その木かげで待つひとへ(1)光る道を進んで

端木 子恭

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手にした戦果

勝てない相手

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 平原に展開した軍隊は瞬く間に土煙に霞んでいった。

 ヘイデンの主力は姿を見せただけ。
 何か建前がある。
 それでまだ出てこないのだと思われた。

 アレスティア軍の方も本体はまだ動かない。
 剣士や弓兵の部隊が平原を駆けていた。

 ロード隊は数十騎で前線にいる。

 比較的年齢の高い兵士はクレイグの近くにいた。
 彼らこそが「下働き」と揶揄された兵たちである。
 師団内旅団編成後の彼らは下働きで上等なのだ。

「師団長の元へ送れ!」

 エリアナの小隊長を掴んでリロイが叫ぶ。
 放られた先に数人のロード兵が集まった。
 隊長の旗も味方に放る。
 
 革製の顔当てを直して他の隊に向かっていった。


 大きな剣身は意外に動きが早い。
 ガンガンと音を立ててリロイは剣を振るった。

 腿が空を切る音がする。
 目の前にいた兵士が胸を蹴られて後ろに倒れ込んだ。
 敵兵が二人、三人とよろけるのを殴り伏せる。

「回収しろ!」

 すぐに指令すると立ち上がって次の敵に向かった。
 二十人ほど捕まえたところで一旦クレイグの元へ戻る。

「今日はヘイデンの大将は出てこないな!?」
「そうみたいだな」

 息が荒いリロイとは逆に、クレイグは静かに戦場を見ていた。
 片手を背中に固定された捕虜がコラリーのテントに入っていく。

 日没後には雨が下りてくるかと思われた。

「ここからはちゃんと働いておくか」

 クレイグがフルフェイスの兜を装備した。
 身体はリロイと同じ色のブリガンダインを着けている。

 捕虜の見張りを残して全団員に進軍を命じた。

「ロード旅団、私の後ろにつけ! ロードの旗をふれて回るぞ!」

 リロイの明るく大きな声が部隊にかかる。
 ひときわ背の高い馬が出撃した。
 クレイグもすぐ続いていく。

 撤収の合図が来るまで前線を保てばいい。

「生き残れ! 無理はするな!」

 リロイはそう号令した。





 翌日は朝早くからヘイデンの本体が出てきた。
 雨上がりの平原は、しかしもはや乾きかけている。
 将軍オーヴェも本体を進めた。



「通商交渉に訪れていただけの我が軍まで攻撃したのはどういうことか」



 ヘイデンの伝令が大声で宣戦を布告した。

 そういう建前で昨日は出てこなかったのか。
 リロイはエリアナの城壁を見やる。

 幕壁の上の通路には大砲やバリスタが配列してあった。

 戦闘が始まってしばらく、リロイはクレイグと平野を見ていた。

「……ヘイデンは誘いこんでるね」

 大砲は射出口を動かしていない。
 ヘイデンがアレスティア軍を的に追い立てている。

 オーヴェの号令でこちらからも大砲の弾が放たれた。
 前線を広く狙っている。
 隊列を乱すのが狙いか、またはどうせ

「殲滅。か?」

 はははっと高い声でクレイグが笑い飛ばした。
 将軍オーヴェの好きな言葉だ。

「どちらにせよ、難敵はうちの将軍」

 リロイはそっと笑って顔当てを着ける。
 ゆっくりと馬を進めた。

 ヘイデンはオーヴェに「退こう」と思わせたい。
 それに協力してやりたいところだ。

 エリアナの弓隊が前に出てくる。
 こちらの大砲の間隙をついて放ってきた。
 射程が目標に届かなかったのか剣士たちは前線を上げる。
 リロイは射程距離を測りながら隊を率いた。

