12 / 67
ホストと女医は診察室で.12
「さて、今日はどうするかな~」
今はまだ4月の中旬で、外はまだ暗い。
「とりあえず一度寝よう…。あとは起きてから考えよう…」
慶子はパジャマに着替えるとベッドに潜り込んだ。
慶子を見送ったあと、聖夜はホテルをチェックアウトした。
それにしても、今時まだあんな箱入り娘って本当にいるんだな。
普通、教師や医師、弁護士、警察官など仕事柄きちんとしていることを期待される職業に就いている場合、実生活が歪んでいることが多い。
慶子の場合はそういうこともなく、すくすくと真っすぐな良い子のまま育った稀なケースなのだろう。
「俺の言った事も疑わずに、全部信じてたもんな…」
聖夜のかわりに付いた里見とのんびり話しながら飲んでいたワインはかなり強い酒だった。
慶子は自分は酔った事がないと思っていたのは、実はチューハイやビールなどアルコール度数が低い酒しか飲んだことがなかったからだったのだ。
喉ごしの良いスパークリングワインをチューハイと同じペースで飲んでしまったため、完全に酔っぱらってしまったのだ。
ただ、慶子は聖夜が言ったようなことは一言も言っていなかった。
ホテルに連れて来たのは聖夜が勝手に行った事だ。
それはふとした好奇心からだった。
真面目一辺倒の先生が夜になったらどんな姿を見せるのか。
聖夜は無性に慶子のことが知りたくなったのだ。
同伴やアフターなどしなくとも、聖夜はナンバーワンとして店に君臨している。
だから、自分でも自分の行動が意外だった。
出来心から彼女の初めてを奪うことになってしまったけれど、自分が初めての相手なら女性はきっと幸せに違いない。
そんな自惚れたことを考えながら、聖夜もひと眠りするためベッドに体を沈めた。
かなり飲んでいたこと、そして初めてのセックスで疲れていたのだろう。
慶子が目覚めたのはもう夕方近くだった。
「やだ、何にもしないで一日終わっちゃった。美容院に行こうと思ってたのに~」
明日からはまた時間に追われる日常が始まるのだ。
「喉が渇いた…」
慶子はキッチンに行って水を飲むと、リビングのソファに腰をおろしてテレビをつけた。
ふとスマホに目をやるとメッセージが届いていた。
『先生、体大丈夫?早く会いたいな。次来るときは連絡してね。俺、シフト入れますから』
「そっか、私お金払ってないんだった」
お金を払いに行くという名目があるけれど、本当は聖夜に会えることを楽しみにしている自分がいる。
やだ、聖夜さんはホストとして優しくしてくれてるだけなのに、私ったらバカだな…。
慶子は自嘲気味に笑うと、服に着替えて買い物に出かけた。
お腹が空いて何か食べようと思ったけれど、冷蔵庫の中は空っぽだったから。
今はまだ4月の中旬で、外はまだ暗い。
「とりあえず一度寝よう…。あとは起きてから考えよう…」
慶子はパジャマに着替えるとベッドに潜り込んだ。
慶子を見送ったあと、聖夜はホテルをチェックアウトした。
それにしても、今時まだあんな箱入り娘って本当にいるんだな。
普通、教師や医師、弁護士、警察官など仕事柄きちんとしていることを期待される職業に就いている場合、実生活が歪んでいることが多い。
慶子の場合はそういうこともなく、すくすくと真っすぐな良い子のまま育った稀なケースなのだろう。
「俺の言った事も疑わずに、全部信じてたもんな…」
聖夜のかわりに付いた里見とのんびり話しながら飲んでいたワインはかなり強い酒だった。
慶子は自分は酔った事がないと思っていたのは、実はチューハイやビールなどアルコール度数が低い酒しか飲んだことがなかったからだったのだ。
喉ごしの良いスパークリングワインをチューハイと同じペースで飲んでしまったため、完全に酔っぱらってしまったのだ。
ただ、慶子は聖夜が言ったようなことは一言も言っていなかった。
ホテルに連れて来たのは聖夜が勝手に行った事だ。
それはふとした好奇心からだった。
真面目一辺倒の先生が夜になったらどんな姿を見せるのか。
聖夜は無性に慶子のことが知りたくなったのだ。
同伴やアフターなどしなくとも、聖夜はナンバーワンとして店に君臨している。
だから、自分でも自分の行動が意外だった。
出来心から彼女の初めてを奪うことになってしまったけれど、自分が初めての相手なら女性はきっと幸せに違いない。
そんな自惚れたことを考えながら、聖夜もひと眠りするためベッドに体を沈めた。
かなり飲んでいたこと、そして初めてのセックスで疲れていたのだろう。
慶子が目覚めたのはもう夕方近くだった。
「やだ、何にもしないで一日終わっちゃった。美容院に行こうと思ってたのに~」
