ただの魔法使いです

端木 子恭

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Allied Forces

潜ませたもの3

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「あの断り方はまずい」

 廊下に追ってきたグイドがそう言った。

「カーラ殿下の敵だと思われる。それはジャックス殿下の敵ということになるんだぞ」
「どっち側でもない。そんなことに関わってる場合じゃない。
 第一、今日欠席している方の悪口を一方的に聞かせるなんて。
 信じ難いよ」

 それに、とグラントは扉の前に立つ護衛を指す。

「なんで君が忠告に来る? わたしの立ち位置なんて関係ないだろ」
「立ち位置ばかりじゃない。牢獄にいる姉さんは」
「心配していない。彼女は本当にかしらになる才能があるから」

 廊下の幅いっぱいに距離をあけた。
 
「王宮の勢力図なんて知らないけど、グイドはそっち側の人間なんだね」

 グラントの言葉にグイドは訝しむ顔をする。

「わたしと相容れない側だ」

 グラントは少しずつ人のいる方へと歩いた。

「今日君の顔を見てわかった。
 春はただ怖い顔してるなあって思ってたけど。
 グイドにとっての守りたいものがあるんだ」
「……」

 顔の上に、染みのように広がっていく、不安。
 それをかき消すように赤みが追う。

「それは秘密で、苦しいもので、誰かのための、……」

 大きな躯体が数歩の距離を詰めてきた。
 風を切る音と共に大きな腕が目の前に迫る。

「マーシャと同じ」

 グラントは同じ距離だけ飛び退いた。

「見透かしたつもりか」

 獣のような形相でグイドが怒鳴る。
 グラントはその眉間を見た。

「違うよ。グイドのような人間は、結構見る。
 思い詰めて周りが見えなくなって、そこにつけ入る者にあっさり魂を奪われる」

 嫌いなのではなく苦しいのだと今日はわかる。

「助かりたいなら今いるところから離れることだよ」

 きっとグイドの罪のかたちはグラントに似ているのだ。



 通路から咳払いが聞こえて、二人はそちらを見た。

 ホールから順に人が膝をついて畏っている。
 ジャックスが王宮を出るようだ。

 背後を歩いているのは侍従のレミーである。
 その視線はじっとグイドを見ていた。
 弾かれたように壁際まで下がり、グイドは膝をつく。

「カーラは? まだ遊んでいくの?」

 ジャックスはグイドに聞いた。
 答えを受け取ると遊戯室の前で足を止める。
 扉を開けようとして、反対側の壁際に傅くのが誰か思い当たった。

「あれ……? ああ、ラグラス辺境領伯?」

 その声の感じで、推薦状を書いたのは別人であると判明する。

「引き受けてくれてありがとう。顔、あげて?
 ラグラスは意味分かんないくらい遠い場所だよね?
 もう百年近く領主を任命してくれって嘆願出してたとか。
 ちゃんと足を運んでくれてたんだって? すごいねえ、辺境伯マルクグラーフ

 悪気はない。本人は悪気ない。
 グラントは必死に自分に言い聞かせた。

「真面目に統治なんて誰も期待してない。
 土地が手に負えないなら適当に売ったりして構わないよ。好きにするといい。
 あの子のことも。利用価値なんてほとんどないんだから……」
「殿下」

 腹に力が入っていたせいで、自分でも思わぬほど大きな声が出る。
 自分で驚いた。

「光栄なるお言葉、ありがたく頂戴いたします」
「うん…」

 鼻で息を吐いて中途半端な笑い方をする。
 そんなジャックスをグラントは見ていた。
 二十年経っても変わらない。

 左右に何度か首を傾げながら、ジャックスは小部屋の扉を開けさせた。

「ラグラス公」

 ジャックスの声が中から聞こえてくる。
 その間にレミーはグラントに近づいた。

「本日はじっくりお話ができず残念だ。
 冬の間はどうか。ラグラスで過ごすのか、それともシュトラールで?」

 元軍人とは気づかないほど柔らかい口調。
 本当に剣を握れるのか。
 疑いたくなるような肩の小さい人だ。

「二つの土地を行き来することになります。
 交通網の整備をする算段は既にありますので」
「バレットといい、ラグラスといい、君は熱心だね」

 グラントの答えに、レミーは思案顔になる。

「君は、魔法使いとしては何ができる?」
「普通のことしかできません」

 無表情のグラントは答えた。
 
「実際人と仕事した経験がございませんので、なんとも言えませんが。
 専門と言えるような技はまだ習得していません」
「それは謙遜? 師匠にそう言えと教わったか?」
「いいえ。師匠は大人になってからは特に、何も教えてくれません」
「シュトラールで暮らしていて、本当に犯罪に加担したことがないのか」
「ございません」
「シェリー殿下と仲が良い訳を聞いても?」
「訳はございませんが」

