ただの魔法使いです

端木 子恭

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Allied Forces

初めての辺境領

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 グラントが初めて北の荒地に来たのは、春も終わりそうな時期だった。


 逃亡してきた貴族が無理やり上陸しようとしていた。
 領地で反乱が起こったとかで。


「子ども。預かって」


 グラントは夜明けから馬に乗せられてやってきた。
 昼過ぎに館の前で「ぽん」という感じで引き渡される。

 怒っているのかそれが通常モードなのか分からない人に。

「……」

 就任したての辺境伯は無言で杖の黒い石を見つめた。

 以前に見たような記憶がある。
 しかしこんな子どもが持っている訳は知らない。

 ジェロディを見るともはや離れていきかけていた。
 元上司の顔を見返して小さく嘆息する。

「三日前に森で見つけた子なの。
 まだ慣れてないから院に置いて来られなかったんだよ。
 名前はグラント・ルース」

 それじゃあ、と言ってジェロディは馬を港に向けた。
 すでに杖で地面を指し、木の精霊リビーを呼んでいる。

「グラントと仲良くしててな、じいさん」

 コーマックは視線を、杖の石からゆっくり下へと伝わせた。
 すごく下の方に黒い頭があって、眦の上がったこわばった目が見上げている。

「中に入れ」

 そう声をかけて踵を返した。
 後ろから杖を引きずる音が聞こえて振り返る。
 
 背丈に対して長すぎる杖だ。

「短い杖は持っていないのか」

 黙って頷く子どもを女中長に紹介した。

 孫が生まれたばかりの彼女はグラントを歓迎してくれた。
 杖を武具たてに差し入れて、その重さにぎょっとなる。

「旦那さま、この杖、メイス並みですよ」
「これしか持ってないそうだ」
「まあ、大変だったでしょう、グラント」

 ぼろぼろの手をすくい上げて、彼女はまじまじと見つめた。

「軟膏を塗って、しばらく手袋をしていればきれいになりますよ」

 キッチンに連れて行かれる小さな背中を見送る。
 コーマックは杖を支えに再び外へ出ていった。

 観光客船が乗りつける港に、中型船が固定されている。

 大杉の精霊リビーによってしっかりと絡め取られていた。
 船上の兵器はあらかた薙ぎ倒されている。

「あっ、グラントみててって頼んだよな」

 ジェロディが気づいて非難した。

「いきなり人間の世界に放り出されて怖がってんだよ。
 誰か一緒にいてやんないと。溶岩使う子なんだ」
「女中長が世話してる」
「待て。すぐ戻れ、じいさん。普通の人間に預けてどうする」
「私だって普通の人間だ」
「あんたは規格外」


 ジェロディはリビーを操って貴族の家の当主を摘み出す。


「話し合いに下りれるのは当主と、もう一人だけ。誰か選べ」

 ぶらぶら揺すられて、当主は慌てて執事を呼んだ。
 コーマックの兵士が連れてくる。
 港の桟橋に設置された小屋へ入れた。

「じいさんが直接話を聞くか? それなら私はグラントのところに戻る」
「そうしろ」

 ジェロディはリビーにもうちょっと押さえといてと頼むと館に引き返す。



 館のホールで、大暴れする小人の集団を見て、一回廊下に戻った。

「ジェロディ」

 女中長が追ってくる。

「グラントが困ってますよ。なんとかしてあげて」
「何事?」
「小人が遊び出しちゃったんです。グラントを楽しませようとして。
 そしたらホールがどんどん壊れて、グラントは小さくなっちゃって」
「どういうこと?」

 ジェロディはもう一度ホールを覗いた。

 杖の先の黒い石が、釣りの浮のようにゆらゆら揺れている。
 そのずっと下。床に近いところに丸くなっている小さなものがあった。

「グラント」

 声をかけると黒い瞳がこちらを向く。

「命じろ。グラントがあるじなんだ。静かにさせるんだよ」



「……静かに」



 グラントの呟きで、オークはぴたりと動きを止めた。
 剣を鞘におさめて歩いて寄ってくる。

「元気が出ましたか、グラント」

 悪いことをしたと思っていないので褒めてもらう気でいた。

「オーク、稽古はいいけれど、家を壊してはダメ。
 元に戻そうね。
 倒れたものは起こして。破れたものは繕うの。できる?」
「承知しました」

 オークはホールを片付け始めた。
 グラントはフットマンを呼び出す。

「女中長さんに聞いて、ホールのお掃除をして」

 三人の男の子に囲まれ、女中長は驚きながらも楽しそうに仕事を振り分けた。

「……いくつ精霊持ってるの?」

 嘆息してジェロディは尋ねる。六つ、と返事が来た。

「魔法はどんなのが使える?
 ここは土地が広いから、外でなら試していいんだよ。
 都は狭くて気をつかうだろ?」
「魔法はよく分からないの。
 おじいさまたちが使うのを見てただけだから」
「見てたなら初級編は済んでる。
 次は真似してやってみるんだよ。
 どんな魔法が印象に残ってる?」

