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第3章 世界の姿
5 辺境伯の怒り
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セラフィナの魔力を通してではなく精霊の存在を感じる状況があり、シンは好奇心を持って辺境伯の部屋にいた。朝からセラフィナはカナンとクレイだけを連れてどこかに出てしまっている。王子として、外交もしておけと置いていかれた。いい機会だから、学んでおけ、と。長子ではなく、もちろん継ぐ訳ではないのだからと嫌な顔をすれば、呆れた顔をされた。
「王子という恵まれた立場でこれまで生活してきながら、その恩恵を受けるに値する働きをしないなんて、何を考えているの?」
「俺は戦士だ。戦場で王族としての働きはしている」
「じゃあ、戦場がなくなったら何をするの?」
「そんなことがあるわけないだろう」
「…なんのために戦っているの?」
心底呆れたという顔をされ、ついていこうとするのを無言で拒絶された。カナンには同情の目を向けられ、クレイの方は、面白そうにセラフィナを見ていた。
「なるほど」
シンがその部屋を訪ねてきた経緯を聞いて、辺境伯の顔に浮かんだのもクレイと同じような顔だった。それがなんだか気に食わない。
「面白くない」
「でしょうね」
軽く応じながら、辺境伯は執務机を離れてシンが座る向かいに腰掛けた。
「私のことは、アレフと呼んでください。ここに1人で置いていくほど、あなたをセラフィナが信頼しているということか」
「ん?」
呟くような後半の言葉に、シンは意味がわからないという顔をする。その様子に、辺境伯、アレフはにっこりと、外面の笑顔を向ける。
「我々は、戦場での貴方しか知らない。それは、決して御することのできない戦神のような存在。それは仲間である貴方の国の戦士たちにとっても同じでしょう。そして、セラフィナもそれは承知している。だが、本当に御せない存在なのであれば、単身でここに置いていくことはない。ここで貴方が、一国の王子としての対応ができると思っているからだ」
評価が高いのか低いのか分からない。という以前に、制御の効かない存在であると、異国でまで思われているということが心外だった。それも、今だに。
だが、そうか、と思い直す。だから、セラフィナとの婚約の話が出たのだ。力の制御できない王子を娘に近づけようという、吐き気がするような話。
「なにか?」
「いや」
険しい顔になったシンに、静かに声をかける。それが、この男が実際、武人としても優れている証左とも言える。
「あんた…アレフは、クレイが翼人だと知っていたんだな」
昨日のやりとりを思い返しながら言えば、思いがけず辺境伯の顔に浮かんだのは暗い怒りだった。
「あれ以前から、自らの娘であるセラフィナへの処遇は腹に据えかねていた。当時はまだ私も辺境伯の次男坊という気楽な立場で、ふらふらと自由に王都の近衛にいたんだ。誰も近づかない塔の中に、小さな女の子が1人でいるのを初めて見たときは、精霊がかくれんぼでもしているのかと思った」
「精霊に姿があるのか?」
「そうか、そこからか」
ふっと笑みをこぼしながら、辺境伯は続ける。
「精霊は、気配だけのようなものから、きちんと肉体を持つ強いものまで様々だ。精霊はすべてのものを構成する基本となるようなものたち。わたしは、感覚で意思を交わすことができるけれど、それは単語とイメージのやりとりのようなもので、セラフィナのように完全に会話をすることができるわけではない」
興味のある話なのか、しっかりとシンが耳を傾けている様子を辺境伯は好もしく見る。それは、セラフィナに深く関わりのあることだからこその興味かもしれないが、それも良い。
「その、肉体を持つ精霊だと思ったと?」
「思うだろう?人の寄りつかない塔に、幼い子どもが一人で放置されていると、誰が思う?」
「一人で放置?そうは言っても、誰かは出入りするだろう」
