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御曹司のやんごとなき恋愛事情.22
しおりを挟む「優子・・・」
俊介はもう我慢できないという表情で、優子の手を取った。
お茶を出す余裕なんてまるでない。
そのまま優子を寝室へと引きずる様にして連れて行き、ベッドになだれ込むとその上に覆いかぶさった。
「ちょっと、そんなに乱暴になさらなくても・・・」
「はっ!相変わらず余裕だな・・・。こっちはもう我慢の限界だって言うのに!」
関係を再開させることを了承したのは、やっぱりただ自分に仕事をさせるためだけなのか・・・。
優子も自分と同じ位自分のことを求めてくれていると、信じたいのに・・・。
あんなに強く、もうこういうことはしないと決意したのに、その束縛から解放された途端、まるでその反動のように俊介のこと欲しい気持ちが優子を激しく突き上げる。
それでも、そんな自分の気持ちを俊介に悟られるわけにはいかない。
一週間が過ぎれば、また元の生活に戻るのだから。
「坊ちゃん・・・」
「もう、坊ちゃんはやめろよ。今だけでいいから、俊介って呼んでくれよ」
「そんな風にお呼びすることは出来ません・・・」
「今週だけでいいんだ・・・。そしたら、また全部もとに戻るんだから・・・」
こんなにも自分を求めてくれる俊介の、苦悶の表情を見せられて、優子の気持ちは耐えきれなくなってしまう。
今だけ・・・、この一週間の間だけ・・・、本当はずっとそう呼んでみたかった。
優子はいざその名を口にしようとすると、俊介のことを直視できない。
きっと赤みを帯びているであろう顔を見られたくなくて、思わず横を向いて掌で顔を覆った。
「俊介・・・さん・・・」
呼ばれた瞬間、体の芯がゾクンと痺れた。
ずっとそう呼んで欲しかった。
他人行儀な呼び方でもなく、坊ちゃんという子ども扱いした呼び方でもない・・・。
一人の男として自分を見て欲しかったから。
「ああ~、もう、やべえ!たまんねえよ、優子・・・」
茶化してそんな口をきいてみたけど、本当は嬉しさで心も身体も震えていた。
やっぱり優子のことが好きだ。
どうしようもなく。
顔を覆っている優子の手を掴むと、ささやかに抵抗された。
「何恥ずかしがってんの?」
「は、恥ずかしがってなんかいません」
優子は自ら手を移動させた。
そう言った優子の頬はやはりほんのり赤く染まっている。
「意地っ張り」
「意地なんか張っていません」
「だから、そういうところが意地っ張りだって言ってんの!」
俊介はたまらず優子にキスをした。
「んっ、ふっ・・・」
久々のくちづけに俊介は優しくする余裕などない。
だが、そんな時でも優子はまだ理性を捨てないでいた。
俊介がスーツのボタンを外し、ブラウスを脱がせている間も、優子は声を漏らさないよう必死でこらえている。
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