもりはなかったんだ。だけど、いつの間にか、君のことが好きになってしまった」
「ええっ!」
嬉しいけれど、まだ美緒は寛成の言葉が信じられない。
「気を悪くしないで聞いて欲しい。僕も自分の気持ちを中々受け入れることが出来なかった。だから、君を諦めるために、信楽を入社させて、君たちをくっつけようとした。そうすれば諦められると思ってね」
「えっ、そうだったんですか・・・」
「ああ、だけど、逆効果だったよ。死ぬほど嫉妬して、余計に苦しくなっただけで、自分の気持ちを思い知らされるだけだったよ」
「・・・」
美緒は夢を見ているのではないかと思い始めていた。
「好きだ、好きなんだよ、藤巻君、君のことが」
寛成はそう言うと、美緒のことを抱きしめた。
嘘っ・・・、社長が、私を・・・抱きしめて・・・。
美緒は余りの衝撃に意識を手放した。
「藤巻君、藤巻君、大丈夫か・・・?ああ、よかった。目が覚めたかい」
美緒はソファに寝かされていた。
「突然気を失うからびっくりしたよ」
いやいや、その前に私の方が死ぬほどびっくりしたんですよ社長。
0
あなたにおすすめの小説
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
可愛い女性の作られ方
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
風邪をひいて倒れた日。
起きたらなぜか、七つ年下の部下が家に。
なんだかわからないまま看病され。
「優里。
おやすみなさい」
額に落ちた唇。
いったいどういうコトデスカー!?
篠崎優里
32歳
独身
3人編成の小さな班の班長さん
周囲から中身がおっさん、といわれる人
自分も女を捨てている
×
加久田貴尋
25歳
篠崎さんの部下
有能
仕事、できる
もしかして、ハンター……?
7つも年下のハンターに狙われ、どうなる!?
******
2014年に書いた作品を都合により、ほとんど手をつけずにアップしたものになります。
いろいろあれな部分も多いですが、目をつぶっていただけると嬉しいです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
甘い失恋
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
私は今日、2年間務めた派遣先の会社の契約を終えた。
重い荷物を抱えエレベーターを待っていたら、上司の梅原課長が持ってくれた。
ふたりっきりのエレベター、彼の後ろ姿を見ながらふと思う。
ああ、私は――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる