エロ

星野しずく

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エロ.52

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 抗う美世の唇をキスでふさぎ、スカートの中に手を忍ばせると下着をおろした。

 キスをしながら割れ目をゆっくりとなぞると、そこはあっという間に湿気を帯びた。

 高広はジーンズをくつろがせ、下着から自身を引きずり出した。

 美世の身体を壁に押しつけ、立ったまま美世の片足を持ち上げると、下から一気に貫いた。



「ああっ!!」



 こんな日が再び訪れるなんて・・・、夢みたいだ。

 最初こそ抵抗していた美世だが、挿入を繰り返すうち甘い声をあげ始めた。

 そして高広から一方的にしていたキスに、美世が積極的に舌を絡め始めると、高広は早くも陥落寸前まで追い込まれる。



「ん、んっ・・・」

 もはや美世の嬌声よりも高広の荒い息遣いの方が勝り、その感度の度合いを示していた。



「あ、もう・・・」

 高広は美世の中に飛沫を放った。



「高広君・・・、ダメって言ったのに・・・」

「ゴメン、我慢出来なかった・・・」



「でも本当は私もしたかった」

「えっ・・・」

「さ、もう準備しないと・・・。開店時間に間に合わなくなっちゃう」

 惑わすようなセリフを言った直後、現実に引き戻す美世は卑怯だ。



「ねえ、もう一回したい」

「何言ってるの、お店があるんだからそんな訳には・・・」

「嫌だ、今日はもう離さない」

 高広は美世のことを抱き寄せると、再び熱いキスをした。



「ん、んっ・・・」

 美世は高広の熱に当てられたのか、意外にも拒むことなくキスを続けた。



「ちょっと待ってて・・・」

 自らキスを解くと、美世は臨時休業という張り紙を手にし、店の外に出ていった。



「高広君、うちに行こう」

「えっ・・・、店は?」

「今日はお休み。だって、とてもお料理なんて作ってられない」

 美世はそう言うと、さっきよりももっと熱いキスをした。



 そんな言葉を聞いてしまったせいで、高広の理性は一瞬で崩壊した。

 美世の車でアパートに行き、そのまま激しく愛し合った。



 これまで、最低限の反応しか見せなかった美世が、今日は思うがまま声をあげ、高広を求めた。

 そのせいで、高広は何度達してもその勢いは衰えることなく、結局朝方まで愛し合って、こと切れるように眠りについた。



「高広君、おはよう。また無断で外泊しちゃったけど大丈夫?」

「ん、大丈夫」



 裸のままの美世がすぐ隣にいる。

 こんな幸せな朝を迎えていいのだろうか。



「好き・・・」

「美世さん・・・」



 もう隠すことなど出来ない。

 高広君のことが好き。

 美世はたとえ近い将来高広が自分に飽きて去って行くとしても、今を大切にしたいと初めて思った。

 思えば、結局自分は年上だの高広に釣り合わないだの、ふられた時の言い訳ばかりしていた。
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