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御曹司のやんごとなき恋愛事情.35
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翌朝、検診に訪れた看護師に起こされて、俊介は目を覚ました。
「熱もありませんし、脈も血圧も正常ですね。退院していただいて大丈夫ですよ」
担当の医師はにこやかに言った。
過労など病気のうちに入らないのだろう。
「で、でもまだ顔色が悪いような気がするんですが」
俊介はその若い医者をすがるような目で見てしまった。
「まあ、完全に回復した訳ではありませんからね。一週間はちゃんと自宅療養していただかないといけませんよ・・・」
「はい、分かりました」
「大丈夫ですよ。ずいぶん楽になりましたから。お世話になりました」
優子の口調が昨日よりはしっかりしてきたように聞こえる。
「では、お大事に」
看護師と医師は病室から出て行った。
「おはようございます」
代わりにやって来たのは、栗本と伊波だった。
「な、何で?どういうことだ」
「はい、社長のたってのご要望で、佐竹さんのお世話をするように仰せつかってまいりました」
「僕は栗本さんから連絡をもらって・・・、優子から全然連絡がないから心配してたところだったんです」
「なんでだよ・・・。俺がちゃんとするって言ったのに・・・」
栗本がやってくること自体予定外なのに、伊波までついて来てるじゃないか。
だいたい伊波のくせに「優子」なんて気安く呼ぶことが許せない。
優子って呼んでもいいのは、俺だけなんだよ!!
「桑原取締役は、普段お料理はお作りになりますか」
伊波に対して勝手に対抗心を燃やしている俊介に栗本が問いかけた。
「いや、全く・・・」
「では、お洗濯は?」
「う~ん、クリーニングに出してる」
栗本はやっぱりという顔つきだ。
「それでどうやって、病人のお世話をなさるおつもりですか?」
「いや、それは・・・。何でも本気を出せばなんとかなるはず・・・」
「では、お試しになりますか?たとえ、それで佐竹さんの病状が悪化するとしても」
「うっ・・・」
栗本は痛いところを的確に突いてくる。
「わ、分かったよ・・・。優子の世話は栗本君に任せるよ。ただ、見舞いくらいは行かせてくれ」
「さあ・・・、それも佐竹さんの了承を得てからにさせていただきます」
「お、おい、それは何でも厳しすぎるだろう」
「いいえ、病院でしたら看護師さんが止めますが、ご自宅ではそう言う訳にもいきませんので。私がしっかりと管理させていただきます。それに、佐竹さんには伊波さんというパートナーもいらっしゃいますので」
くそっ、伊波の奴め!忌々しい!!
それにしても、下手をしたら栗本の方が、看護師よりきびしいかもしれない。
しかし、栗本は優子のことを真剣に治そうとしてくれているのだ。
それが分かるだけに、俊介は自分の欲求だけを押し通すことができない。
「分かったよ。優子がいいって言った時だけ、見舞いにいくよ」
「ご理解いただきありがとうございます」
「優子のことは、僕が責任を持って送り届けますから、ご安心ください」
「ふん、送り届けるだけだったら、俺だってできるよ」
「桑原取締役!」
栗本にキッと睨みつけられる。
「じゃあ、俺は仕事に行くかな」
すっかり休むつもりでいたデザイン会社に行くため、俊介は家に帰っていった。
「あれでよろしかったんですか?」
優子の家に向かう車の中で、栗本は優子に尋ねた。
「栗本さんはどう思う?」
栗本は何も言わずニッコリと笑った。
「熱もありませんし、脈も血圧も正常ですね。退院していただいて大丈夫ですよ」
担当の医師はにこやかに言った。
過労など病気のうちに入らないのだろう。
「で、でもまだ顔色が悪いような気がするんですが」
俊介はその若い医者をすがるような目で見てしまった。
「まあ、完全に回復した訳ではありませんからね。一週間はちゃんと自宅療養していただかないといけませんよ・・・」
「はい、分かりました」
「大丈夫ですよ。ずいぶん楽になりましたから。お世話になりました」
優子の口調が昨日よりはしっかりしてきたように聞こえる。
「では、お大事に」
看護師と医師は病室から出て行った。
「おはようございます」
代わりにやって来たのは、栗本と伊波だった。
「な、何で?どういうことだ」
「はい、社長のたってのご要望で、佐竹さんのお世話をするように仰せつかってまいりました」
「僕は栗本さんから連絡をもらって・・・、優子から全然連絡がないから心配してたところだったんです」
「なんでだよ・・・。俺がちゃんとするって言ったのに・・・」
栗本がやってくること自体予定外なのに、伊波までついて来てるじゃないか。
だいたい伊波のくせに「優子」なんて気安く呼ぶことが許せない。
優子って呼んでもいいのは、俺だけなんだよ!!
「桑原取締役は、普段お料理はお作りになりますか」
伊波に対して勝手に対抗心を燃やしている俊介に栗本が問いかけた。
「いや、全く・・・」
「では、お洗濯は?」
「う~ん、クリーニングに出してる」
栗本はやっぱりという顔つきだ。
「それでどうやって、病人のお世話をなさるおつもりですか?」
「いや、それは・・・。何でも本気を出せばなんとかなるはず・・・」
「では、お試しになりますか?たとえ、それで佐竹さんの病状が悪化するとしても」
「うっ・・・」
栗本は痛いところを的確に突いてくる。
「わ、分かったよ・・・。優子の世話は栗本君に任せるよ。ただ、見舞いくらいは行かせてくれ」
「さあ・・・、それも佐竹さんの了承を得てからにさせていただきます」
「お、おい、それは何でも厳しすぎるだろう」
「いいえ、病院でしたら看護師さんが止めますが、ご自宅ではそう言う訳にもいきませんので。私がしっかりと管理させていただきます。それに、佐竹さんには伊波さんというパートナーもいらっしゃいますので」
くそっ、伊波の奴め!忌々しい!!
それにしても、下手をしたら栗本の方が、看護師よりきびしいかもしれない。
しかし、栗本は優子のことを真剣に治そうとしてくれているのだ。
それが分かるだけに、俊介は自分の欲求だけを押し通すことができない。
「分かったよ。優子がいいって言った時だけ、見舞いにいくよ」
「ご理解いただきありがとうございます」
「優子のことは、僕が責任を持って送り届けますから、ご安心ください」
「ふん、送り届けるだけだったら、俺だってできるよ」
「桑原取締役!」
栗本にキッと睨みつけられる。
「じゃあ、俺は仕事に行くかな」
すっかり休むつもりでいたデザイン会社に行くため、俊介は家に帰っていった。
「あれでよろしかったんですか?」
優子の家に向かう車の中で、栗本は優子に尋ねた。
「栗本さんはどう思う?」
栗本は何も言わずニッコリと笑った。
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