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6章。外れスキルで闘神を超えます
49話。死神ギルバートが配下になる
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「コレットだめ! あるじ様、嫌がっているよ」
「ぶぅっ!」
リルが神獣フェンリルから獣人少女に変身する。そのままムッとした様子で、腰に手を当てて告げた。
例のごとく、リルは一糸まとわぬ姿だ。
思わず鼻血が出そうになるが、俺も修羅場を何度もくぐり抜けて成長している。
「大ユリの鎧!」
俺は巨大な白い花を、リルの目前に召喚する。同時に【植物の防具化】能力で、それを鎧に変化させ、リルの身体にまとわせた。
「すごい、あるじ様。服ができた!」
リルが尻尾を振って喜ぶ。
大ユリは花びらのようなスカートがついた鎧に変化した。
「むっ……服をリルさんにプレゼントするなんて! わたくしは未だに、いただいたことがないのに!」
コレットが何やら頬を膨らませて不満げに俺を見る。
「い、いや、プレゼントというか、公衆の面前で裸はダメでしょが!?」
「し、しかも、かわいい! わたくしもご主人様から服をプレゼントされたいです!」
「服というか、これ鎧! 多分、紙装甲だとは思うが……」
【植物王(ドルイドキング)】で生み出した武器や防具の性能は、元の植物に由来する。
今のところ、アコカンテラのような猛毒植物や【世界樹】のようなトンデモ植物以外から生み出した武器防具は、あまり使い物にならなかった。
その意味では、【植物王(ドルイドキング)】は、やっぱり外れスキルなんだと思う。
新しく覚醒した能力も、なんだが微妙だしな。
「ああっ、わかった! 後でコレットにも何か花の鎧を作ってやるから」
「はい! 約束ですよ!」
コレットが花がほころぶような笑顔を見せる。
その表情にドキンと胸が高鳴った。
ゼノスに勝てたのも、親父に勝てたのもコレットが力を貸してくれたからだ。何より【世界樹の剣】は、コレットと出会わなければ、手に入らなかった。
この娘は俺にとって、幸運の女神なのかも知れない。
「あっ! その時は、わたくしも裸になった方がよろしいでしょうか?」
「ぶぅうう!? それは絶対にやめろ!」
思わず想像して、鼻血が出てしまいそうになった。
カァアアーッ!
その時、足に手紙を括り付けたカラスが飛んで来て、ミュシャの腕に止まった。
あれはミュシャの使い魔か?
「マスター、あのディアドラって女について調べさせた部下からの報告だよ」
「よし、読み上げろ」
親父がぶっきらぼうに応えた。
「アッシュたちに聞かせてちゃっても良いの?」
「構わん。アッシュは俺の後継者だ」
「おい、勝手なことを。俺は親父の跡を継ぐつもりなんて、無いからな」
ディアドラの情報を知れるのは、ありがたいが。親父の身勝手さにはいい加減うんざりしていた。
追放しておいて、今さら何を言っているんだ。
「フンッ、お前はそのつもりでも周りは放っておかんだろう。俺を破ったお前は、いずれ俺に代わって【闘神】と呼ばれるハズだ。その時には、大勢の強者を従えているだろう。【神喰らう蛇】の隊長たちも、お前の下につくやも知れんな」
「俺を中心とした新生【神喰らう蛇】が誕生するとでも言うのか?」
いささか面食らってしまった。
「そうならんように、俺はお前を倒して【神喰らう蛇】に連れ戻すつもりだがな。ヨルムンガンドを今度こそ完全に支配下に入れて、いずれお前と再戦するつもりだ。それまで、せいぜい腕を磨いておくがいい!」
そう言って親父は豪胆に笑った。
それって、つまりは俺をライバルとみなしたってことか。
今まで、親父を倒して名を上げようとしま猛者はたくさんいたが。まさか、俺が闘神ガインに挑まれる側になるとは、思ってもみなかったな……
「あっー、話の途中かも知れないけど、良いかな……これ、ヤバいかも」
ミュシャが顔を曇らせた。
「どうした? 何がわかったのだ?」
「いや、実を言うとね……何もわらかないことがわかった。ディアドラの足跡を調べてみたんだけど。あの女は半年前にアルフヘイムに現れる以前は、世界のどこにも存在していないね」