 ちゃんと答えたのに、グラントは変な顔で見返す侍従に納得できない。

「付き合う人間は選ぶべきだよ。 
 せっかく今まで静かに生きてきたのにもったいない。
 ラグラスをもらえて幸いと言ってくれるなら、もうそちらにいるべきかもしれない」
「好きなようにと、殿下の仰せでしたので」

 レミーはボードゲームが得意そうだなと、その顔を見て思った。

 どの道を通ればどこへ出るのか。
 彼はいつもいく筋もの道を見ている。

「ラグラス公はシェリー殿下に王位を継いでほしかった?」
「関わりないことです」

 レミーの目に、感情のようなものが浮かんだ。
 決してグラントを好ましくは思っていない。
 障壁なのだ。

 なぜそうなのかは分からない。
 彼がどのように到達しようとしているのかがまだこちらには見えていない。

「確かに、シェリー殿下の処遇については佳しとする考えもある。
 王位に関わらないのは自由ということでもあるから」

 わざわざグラントに目線を合わせてレミーは話した。

「君が周囲の人間から王宮についてどう聞いているのかは知らないが。
 安心してほしい。私は私の国を繁栄させたいと願ってるんだ」

 私の国

「心配はいらないよ。
 先王と違って、私がいるうちは対外戦争なんて起こさせない。
 よそのことなんかに首を突っ込むなんて真似はしない。
 外の領地にだって税金以外は口喧しく統制をかけたりしない。
 王都は以前よりも豊かになる」

 為政者のような口に、グラントはやや目を大きくする。


 外の伯爵や、エルネストの問いかけが浮かんだ。


「願わくば、臣民に心を寄せているとお示しください。
 辺境伯が国の身体を守るものなら、王は精神を守るものだと考えています」

 王都は民にとっての心の置き所で。
 王がそれを守ってくれると信頼するから辺境伯は国境で体たる領土を守る。

「その一つだけ約束下さるのであれば不平はありません」

 グラントにとっては、王宮で政をするのが誰だって構わないのだ。
 大切なひとが安心して暮らしていけるならそれでいい。



 この人はきっと約束できなそう。



 レミーが長くため息をついた。
 ジャックスがようやく出てきて侍従を促す。

 二人はそのまま歩いて行った。

 立ち上がって窓の下を見ていたら、鼻の折れた護衛がジャックスを車内へ押し上げていた。
 


 ケイレブは実戦を経験した騎士だ。
 エルネストもついていた。
 きっと襲撃からは逃れられたと確信がある。



「グラントは実は心臓が強いねえ」

 隣に並んだアッシャーが軽い口調で言った。

「閣下は世も更けてますますお元気ですね」

 真顔のままグラントは返す。

「お腹は空いてるよ。何か食べに行こう、グラント」

 背中を押されて一緒に休憩室に入る。
 また新しいお菓子が追加されていて、なんだか、食傷気味になった。

「さっきは帰る廊下で窓ガラスが割れて、貴族の若者とその護衛が倒れていたんだよ。
 夜半を過ぎて気が昂っているのだろうねえ、みんな」
「そうなんですかね」

 エルネストに密かにって言うの忘れた。

「先ほどといえば、グラントの家令が探していたよ?」
「お忙しい中、目端に気にかけていただいてありがとうございます」

 アッシャーは本当に人間の世界に馴染んでいる。

「目端にかけるついでにデラニーとも商品のやり取りはいらないかな?
 うちは街全体で原料の調達から仕上げまでやっているからわがままをきけるよ。
 カーラ殿下などは月に一度は何かくれと言ってやってくる」
「無限に作り出せるのに、一体いくらで売りつけてるんですか?
 鉱石の魔物ですよね。従者たちもでしょう?」
「無限って……。あれを作った時はちょっと疲れたよ」

