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全部はじめて.02
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この辺りでは人気のテーマパークだけあって、結構混雑していたが、さくらはどんな状況でも楽しんでしまう性格のせいか、どんなに待ち時間が長くてもあれこれじゃべり続けているうちに順番が回ってきているといった感じで、楽しく時間が過ぎていった。
一日目一杯楽しんでヘトヘトになった二人は、今晩泊まる宿に到着すると早速温泉に入ろうということになった。
「はぁ~、疲れたけど楽しかったね。」
「うん。楽しかった。」
「ほんと~。よかった~。啓太にそう言ってもらえると何か私ももっとうれしくなっちゃう。」
啓太は何でも素直に言うさくらが可愛いなと思ってしまった。
最初会った時はその派手な外見と押しの強い性格に圧倒されるばかりで、そんな事は思いもしなかったのだが、何度も会ううちに彼女の良いところに気付くことが多くなっている。
啓太がのんきに思いをめぐらしていると、さくらから声が掛かる。
「ねえ、そろそろ温泉に入らない?」
「あ、そうだね。汗もかいたし、ひとっ風呂あびようか。」
「それでね、温泉なんだけど…。じゃーん、実はこの部屋内風呂付きなんだ~。」
いたずらっぽく舌を出してさくらが障子を開けると、小さいながらも立派な露天風呂が湯気を上げていた。
「うわ!すごい。内風呂なんて初めてだよ!」
啓太は無邪気に喜ぶ。
「じゃあ入ろうか。」
さくらにそう言われて啓太はやっと気付く。
二人っきりで入るのだという事に…。
「い、いや、その…。別々じゃだめ、かな…?」
「はあ?」
「だ、だめだよね。はは…。」
さくらは腕組みに仁王立ちでこう告げる。
「啓太は私と恋人ごっこして一人前の男になるんでしょ。だったら、何事もチャレンジしないとだめじゃない。」
(ここまでやるとは思ってなかったんだけどな~。)
そんな事を口にしようものなら更に叱られてしまいそうなので、黙って従うことにする。
「わ、わかったよ。入りますよ。」
「まったく、私と一緒に入れるなんて喜ぶのが普通でしょうが。ほんと信じらんない。」
さくらは自分にまるで魅力が無いように扱われて、少々機嫌が悪くなっている。
「ご、ごめん。僕が恥かしいだけで…、さくらちゃんを傷つけるつもりはなかったんだ。」
「あー!」
「な、なに!」
「今、自然にさくらちゃんって呼んでくれた!」
「え、あ、そうだった?気がつかなかった。」
「へえ、でもその方がうれしいかも。」
さくらはさっきまで怒っていたのにもう機嫌が直ったようだ。
啓太はころころ変わるさくらの機嫌に振り回されながらも、これが恋人どうしの日常なのかなと思ってみたりする。
「それじゃあ、私の服脱がしてくれる?」
「は?ええ~!!な、なんで?」
「ええ~、いいじゃん。その方が雰囲気出るでしょ。」
「で、でも…。」
「も~う、さっきチャレンジするって話ししたばっかりでしょ。」
「…。わかりました。」
啓太は覚悟を決めてさくらの服に手を掛ける。
一日目一杯楽しんでヘトヘトになった二人は、今晩泊まる宿に到着すると早速温泉に入ろうということになった。
「はぁ~、疲れたけど楽しかったね。」
「うん。楽しかった。」
「ほんと~。よかった~。啓太にそう言ってもらえると何か私ももっとうれしくなっちゃう。」
啓太は何でも素直に言うさくらが可愛いなと思ってしまった。
最初会った時はその派手な外見と押しの強い性格に圧倒されるばかりで、そんな事は思いもしなかったのだが、何度も会ううちに彼女の良いところに気付くことが多くなっている。
啓太がのんきに思いをめぐらしていると、さくらから声が掛かる。
「ねえ、そろそろ温泉に入らない?」
「あ、そうだね。汗もかいたし、ひとっ風呂あびようか。」
「それでね、温泉なんだけど…。じゃーん、実はこの部屋内風呂付きなんだ~。」
いたずらっぽく舌を出してさくらが障子を開けると、小さいながらも立派な露天風呂が湯気を上げていた。
「うわ!すごい。内風呂なんて初めてだよ!」
啓太は無邪気に喜ぶ。
「じゃあ入ろうか。」
さくらにそう言われて啓太はやっと気付く。
二人っきりで入るのだという事に…。
「い、いや、その…。別々じゃだめ、かな…?」
「はあ?」
「だ、だめだよね。はは…。」
さくらは腕組みに仁王立ちでこう告げる。
「啓太は私と恋人ごっこして一人前の男になるんでしょ。だったら、何事もチャレンジしないとだめじゃない。」
(ここまでやるとは思ってなかったんだけどな~。)
そんな事を口にしようものなら更に叱られてしまいそうなので、黙って従うことにする。
「わ、わかったよ。入りますよ。」
「まったく、私と一緒に入れるなんて喜ぶのが普通でしょうが。ほんと信じらんない。」
さくらは自分にまるで魅力が無いように扱われて、少々機嫌が悪くなっている。
「ご、ごめん。僕が恥かしいだけで…、さくらちゃんを傷つけるつもりはなかったんだ。」
「あー!」
「な、なに!」
「今、自然にさくらちゃんって呼んでくれた!」
「え、あ、そうだった?気がつかなかった。」
「へえ、でもその方がうれしいかも。」
さくらはさっきまで怒っていたのにもう機嫌が直ったようだ。
啓太はころころ変わるさくらの機嫌に振り回されながらも、これが恋人どうしの日常なのかなと思ってみたりする。
「それじゃあ、私の服脱がしてくれる?」
「は?ええ~!!な、なんで?」
「ええ~、いいじゃん。その方が雰囲気出るでしょ。」
「で、でも…。」
「も~う、さっきチャレンジするって話ししたばっかりでしょ。」
「…。わかりました。」
啓太は覚悟を決めてさくらの服に手を掛ける。
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