でなければ、生きていけるはずがない。だが、辺境伯の顔に浮かんだのは、明らかな怒りだった。
「だから、精霊だと思ったんだ」
生まれ落ちたその時から、セラフィナは塔に放置された。精霊の愛情を一身に受けて生まれたばかりに、親の愛情は微塵も与えられなかった。セラフィナが生き延びたのは、精霊たちのおかげだった。肉体をも持つ高位の精霊たちが密やかに塔に姿を現し、世話をし続けた。精霊に愛された姫に直接的に害をなす事はできず、緩慢な死を与えようとでもしていたのだろうか。だが、それも精霊たちによって阻まれ、精霊たちと遊ぶ姿が塔の外に現れ、健在を知るという有様だった。とうに、死んだと思っていた姫が笑って外に出ているのだから、どれほど肝をつぶしただろう。そして彼らは、肉体を持つ精霊の姿すら認識できないほどに、精霊たちから離れていた。精霊たちの方に、姿を見せるという意思がなければ、存在を認識ができない。そんな王だった。
「精霊の声に呼ばれて塔に行けば、驚いた顔の女の子がいた。人の中で暮らさなければいけないからと、人と接しなければいけないからと、あいつらは私を塔に導いた」
何もない場所に、質素ながら寝台を作り、人らしく生きられるような環境を可能な範囲で整えた。字を教え、会話をした。精霊たちとしか過ごしていないセラフィナは、人と話したことなどあるはずがなく、言葉も最初は出てこなかった。乾いた土に水が染み込むように、様々なことを覚えていくのを見守る時間は、とても楽しかった。
「そして、ある日あいつがいた」
それがクレイのことだと、シンにも察することができた。血だらけで、セラフィナのために作った寝台に横たわる少年を見つけた時の驚きを想像すれば、不意にシンは胸が鷲掴みにされたような痛みを感じる。
「私があの塔に通うようになってから、精霊たちは常にそこにいるわけではなくなった。だからあの時、セラフィナに力を貸すのが遅れてしまった。背中に深い傷を負い、瀕死の子どもと、その脇で血の気のない顔で眠り続けるセラフィナを見て、その場にいた精霊を問い詰めたよ。だが、そこにいたのは気配だけというほどでもないけれど、実体を持つことはまだできない精霊ばかりで。事情を聞ける上位の精霊が来るまでの時間がもどかしかった」
それまで、貴人らしい落ち着いた態度でいた辺境伯が、不意に耐え難いように乱暴に自らの髪をかきあげた。その仕草をシンはただ見つめる。
「クレイがやって来てすぐだ。病気とも聞いたことのなかった父が死んだと知らされた。そして、家を継ぐはずだった兄までも。家を継ぐために、帰らなければいけなくなった。まるで、セラフィナの近くにいるのが邪魔だと、誰かに言われた気分だった」
その疑いは、今も胸の内に燻り続けている。そして、そのことについて精霊たちが語らないのが、それを行なったのが、精霊たちの契約相手だと告げているようで。
「そして、あの事件が起きた。君の国が、攻めて来たと」
「それは」
「ああ、違うのは分かっている。セラフィナを迎えに塔に行った時には、全てが終わった後だった」
連れ出したのは自分だ。だがそうしなければ死んでしまうと思った。自分の心を奪った少女が、反吐がでるような理由で、失われてしまうと。
「教えてくれ。あの日、あの塔でなにがあった?」
「…知らないのか」
「知る方法がない。駆けつけた時、セラフィナもクレイもいなかった。怪我を負った王が、クレイがセラフィナを君の国に売って、逃げたと話しただけだ。契約が継続している間の王の言動を、精霊たちは正せない」
「なぜ」
「そういう契約だからだ。圧倒的に不利な契約にしなければならないほどに、精霊というのは力の強い存在なんだよ。有限の存在である人から見れば、無限の存在である精霊たちは、そもそも憧憬の対象なんだ」
難しいこと言われたって分からねぇよ、と乱暴に応じながらその日のことを簡単にシンは話す。
話し終えた途端、穏やかな仮面の下の辺境伯の怒りシンが緊張した。作り物めいた整った顔は無表情に、だが、冷たく熱い怒りが目に宿っている。今後万が一、セラフィナを傷つけるようなことがあれば、この男に容赦なく殺されると、シンでさえ感じた。絶対的な戦闘能力を持っていても、この男は優れた武人であり、また、知略にも優れている。
