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ケダモノのように愛して.42
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桔平は食事を終えるといよいよ本題に入った。
「ところで、昨日電話で話した例の件なんですけど、やっぱり今日来ちゃいました」
「そう、でもここに咲那が無事でいるってことは、一応大丈夫だったのよね」
「まあ、今日のところは俺一人でなんとかなったんですけど、明日は銀次の仲間も来るんでもう少し大勢で張り込みしますから」
「大人しく捕まってくれるといいんだけど」
黙って二人の話を聞いていた咲那は、どうやら二人が既に今日のことをある程度予想していたことを知る。
「ねえ、二人とも水谷さんのこと知ってたの?何で私に話してくれなかったの」
当然と言えば当然の主張だ。
「ああ、お前、演技とかできないだろ?だから俺が張り付いてること前提で泳がせる作戦にしたんだよ」
「ええ~、それでもし私が誘拐とかされちゃったらどうしてくれるのよ」
「大丈夫だったからいいじゃん」
そういう問題じゃないと思うけど。
「ねえ、こういうの警察に言わなくていいの?」
これも当然考えることだ。
「いやあ、それは銀次から頼まれてて、出来れば自分たちでどうにかしたいって言うんだよ。水谷のこと一番よく知ってるのは銀次だろ?銀次が言うには、水谷はめちゃくちゃ純粋で真っすぐだから、自分の夢が叶わなくなって自暴自棄になってるだけだから、警察沙汰にしてあいつの人生を滅茶苦茶にはしたくないって。
だから、明日も、銀次の仲間連中に家に来てもらって水谷が来たところを取っつかまえて、説得しようって話になってるんだ」
「そう…」
「まりあさん、ご心配おかけしますが、水谷は本当はいいやつなんです。今はおかしくなっちゃてるけど、絶対話せば分かってくれると思うんで、明日一日、咲那のこと俺たちに任せてもらえませんか」
「…分かりました」
まりあはきっと本当だったらすぐにでも警察に届けたかった。
だけど、桔平の同級生の銀次のこともよく知っている。
そんな銀次が懸命に守ろうとしている水谷くんという青年のことを信じてみようと思ったのだ。
「ただし、明日までです。明日捕まえられなかったら、警察に届けようと思います。ごめんなさいね、親はやっぱり自分の子供が一番大事だから」
「そんな、あやまらないでくださいよ。俺たちが無理言ってるんですから。とりあえず明るいうちはさすがに襲ってこないと思いますから、夕方からは俺たちで見張りますんで」
「分かりました」
「ちょっと、二人で話進めてるけど、私は?私には何も聞かないわけ?」
「ああ、そうだな。お前は普通通りでいいよ。登下校の時は俺が離れて尾行する。そんで家に帰ったらいつも通り自転車で来い。俺は少し後からバイクでお前の後ろを走るから。いいな、振り向いたりするなよ」
「わ、分かってるよ。バカにしないで」
「いや、お前のそういうとこ心配なんだよな。だから、本当は言いたくなかったんだけど、仕方ないよな、水谷のやつが来ちまったからな」
「じゃ、そういうことで。また明日」
「よろしくお願いします」
「おやすみ~」
「おやすみ」
桔平はバイクの音とともに去っていった。
「桔平さんにはああ言ったけど、お母さんやっぱり心配だわ…」
それは母親としては当然の気持ちだろう。
「でも、今日の桔平、ボディガードみたいでかっこよかったよ」
「そりゃ、今日はたまたま桔平さんが間に合ったからよかったけど、明日はどうなるか分からないじゃない」
「だけど銀次さんの仲間ってみんなケンカとか強いから、絶対捕まえられるよ」
「ところで、昨日電話で話した例の件なんですけど、やっぱり今日来ちゃいました」
「そう、でもここに咲那が無事でいるってことは、一応大丈夫だったのよね」
「まあ、今日のところは俺一人でなんとかなったんですけど、明日は銀次の仲間も来るんでもう少し大勢で張り込みしますから」
「大人しく捕まってくれるといいんだけど」
黙って二人の話を聞いていた咲那は、どうやら二人が既に今日のことをある程度予想していたことを知る。
「ねえ、二人とも水谷さんのこと知ってたの?何で私に話してくれなかったの」
当然と言えば当然の主張だ。
「ああ、お前、演技とかできないだろ?だから俺が張り付いてること前提で泳がせる作戦にしたんだよ」
「ええ~、それでもし私が誘拐とかされちゃったらどうしてくれるのよ」
「大丈夫だったからいいじゃん」
そういう問題じゃないと思うけど。
「ねえ、こういうの警察に言わなくていいの?」
これも当然考えることだ。
「いやあ、それは銀次から頼まれてて、出来れば自分たちでどうにかしたいって言うんだよ。水谷のこと一番よく知ってるのは銀次だろ?銀次が言うには、水谷はめちゃくちゃ純粋で真っすぐだから、自分の夢が叶わなくなって自暴自棄になってるだけだから、警察沙汰にしてあいつの人生を滅茶苦茶にはしたくないって。
だから、明日も、銀次の仲間連中に家に来てもらって水谷が来たところを取っつかまえて、説得しようって話になってるんだ」
「そう…」
「まりあさん、ご心配おかけしますが、水谷は本当はいいやつなんです。今はおかしくなっちゃてるけど、絶対話せば分かってくれると思うんで、明日一日、咲那のこと俺たちに任せてもらえませんか」
「…分かりました」
まりあはきっと本当だったらすぐにでも警察に届けたかった。
だけど、桔平の同級生の銀次のこともよく知っている。
そんな銀次が懸命に守ろうとしている水谷くんという青年のことを信じてみようと思ったのだ。
「ただし、明日までです。明日捕まえられなかったら、警察に届けようと思います。ごめんなさいね、親はやっぱり自分の子供が一番大事だから」
「そんな、あやまらないでくださいよ。俺たちが無理言ってるんですから。とりあえず明るいうちはさすがに襲ってこないと思いますから、夕方からは俺たちで見張りますんで」
「分かりました」
「ちょっと、二人で話進めてるけど、私は?私には何も聞かないわけ?」
「ああ、そうだな。お前は普通通りでいいよ。登下校の時は俺が離れて尾行する。そんで家に帰ったらいつも通り自転車で来い。俺は少し後からバイクでお前の後ろを走るから。いいな、振り向いたりするなよ」
「わ、分かってるよ。バカにしないで」
「いや、お前のそういうとこ心配なんだよな。だから、本当は言いたくなかったんだけど、仕方ないよな、水谷のやつが来ちまったからな」
「じゃ、そういうことで。また明日」
「よろしくお願いします」
「おやすみ~」
「おやすみ」
桔平はバイクの音とともに去っていった。
「桔平さんにはああ言ったけど、お母さんやっぱり心配だわ…」
それは母親としては当然の気持ちだろう。
「でも、今日の桔平、ボディガードみたいでかっこよかったよ」
「そりゃ、今日はたまたま桔平さんが間に合ったからよかったけど、明日はどうなるか分からないじゃない」
「だけど銀次さんの仲間ってみんなケンカとか強いから、絶対捕まえられるよ」
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