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君に溺れてしまうのは僕だから.27
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「で、本当のことは教えてくれないの?私たちどうせ本当に付き合ってないんだからさ。私としては、お父さんが彼氏にどんなこと話すのかすっごく興味あるんだけど」
「まあ、そりゃあそうだ。でもな~、言っていいのかな~」
「ってことは、やっぱり何か変な事言ったのね」
「うわっ、引っかけられた」
「ねえ、白状しなさいよ」
「う~ん」
「何でそんなに渋るのよ。逆にすごく聞きたくなっちゃうじゃない」
「どうしよっかな~、この情報が村井にとってそんなに重要なら、何か交換条件つけちゃおうかな~」
「ええ~、交換条件って例えば?」
「うわっ、その気になってくれた?そうだな、やっぱりこれしかないな。この嘘の彼氏をあと一ヶ月延長してほしい。それで、その間は本当に付き合ってる様に行動すること!」
「はあ?その条件ってお父さんの言った事を教えてくれることと釣り合ってる?」
「釣り合ってると思うよ~。俺、あんなこと言われて本当はすごくびっくりしたもん。平気なふりするの結構大変だったんだから」
坂口はここぞとばかり脅しにかかる。
「わかった、そっちの条件飲むから教えて。お願いします」
伊織は武彦が坂口に言ったことをか聞かないまま彼を帰すことなど絶対に無理だと思った。
そんなことをしたら今夜から眠れない日々が続くことになるか、結局坂口に頼み込んで聞く羽目になることがたやすく想像できたからだ。
「ホント、やった~!!」
「ちょっと、でも話の内容がとんでもなくくだらないものだったら、この話はなかったことにするからね」
「大丈夫。相当すごいから」
それはそれで聞くのが怖い。
「じゃあ、さっそく教えて」
「まず聞かれたんだよ。『伊織はどうだい』って」
「どうだい?ってどういう意味」
伊織は坂口の言っていることが分からない。
「それはつまり、セックスのときの村井はよかったかってことさ」
「っ!!」
坂口の口からセックスという言葉が飛び出したことももちろんだが、武彦がそんなことを坂口に言ったということに伊織は衝撃を受けた。
なぜそんなことを会ったばかりに聞く必要があるのだろう?
意味が分からない。
「びっくりするだろう?もちろんまだそういう関係じゃありませんって言ったよ。そしたら、今時の若い子にしては奥手なんだねなんて言われちゃってさ。村井には悪いけど、正直なんて失礼なことを言う人なんだって思ったよ」
「嘘…、お父さんがそんな下品なこと言うはずない」
普段の紳士的な武彦の口からそんな下世話な言葉が飛び出すなんて全く想像できない。
「信じる信じないは村井の好きでいいけど。俺、嘘言っても何のメリットもないから」
確かにそうだし、坂口がそんな嘘をつく性格とは思えない。
ただ、同じくらい武彦がそんなことを言うことも信じ難い。
伊織は判断を迫られた。
だが、武彦にこんなことを確かめることは出来ないわけで…。
伊織は武彦を信じてないという訳ではいけれど、今回のことについては坂口の言うことを信じることにした。
「坂口君の言うこと信じるわ。教えてくれてありがとう」
伊織はそう言ったものの、気分は最悪だった。
武彦にそんな風に見られていることがひどくショックで、坂口がいなかったなら今すぐ泣いてしまいそうだった。
私が好きなのはおじさまだけなのに…。
おじさまの目には私はそんな軽い女に見えているのかな…。
どうしたら私の気持ちがおじさまに伝わるの?
「まあ、そりゃあそうだ。でもな~、言っていいのかな~」
「ってことは、やっぱり何か変な事言ったのね」
「うわっ、引っかけられた」
「ねえ、白状しなさいよ」
「う~ん」
「何でそんなに渋るのよ。逆にすごく聞きたくなっちゃうじゃない」
「どうしよっかな~、この情報が村井にとってそんなに重要なら、何か交換条件つけちゃおうかな~」
「ええ~、交換条件って例えば?」
「うわっ、その気になってくれた?そうだな、やっぱりこれしかないな。この嘘の彼氏をあと一ヶ月延長してほしい。それで、その間は本当に付き合ってる様に行動すること!」
「はあ?その条件ってお父さんの言った事を教えてくれることと釣り合ってる?」
「釣り合ってると思うよ~。俺、あんなこと言われて本当はすごくびっくりしたもん。平気なふりするの結構大変だったんだから」
坂口はここぞとばかり脅しにかかる。
「わかった、そっちの条件飲むから教えて。お願いします」
伊織は武彦が坂口に言ったことをか聞かないまま彼を帰すことなど絶対に無理だと思った。
そんなことをしたら今夜から眠れない日々が続くことになるか、結局坂口に頼み込んで聞く羽目になることがたやすく想像できたからだ。
「ホント、やった~!!」
「ちょっと、でも話の内容がとんでもなくくだらないものだったら、この話はなかったことにするからね」
「大丈夫。相当すごいから」
それはそれで聞くのが怖い。
「じゃあ、さっそく教えて」
「まず聞かれたんだよ。『伊織はどうだい』って」
「どうだい?ってどういう意味」
伊織は坂口の言っていることが分からない。
「それはつまり、セックスのときの村井はよかったかってことさ」
「っ!!」
坂口の口からセックスという言葉が飛び出したことももちろんだが、武彦がそんなことを坂口に言ったということに伊織は衝撃を受けた。
なぜそんなことを会ったばかりに聞く必要があるのだろう?
意味が分からない。
「びっくりするだろう?もちろんまだそういう関係じゃありませんって言ったよ。そしたら、今時の若い子にしては奥手なんだねなんて言われちゃってさ。村井には悪いけど、正直なんて失礼なことを言う人なんだって思ったよ」
「嘘…、お父さんがそんな下品なこと言うはずない」
普段の紳士的な武彦の口からそんな下世話な言葉が飛び出すなんて全く想像できない。
「信じる信じないは村井の好きでいいけど。俺、嘘言っても何のメリットもないから」
確かにそうだし、坂口がそんな嘘をつく性格とは思えない。
ただ、同じくらい武彦がそんなことを言うことも信じ難い。
伊織は判断を迫られた。
だが、武彦にこんなことを確かめることは出来ないわけで…。
伊織は武彦を信じてないという訳ではいけれど、今回のことについては坂口の言うことを信じることにした。
「坂口君の言うこと信じるわ。教えてくれてありがとう」
伊織はそう言ったものの、気分は最悪だった。
武彦にそんな風に見られていることがひどくショックで、坂口がいなかったなら今すぐ泣いてしまいそうだった。
私が好きなのはおじさまだけなのに…。
おじさまの目には私はそんな軽い女に見えているのかな…。
どうしたら私の気持ちがおじさまに伝わるの?
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