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君に溺れてしまうのは僕だから.46

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「エロい声」

 そんな風に聞こえるなら出したくない。

 でも、自分の意思に関係なく坂口の激しい挿入にあわせるようにその声は出てしまう。

「ああ、もう、たまんねぇ」

 坂口はそう言うと、いっそう腰の動きを早めた。

「んっ、はっ…」

 伊織は体内で坂口のものがビクビクと震えるのを感じていた。

 しばらくして坂口はそれをずるりと伊織の中から引き出した。



「どうして…、いやって、言ったのに…」

 伊織は泣きながら言った。

「そんな…、俺だって生身の男だぜ。おもちゃじゃないんだ…」

 坂口はそういうと伊織の手を縛り上げていたタオルをほどいた。

「ごめん」

 坂口はそう言うと伊織の手を引いてバスルームへと向かった。

「え、ちょっと…」

「一度シャワーを浴びよう」

 まだ呆然とした状態の伊織は坂口に言われるまま後についてバスルームに入る。



 熱いお湯を身体にかけられても伊織の頭は朦朧としたままだった。

 坂口はその手で伊織の身体を撫でるように洗い始めた。

 首筋から肩先へ、そして乳房は愛撫するようにしつこく撫でまわされる。

 伊織の心は置き去りのまま身体は反応する。

 撫でられ、くりくりといじられればその先端は硬く立ち上がった。

「ん、んんっ…」

 体が反応すればおのずと声が漏れる。

「感じやすい体なんだね」

 坂口は満足気に言った。



 伊織の身体にシャワーをかけながら、坂口は好きなように体中に手を這わせた。

 柔らかな尻を撫で、掴み、揉み上げた。

「村井の肌、すべすべで気持ちイイ」

 坂口の手はさっきまで激しく自身で貫いていた部分にたどり着くと、指先で刺激するように洗い始めた。

「あっ、やめっ…!」

 激しい交わりのすぐ後で、そこはまだ敏感に反応してしまう。

「どうしたの、震えてる?」

 指を動かしながら、坂口は伊織の腰に手を回した。

「まだヌルヌルしてる。よく洗わないと」

 坂口の指が割れ目に分け入りひだの中まで侵入し、行ったり来たりを繰り返す。

「あっ、あっ、あっ…」

 指の動きに合わせて伊織の口から声が漏れる。

「ここも感じやすいんだね」

「し、知らない…」

 伊織は坂口の言葉を認めたくない。

 坂口はゆっくりと何度も何度も指を這わせる。

「おかしいな、洗っても洗ってもヌルヌルがとれないよ」

 それは、伊織の中から蜜が溢れているしるしで、それを分かって行っている坂口は意地悪だ。

「しかたない」

 坂口はそう言うと、その指を伊織の中に侵入させてきた。
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