「大砲が動きました」

 リロイの長弓を携えてついてくる見習いの兵士が知らせる。

「的が変わる」

 そちらもよりアレスティア軍が広がる地点に狙いを変えた。

「……」

 敵軍深くを狙い、標的は。

「オーヴェ……」

 すごく嫌そうな顔をする。
 見習いには別の隊長のそばへついているよう言った。

「私は一度隊を離れる! 弓と大砲の的になっている地点があるんだ。
 回避しつつ進軍せよ! 
 私のことは追うな! すぐ戻るから!」

 剣を収めて馬を急がせる。
 オーヴェの守備隊は盾を下の方へ下げていた。



 老練はいいが、腕の上がらない年寄りばかりなんだよ。



 苦々しく思う。

 リロイは将軍を睨みながら駆けた。

「長弓がくる! 次は届くぞ!!」

 声を張り上げるリロイを、何が、という顔で将軍の兵は見上げる。

「幕壁の上を見ろ! 向こうの大砲は我が軍の奥を狙ってる!」

 将軍がリロイに気づいて幕壁を見た。
 そして自軍の大砲に発射の合図をする。

「やめろ! こちらの攻撃は敵にとっての合図になる!」

 リロイの声を掻き消して弾が飛んでいく。
 地面に着弾し砂塵で煙幕を巻き上げた。

 土煙の向こうから風切る音が聞こえる。
 将軍の守備隊が握る盾を掴んだ。

「弓が将軍を狙ってるんだ!」

 片手で掴み上げた盾を肩に乗せて支える。
 吊り上げられた年上の兵士が悲鳴をあげた。

 すぐ手が離れなかった兵士はリロイに巻きこまれている。

 将軍オーヴェは地面に立っていた。重そうな戦斧を握っている。
 片刃の、大きな斧だ。
 これで正面突破するのが彼の常套策。

「伏せろ!」

 彼の目をまっすぐ見ながらリロイは怒鳴った。
 同時に盾越しに衝撃が来る。
 
 リロイは馬上で指ほどの太さのあるシャフトの長い矢を受け切った。
 伏せたオーヴェのすぐそばにも矢は突き刺さる。

「将軍、下がりましょう」

 盾と持ち主を地面に捨ててリロイは馬を下りた。
 腕を支えて引き起こすと、将軍オーヴェはリロイよりも背が大きい。

「居場所を探られています。一度陣営へ」

 急いで上官を促した。
 二波目が来る。

 ヘイデンは撤退の権限を持つ者の位置を特定し始めていた。

「礼を言うべきか。ロード公」

 親子ほど歳の離れた将軍は傷の多い顔で笑う。
 中でも特徴的なのは首の傷だった。
 まっすぐ横に指三本分の幅の刀傷が残っている。
 喉を刺し貫かれても死ななかったとか、そんな話があった。