 アッシャーはホールを指して笑った。

「宝飾品は殿下とかち合うので考えられないです」
「そうか。控えめだね」

 侯爵ならばカーラの店の隣に同じ業種の店を開いてしまいそう。

 そんな侯爵の肩越しに小部屋から出てくるポーターが見えた。
 グラントを見て「あっ」の口になる。
 なんだろうと見ていたら、その後ろから男性が二人出てきた。


 見たことはある。
 一人は町会長のロミー・コール。
 もう一人は商人組合長のセス・ブルーノ。

 二人とも平素から兵団員の勧誘で張り合っているので一緒にいるところを見かける。
 同じ色の長い巻毛に同じ形のひげをしていた。
 襟がもしゃもしゃのシャツを好むのも同じである。


 趣味が近いのに仲が悪い。



 ロミーは60代でセスは40代だ。
 だからもう年齢で見分けている。

「グラント、良かった。会えたね」

 先に辿り着いたのはセスだった。

「侯爵閣下、お話し中お邪魔しまして、申し訳ございません。
 どうか数回呼吸する間で結構です。お時間をいただきたい」

 断ろうとするアッシャーより先に「聞きますよ」とグラントは答える。

「ありがとう、グラント。君がいればそれはすぐ決まるだろう。
 商人組合にぜひ入ってくれ。バレット名義でも、シュトラール名義でもいい」
「いや、町会に入って欲しいんだ。こちらは団体特典があるから。
 バレットよりシュトラール名義で加入してくれればみんな喜ぶよ」

 勧誘魂にちょっとヒく。

「どっちも今のところは加入できません。
 初めての納税でどれだけ課税されるかわからないので、なんとも」

 はい終わり、と威圧する侯爵を一瞥して、グラントは二人を宥めた。

「冬の間にもう一度お話ししましょうか。
 バレットで。お茶でもしながら」

 笑みの広がる親子のような二人を見送って、グラントはポーターのそばに行く。

「部屋で勧誘されてたの? 息が詰まったね、ポーター」
「雪山にいる心地でした」

 しっかりと書付帳を抱きしめてポーターが呟いた。

「今日どんな取引の申し出があったのか覗かれるところでしたよ。
 恐ろしい。心臓を覗き見るような所業です」

 会計士にとってそんな存在であることにちょっとびっくりする。

「収穫は?」
「上々です」

 にこりと、大きな目で笑った。

「では、欲張らずに今日は帰っていい?」
「はい。グラントは疲れたでしょう? 馬車を呼びますね」

 ポーターは階下へ向かう。
 アッシャーにも用がある商人が近づいてきたのでお辞儀して離れた。

 何の気もなしにホールを覗いたら、親のような男性と歩いてくるレイと出会う。

「まだ残ってたのか」

 お互いに同じことを言ってしまい、嫌な顔になった。

「帰るとこ」
「こちらもだ。……卿、彼はラグラスに赴任したグラントです。
 グラント、リゼットの父上だ」

 グラントは膝を折って挨拶したが、半分意識のなさそうな彼は反応が鈍い。
 今グラントが着ている制服と同じ紋章を身につけていた。

「馬車を呼んだか? 一緒に乗せていってくれ。
 よければリゼットの家に父上を届けたい」
「うん。行こう」




 レイはリゼットの家の中へ父親を運び入れる。
 庭のない二階建の家からすぐに戻ってきた。

「久しぶりの酒で気分がよくなったんだろうな。
 普段から深酒してはいないから」

 昔から知っているレイの顔には侮蔑の色はない。

「リゼットは六歳のとき都の襲撃に巻きこまれたんだ。
 屋敷が全部焼け落ちてしまって、母上と二人だけで城壁内を逃げ惑った」
「……」

 娘の結婚を、父親が切望している理由が一つわかった。
 お年が二九歳だ。

「街区に家を買い直して、今何とかやっていっているなら、働き者だね」

 伯爵という肩書は確かに生き抜くのに有利なこともあっただろうけれど。
 家族一丸となって一生懸命工夫して努力したフォール家の様子が浮かぶ。

「リゼットはいい空気の家で育ったんだ」
「そうだ。いい家族だ」


 裕福なときも何も無くなった時も、一緒に頑張れる家族だ。





 空が白んできた。
 帰宅してみると明かりがついていてぎょっとした。
 まさか誰か起きている。

 入ってみたら、ホールで全員しゃべっていた。
 シェリーまで。

 フットマンも何ともないような顔をして茶を運んでいる。
 エコーだってまるで元からそこにいたような顔をして席で音楽を流していた。


「おかえりなさい」


 そう言ってもらった時、ここが家なのだと思えた。

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