「なあ、教えてくれ」
怒りのために蒼白になっている辺境伯に、それを気にしていない風でシンは言葉を向ける。
「フィーナは、何をしようとしている?俺たちに話しているそのことだけじゃないだろう?」
「王子という恵まれた立場でこれまで生活してきながら、その恩恵を受けるに値する働きをしないなんて、何を考えているの?」
「俺は戦士だ。戦場で王族としての働きはしている」
「じゃあ、戦場がなくなったら何をするの?」
「そんなことがあるわけないだろう」
「…なんのために戦っているの?」
心底呆れたという顔をされ、ついていこうとするのを無言で拒絶された。カナンには同情の目を向けられ、クレイの方は、面白そうにセラフィナを見ていた。
「なるほど」
シンがその部屋を訪ねてきた経緯を聞いて、辺境伯の顔に浮かんだのもクレイと同じような顔だった。それがなんだか気に食わない。
「面白くない」
「でしょうね」
軽く応じながら、辺境伯は執務机を離れてシンが座る向かいに腰掛けた。
「私のことは、アレフと呼んでください。ここに1人で置いていくほど、あなたをセラフィナが信頼しているということか」
「ん?」
呟くような後半の言葉に、シンは意味がわからないという顔をする。その様子に、辺境伯、アレフはにっこりと、外面の笑顔を向ける。
「我々は、戦場での貴方しか知らない。それは、決して御することのできない戦神のような存在。それは仲間である貴方の国の戦士たちにとっても同じでしょう。そして、セラフィナもそれは承知している。だが、本当に御せない存在なのであれば、単身でここに置いていくことはない。ここで貴方が、一国の王子としての対応ができると思っているからだ」
評価が高いのか低いのか分からない。という以前に、制御の効かない存在であると、異国でまで思われているということが心外だった。それも、今だに。
だが、そうか、と思い直す。だから、セラフィナとの婚約の話が出たのだ。力の制御できない王子を娘に近づけようという、吐き気がするような話。
「なにか?」
「いや」
険しい顔になったシンに、静かに声をかける。それが、この男が実際、武人としても優れている証左とも言える。
「あんた…アレフは、クレイが翼人だと知っていたんだな」
昨日のやりとりを思い返しながら言えば、思いがけず辺境伯の顔に浮かんだのは暗い怒りだった。
「あれ以前から、自らの娘であるセラフィナへの処遇は腹に据えかねていた。当時はまだ私も辺境伯の次男坊という気楽な立場で、ふらふらと自由に王都の近衛にいたんだ。誰も近づかない塔の中に、小さな女の子が1人でいるのを初めて見たときは、精霊がかくれんぼでもしているのかと思った」
「精霊に姿があるのか?」
「そうか、そこからか」
ふっと笑みをこぼしながら、辺境伯は続ける。
「精霊は、気配だけのようなものから、きちんと肉体を持つ強いものまで様々だ。精霊はすべてのものを構成する基本となるようなものたち。わたしは、感覚で意思を交わすことができるけれど、それは単語とイメージのやりとりのようなもので、セラフィナのように完全に会話をすることができるわけではない」
興味のある話なのか、しっかりとシンが耳を傾けている様子を辺境伯は好もしく見る。それは、セラフィナに深く関わりのあることだからこその興味かもしれないが、それも良い。
「その、肉体を持つ精霊だと思ったと?」
「思うだろう?人の寄りつかない塔に、幼い子どもが一人で放置されていると、誰が思う?」
「一人で放置?そうは言っても、誰かは出入りするだろう」
でなければ、生きていけるはずがない。だが、辺境伯の顔に浮かんだのは、明らかな怒りだった。
「だから、精霊だと思ったんだ」