 真相は知らないが、この人の傷の多さはその武勇を雄弁に語る。

 リロイはオーヴェと対峙する時、口に出せない嫌な感じを覚えた。
 それに部下としての義務感を乗せて蓋をする。

「結構です」

 普段は見せないような警戒しきった顔をする。
 リロイは早く離れたくて急ぎ足になった。

 また空を裂く音がする。
 矢に追われるように自軍のテントを目指した。

 少し前に引き立てられてきた捕虜を追い越す。
 もう剣を握れないようにしてあった。


「捕虜の扱いに文句があるか?」

 戦争のルールに細かいこの国境の領主を、オーヴェは笑う。

「いいえ、全く」

 人の事情に興味はないと言うようにリロイはまっすぐ本陣を見た。

「これから捕虜を前線に出す。
 ロード公にも是非協力してもらいたいものなのだが」
「いたしません。コラリー師団の捕虜は我々の資産です」

 むっとした空気が流れる。

 オーヴェのテントに近づくにつれ負傷者が増えた。

 捕虜の兵士たちはもう動けない様子だ。
 手当てもされていなければ、水すら与えられていない。

「将軍にお怪我がないようなので、私はこれで」

 耐えられなくなったようにリロイが立ち止まる。
 捕虜の様子に顔は曇っていた。
 これから前線に立てる状態ではないように見える。

「待て、リロイ」

 名前で呼ばれた瞬間、総毛だったリロイは身構えた。
 黙って将軍の言葉を待つ。

 オーヴェは手近な捕虜に足をかけた。
 すでにどこか折れている。
 エリアナの兵士だ。
 それなりの地位にあるのか、たくさん質問されたようである。

「これらを連れていくのを手伝え」
「彼らは動けません。手当てをしましょう」
「動かせと言ったのだ」
「捕虜の扱いは……」
「丁重に」


 オーヴェが兵士の肩口を蹴った。


 地獄のような叫び声が上がる。
 リロイはその兵士を抱えて将軍から引き離した。
 
 将軍よりもまず捕虜を気遣う。

「誰に連れてこられましたか? 私が交渉します。
 コラリー師団へいらしてください。手当てが受けられますよ」
 
 体を確かめながらリロイが尋ねる。
 震える兵士は何を言っているのか聞き取れなかった。

「平気です。ゆっくり話して」

 リロイの口調はゆったりとしている。
 呼吸を落ち着かせながらリロイは遠くのクレイグを探した。

  捕虜の交渉はクレイグに任せたい。 
  まだ出撃してないと思うんだけど……。




 自分の陣所の前で出る準備をしていたクレイグが、勘弁してほしいという表情をした。

「あい…っつ……。何やってんだ」


 うちの旅団長が将軍オーヴェを守ったばかりかテントへ護送している。

 気のいいリロイに呆れ声が出た。

  守る必要あったのか?

 ぶつぶつ言いながら馬をそちらに向ける。

 目的地がでかい二人なので辿り着くのは簡単。

 テントの手前で捕虜を挟み話している。
 ろくなことにならない確率は極々高かった。

 リロイは庇った捕虜から何か聞き取ろうとしている。

「まずいまずい。そいつは獣だぞ。背中を向けるな」

 届くはずのない囁きに、焦燥が滲んでいた。
 クレイグは馬を速めて注意深く動きを見守る。
 メイスの柄に手をかけた。

「将軍っ! 旅団長!」

 一触即発の空気を壊したくて呼びかける。
 しかしオーヴェは自分の武器を振り上げた。

「リロイ!」


 装備の上から斧の背刃側でリロイは腕を打たれる。
 さらに蹴飛ばそうとする将軍の前にメイスを構えたクレイグが割って入った。

「やめてください」

 動かなくなった捕虜の口の端から泡が垂れる。
 転がったリロイはその体を抱えながら起き上がった。

「リロイ、どんな状況だこれ」

 背中越しにクレイグは尋ねる。

「捕虜の不適切な扱い。非合法な尋問」

 振り返らずにリロイは答えた。

「将軍、ヘイデンが来ているんです。
 国際法に則らないと後々何を言われるかわかりません」

 オーヴェは顔を上気させて斧を両手に握る。
 クレイグは足を踏ん張り直して言った。

「捕虜を適切に扱わないと、しっぺ返しを喰らう。
 それは将軍が身をもって理解してますよね。…バストルで」

 オーヴェの目が引き攣る。



 効いた。



 クレイグは三日月のような唇で笑った。

「この捕虜はコラリーにくれます?
 遺恨を残さないように説得してみます。
 ……あと、うちの主力は負傷で撤退です。
 どうしてくれるんですか。後方支援決定ですね、うち」


 オーヴェの気が変わらないうちに兵士二人と負傷者を乗せた馬がよろよろとその場を離れた。

「大丈夫かー? ごめんなあ、重いよなあ」

 馬に話しかけている。

「何わざわざ近寄ってるんだ。
 あいつの守備隊が役立たずならざまあみろって黙って見ていればいい」
「そうはいかない。オーヴェは将軍」

 命を狙われていると分かったら見過ごせなかった。
 将軍でなくても助けただろう幼馴染にクレイグは嘆息する。


 テントで応急処置をしたリロイは結局重傷だとバレた。

 誤魔化せないくらい腫れてみんなに説得され、夜道を帰っていった。
 利き手は動かなくなり、親しんでいた馬もなくした。

 リロイがしたことは正しかったはずだ。
 その正しさは弱さだと侮られる。

 そんな国、……
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