 ジェロディは大人用の手袋をはめたグラントを誘って外に出る。

 グラントがしてみせる魔法を、ジェロディは最初くすぐったそうに見ていた。
 攻撃力の全くない魔法。

 習いはじめの子どもはみんなそうである。

 だが、その顔はややしてひきつっていった。
 おばあさまの、という魔法はできるようになれば毒の粉をまとった幻影をその場に立ち上らせるもの。
 母さまの、という魔法は自由に造形して実体を持たせる。
 おじいさまの、というのはもはや何だか分からない。
 それが完成すれば岩のように大きな壁で周りを囲み、動かせば隊列を一掃できるものだった。


 息を切らしたグラントを連れて、コーマックのいる港へ連れていく。

「じいさん、話は終わった?」

 呼びかけるが、小屋の前の兵士が首を振るのを見て諦めた。

「話が終わる前に友だちの精霊を見てくる。あれだ。
 姿が見えるから、ここで待っていても平気だろ?」

 ジェロディはグラントに言い置くと船を掴んでいる精霊の元へ行く。



 桟橋を、杖を引きずる音がした。


 
 小屋の前の見張りの兵士が手招きしている。

「ジェロディのお弟子さんか? 小さいのに偉いな」

 少しも笑わないグラントを、彼は気にもしていなかった。
 どんな魔法を使えるのかとか楽しそうに聞く。
 グラントはもやもやとした霧のような魔法を宙に漂わせた。
 魔力が外に出るだけで上出来だと、兵士は褒めてくれる。

「大そうな杖ですな」

 小屋の中から声をかけられて、グラントは咄嗟に魔法を引っこめた。
 貴族の当主が窓から侮るようにグラントを見ている。

「立派な杖が見えたので、どんな魔法使いかと思ったら。
 靄使いでしたか」

 兵士がグラントを庇うように動いた。

「家族が強い魔法使いだったのかな? 君には分不相応な代物だね」
「形見なんでしょう。意地悪言わないで」


 形見。


 その言葉がぴったりするような気がして、グラントは口を歪ませる。


 そこへぬっと影が差した。


「うちの子は毒霧を使う」

 怖い顔で大嘘を言った人がいる。

「おまえが巻き込まれないようにしまってくれたんだ。
 ただの靄だと? 侮った態度をとって。
 反乱中の領地へ叩き返してもいいんだぞ」

 中から執事が慌てて謝罪した。
 コーマックは顔面の攻撃力だけでその当主を奥の部屋の席に戻す。

 そして、杖の根元で、最初に見た時より低く小さくなっているものを見下ろした。

 もはや豆粒だ。

 同じ生き物とは思えない。
 先日会わせてくれた女中長の孫も、丸かった。
 きっと違う生物なのは自分のほうだ。

「ほらほら、泣かなくていいよ。コーマック様は顔面が怖いだけでさ」

 兵士がやや悪口を擦りつけながらグラントを宥める。

「もう会えないの。
 グラントが弱いから、置いていかれたの」

 コーマックが困惑した顔でそれを見ていた。
 兵士はつい前年さきのとし終わった戦のことだと思って哀れんでいる。

「家族かい? 仕方ない事情があったんだよ。きっとさ」
「今強くないものは連れて行けなかったんだろうな」

 ぐっさりと刺さるような声音でコーマックは言った。
 兵士が目を剥いてそれを見る。
 なんてこと言うんですか、と口をぱくぱくさせた。
 コーマックはまっすぐに無視をする。

「それでも生き残る可能性のある所に置いていったんだ。
 どんなに窮しても、家族っていうのはそういうものだ。
 強さ弱さは生まれ持って決まるものじゃないぞ。
 家族の期待に応えるなら、これから強くなって生き残っていけ」
「おい、じじいっ」

 ジェロディが桟橋を走ってきた。

「小さい子を泣かすんじゃないよ。もう。
 せっかくグラントがすごい魔法使いになるかもって見せてやろうとしたのに。
 ……グラント、この人は偏屈なんだ。悪かったねえ、怖がらせて」

 その言いぐさに瞼がぴくりと震える。

「赤子のように泣くな、グラント。
 戦場では赤子を見つけたら食糧にするんだからな」
「コーマック!」

 衝撃を受けたように顔を上げたグラントを、ジェロディは抱え上げた。

「この子は本当に食われるかって森の中を何日も進んできたんだ。
 冗談に聞こえないんだよ。これだから軍人てやつはさっ」

 元上司に盛大な悪態をつきながらグラントを抱えて館へと引き返す。
 
 逃亡者はその日のうちに食料と薪を渡されて港を離れていった。




 館のキッチンで、グラントは精霊たちと一緒に女中長を観察していた。
 その視線の先で、小さな鹿が捌かれる。
 見ていたらまた怖くなってきて震えていると、女中長が気づいた。

「どうしました、グラント。お肉を捌くのが怖い?
 見なくていいんですよ。お手伝いは別のことをしてもらいますからね」
「泣いたら、グラント食べられちゃうの……?」


 小さな声の質問に、女中長は目の前に屈んで訳を聞いた。


 執務室でジェロディと話していたコーマックに猛然と向かっていく。

 小さい子には、言っていい脅しとそうではない脅しがある。
 コーマックのはだめな方。

 きつめに怒られていた。
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