生まれ落ちたその時から、セラフィナは塔に放置された。精霊の愛情を一身に受けて生まれたばかりに、親の愛情は微塵も与えられなかった。セラフィナが生き延びたのは、精霊たちのおかげだった。肉体をも持つ高位の精霊たちが密やかに塔に姿を現し、世話をし続けた。精霊に愛された姫に直接的に害をなす事はできず、緩慢な死を与えようとでもしていたのだろうか。だが、それも精霊たちによって阻まれ、精霊たちと遊ぶ姿が塔の外に現れ、健在を知るという有様だった。とうに、死んだと思っていた姫が笑って外に出ているのだから、どれほど肝をつぶしただろう。そして彼らは、肉体を持つ精霊の姿すら認識できないほどに、精霊たちから離れていた。精霊たちの方に、姿を見せるという意思がなければ、存在を認識ができない。そんな王だった。
「精霊の声に呼ばれて塔に行けば、驚いた顔の女の子がいた。人の中で暮らさなければいけないからと、人と接しなければいけないからと、あいつらは私を塔に導いた」
何もない場所に、質素ながら寝台を作り、人らしく生きられるような環境を可能な範囲で整えた。字を教え、会話をした。精霊たちとしか過ごしていないセラフィナは、人と話したことなどあるはずがなく、言葉も最初は出てこなかった。乾いた土に水が染み込むように、様々なことを覚えていくのを見守る時間は、とても楽しかった。
「そして、ある日あいつがいた」
それがクレイのことだと、シンにも察することができた。血だらけで、セラフィナのために作った寝台に横たわる少年を見つけた時の驚きを想像すれば、不意にシンは胸が鷲掴みにされたような痛みを感じる。
「私があの塔に通うようになってから、精霊たちは常にそこにいるわけではなくなった。だからあの時、セラフィナに力を貸すのが遅れてしまった。背中に深い傷を負い、瀕死の子どもと、その脇で血の気のない顔で眠り続けるセラフィナを見て、その場にいた精霊を問い詰めたよ。だが、そこにいたのは気配だけというほどでもないけれど、実体を持つことはまだできない精霊ばかりで。事情を聞ける上位の精霊が来るまでの時間がもどかしかった」
それまで、貴人らしい落ち着いた態度でいた辺境伯が、不意に耐え難いように乱暴に自らの髪をかきあげた。その仕草をシンはただ見つめる。
「クレイがやって来てすぐだ。病気とも聞いたことのなかった父が死んだと知らされた。そして、家を継ぐはずだった兄までも。家を継ぐために、帰らなければいけなくなった。まるで、セラフィナの近くにいるのが邪魔だと、誰かに言われた気分だった」
その疑いは、今も胸の内に燻り続けている。そして、そのことについて精霊たちが語らないのが、それを行なったのが、精霊たちの契約相手だと告げているようで。
「そして、あの事件が起きた。君の国が、攻めて来たと」
「それは」
「ああ、違うのは分かっている。セラフィナを迎えに塔に行った時には、全てが終わった後だった」
連れ出したのは自分だ。だがそうしなければ死んでしまうと思った。自分の心を奪った少女が、反吐がでるような理由で、失われてしまうと。
「教えてくれ。あの日、あの塔でなにがあった?」
「…知らないのか」
「知る方法がない。駆けつけた時、セラフィナもクレイもいなかった。怪我を負った王が、クレイがセラフィナを君の国に売って、逃げたと話しただけだ。契約が継続している間の王の言動を、精霊たちは正せない」
「なぜ」
「そういう契約だからだ。圧倒的に不利な契約にしなければならないほどに、精霊というのは力の強い存在なんだよ。有限の存在である人から見れば、無限の存在である精霊たちは、そもそも憧憬の対象なんだ」
難しいこと言われたって分からねぇよ、と乱暴に応じながらその日のことを簡単にシンは話す。
話し終えた途端、穏やかな仮面の下の辺境伯の怒りシンが緊張した。作り物めいた整った顔は無表情に、だが、冷たく熱い怒りが目に宿っている。今後万が一、セラフィナを傷つけるようなことがあれば、この男に容赦なく殺されると、シンでさえ感じた。絶対的な戦闘能力を持っていても、この男は優れた武人であり、また、知略にも優れている。
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