明日からはまた時間に追われる日常が始まるのだ。
「喉が渇いた…」
慶子はキッチンに行って水を飲むと、リビングのソファに腰をおろしてテレビをつけた。
ふとスマホに目をやるとメッセージが届いていた。
『先生、体大丈夫?早く会いたいな。次来るときは連絡してね。俺、シフト入れますから』
「そっか、私お金払ってないんだった」
お金を払いに行くという名目があるけれど、本当は聖夜に会えることを楽しみにしている自分がいる。
やだ、聖夜さんはホストとして優しくしてくれてるだけなのに、私ったらバカだな…。
慶子は自嘲気味に笑うと、服に着替えて買い物に出かけた。
お腹が空いて何か食べようと思ったけれど、冷蔵庫の中は空っぽだったから。
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
義姉と押し入れに隠れたら、止まれなくなった
くろがねや
恋愛
父の再婚で、義姉ができた。
血は繋がっていない。でも——家族だ。そう言い聞かせながら、涼介はずっと沙耶から距離を取ってきた。
夏休み。田舎への帰省。甥っ子にせがまれて始まったかくれんぼ。急いで飛び込んだ押し入れの中に、先客がいた。
「……涼介くん」
薄い水色の浴衣。下ろした髪。橙色の光に染まった、沙耶の顔。
逃げ場のない暗闇の中で、二人分の体温が混ざり合う。
夜、来て。
その一言が——涼介の、全部を壊した。
甘くて、苦しくて、止まれない。
これは、ある夏の、秘密の話。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
『床下に札束を隠す金髪悪女は、毎朝赤いマットの上で黒の下着姿で股を開く』〜ストレッチが、私の金脈〜
まさき
恋愛
毎朝六時。
黒の下着姿で、赤いヨガマットの上に脚を開く。
それが橘麗奈、二十八歳の朝の儀式。
ストレッチが終わったら、絨毯をめくる。
床下収納を開けて、封筒の束を確認する。
まだある。今日も、負けていない。
儚く見える目と、計算された貧しさで男の「守りたい」を引き出し、感情を売らずに金だけを回収してきた。
愛は演技。体は商売道具。金は成果。
ブリーチで傷んだ金髪も、柔らかく整えた体も、全部武器だ。
完璧だったはずの計算が、同じマンションに住む地味な男——青木奏の登場で、狂い始める。
奢らない。
触れない。
欲しがらない。
それでも、去らない。
武器が全部外れる相手に、麗奈は初めて「演じない自分」を見られてしまう。
赤いマットの上で、もう脚を開けなくなる朝が来るまでの話。
【完結】好きって言ってないのに、なぜか学園中にバレてる件。
東野あさひ
恋愛
「好きって言ってないのに、なんでバレてるんだよ!?」
──平凡な男子高校生・真嶋蒼汰の一言から、すべての誤解が始まった。
購買で「好きなパンは?」と聞かれ、「好きです!」と答えただけ。
それなのにStarChat(学園SNS)では“告白事件”として炎上、
いつの間にか“七瀬ひよりと両想い”扱いに!?
否定しても、弁解しても、誤解はどんどん拡散。
気づけば――“誤解”が、少しずつ“恋”に変わっていく。
ツンデレ男子×天然ヒロインが織りなす、SNS時代の爆笑すれ違いラブコメ!
最後は笑って、ちょっと泣ける。
#誤解が本当の恋になる瞬間、あなたもきっとトレンド入り。
宿敵の家の当主を妻に貰いました~妻は可憐で儚くて優しくて賢くて可愛くて最高です~
紗沙
恋愛
剣の名家にして、国の南側を支配する大貴族フォルス家。
そこの三男として生まれたノヴァは一族のみが扱える秘技が全く使えない、出来損ないというレッテルを貼られ、辛い子供時代を過ごした。
大人になったノヴァは小さな領地を与えられるものの、仕事も家族からの期待も、周りからの期待も0に等しい。
しかし、そんなノヴァに舞い込んだ一件の縁談話。相手は国の北側を支配する大貴族。
フォルス家とは長年の確執があり、今は栄華を極めているアークゲート家だった。
しかも縁談の相手は、まさかのアークゲート家当主・シアで・・・。
「あのときからずっと……お慕いしています」
かくして、何も持たないフォルス家の三男坊は性格良し、容姿良し、というか全てが良しの妻を迎え入れることになる。
ノヴァの運命を変える、全てを与えてこようとする妻を。
「人はアークゲート家の当主を恐ろしいとか、血も涙もないとか、冷酷とか散々に言うけど、
シアは可愛いし、優しいし、賢いし、完璧だよ」
あまり深く考えないノヴァと、彼にしか自分の素を見せないシア、二人の結婚生活が始まる。