同居人は王子様。

mnkn

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戸惑いのハッピーバースデー。

#25

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結局、目黒さんへのプレゼントはブランドものの名刺入れにした。

営業が多いから、きっと使う機会だろうな、ということでのチョイスだった。



....そして、なぜかレオンにもプレゼントを買ってしまった。

すごくお洒落な黒のエプロン。

きっと似合うだろうなって思ったら、買わずにいられなかった。

....まあ、いつも家事全般してくれてるから、たまにはお礼しないとね。



しかし今は渡すべきではないと思って、エプロンはそっと私のクローゼットの中にある引き出しにしまっておいた。

だって、こいつ帰宅してからずっと

「お前、さっき俺が女に寄って集られてるの見てどう思った?」

「一人で買い物すんの、やっぱ寂しかっただろ?」

なんてニヤニヤしながら聞いてくるんだもん。

「....別に、なんとも思ってないけど」

そう答えると、「お前も素直じゃないなー」なんてレオンは満足げな表情をしながら呟いた。

こいつは一体、私に何を求めているんだ?


よくわからないけど、あおいは一人寝支度を始めた。






レオンが風呂からあがると、あおいはすでにすやすやと眠りについていた。

タオルで自身の髪の毛を拭きながら、あおいの枕元に腰掛ける。

そのまま、そっと、レオンはあおいのサラサラの長い髪の毛を撫でた。



不思議だな、さっき知らない女に触られた時は嫌悪感が凄かったのに、あおいには自ら触れたいと思う.......


何度か髪を撫でていると、寝ているあおいがふにゃりと笑った。

「撫でられると、気持ちいいか?」

「お前は今、だれの夢見てるんだ...?」


その問いかけに答えが返ってくることはもちろんない。


レオンはそっとあおいの頬に手を伸ばし、おでこに優しくキスを落とした。
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