「なんだと……?」
ミュシャが率いる2番隊はダンジョン攻略専門チームだ。未知のダンジョン発見のため、ミュシャの部下たちは世界中を探索している。
ダンジョン攻略には事前の情報収集が重要であるため、古文書の解読や諜報に優れた隊員を多数抱えていた。
世界中に散ったその部下たちを使って調べても、ディアドラが今までどこで何をしていたのか、わからないというのだ。
こんなことはあり得なかった。
「ハーフエルフなら、森かどこかに隠れ潜んで暮らしていたんじゃないか?」
可能性としてあるのは、隠者生活を送っていたことだが……
「それは考えにくいね。あの女は空間転移なんて高度な魔法だけでなく、狂戦化(バーサーク)なんていう、未知の術を使う錬金術師なんでしょ? 師匠もいないで、独学でその領域に達するのは、どんな天才でも不可能だね。まず間違いなく、高度な教育を受けている筈なんだけれど……」
「ディアドラが所属していた魔法関連の教育機関や、師と思わしき錬金術師も見つからなかったんだな」
「うん。ただ、エルフ王国アルフヘイムは
、今は完全に人間が立ち入りできないんで、調べていないんだけど……ねぇ王女様、ディアドラはアルフヘイムの外からやって来たんだよね? それまでアルフヘイムとは無関係だった?」
ミュシャがコレットに尋ねた。
「はい。その通りです。少なくともわたくしが知る限りにおいては……あ、あれ、思い出してみると変ですね。本来、ハーフエルフが訪問しても、王宮に入れたりすることは絶対にありませんでしたが……なぜか、お父様はディアドラを招き入れました」
「もしかして、エルフ王はディアドラについて、知っていたということか?」
「その可能性はあるかも知れません……」
コレットは首を傾げた。
「とにかく得体の知れないヤツだよ。これだけの錬金術師が、私たち2番隊の情報網に引っかからないなんてさ。マスター、この女とは今後、下手に関わらない方が良いかもね。アッシュもこの女を敵に回すなら気をつけてね。私のカンがヤバいって告げているよ」
ミュシャが深刻そうな顔をする。
「お前が俺の心配をするなんてな。まあ、ありがとよ」
その時、場違いな拍手の音が響いた。
驚いて視線を移すと、意外な人物が俺に歩み寄ってきていた。
「おめでとうございます、若! マスターを倒してしまうとは……さすがはこの私が見込んだお方だ。何者が相手でもご心配には及びません。露払いは、このギルバートにお任せを」
礼儀正しく腰を折ったのは【神喰らう蛇】4番隊隊長ギルバートだった。
「ぶぅっ!」
リルが神獣フェンリルから獣人少女に変身する。そのままムッとした様子で、腰に手を当てて告げた。
例のごとく、リルは一糸まとわぬ姿だ。
思わず鼻血が出そうになるが、俺も修羅場を何度もくぐり抜けて成長している。
「大ユリの鎧!」
俺は巨大な白い花を、リルの目前に召喚する。同時に【植物の防具化】能力で、それを鎧に変化させ、リルの身体にまとわせた。
「すごい、あるじ様。服ができた!」
リルが尻尾を振って喜ぶ。
大ユリは花びらのようなスカートがついた鎧に変化した。
「むっ……服をリルさんにプレゼントするなんて! わたくしは未だに、いただいたことがないのに!」
コレットが何やら頬を膨らませて不満げに俺を見る。
「い、いや、プレゼントというか、公衆の面前で裸はダメでしょが!?」
「し、しかも、かわいい! わたくしもご主人様から服をプレゼントされたいです!」
「服というか、これ鎧! 多分、紙装甲だとは思うが……」
【植物王(ドルイドキング)】で生み出した武器や防具の性能は、元の植物に由来する。
今のところ、アコカンテラのような猛毒植物や【世界樹】のようなトンデモ植物以外から生み出した武器防具は、あまり使い物にならなかった。
その意味では、【植物王(ドルイドキング)】は、やっぱり外れスキルなんだと思う。
新しく覚醒した能力も、なんだが微妙だしな。
「ああっ、わかった! 後でコレットにも何か花の鎧を作ってやるから」
「はい! 約束ですよ!」
コレットが花がほころぶような笑顔を見せる。
その表情にドキンと胸が高鳴った。
ゼノスに勝てたのも、親父に勝てたのもコレットが力を貸してくれたからだ。何より【世界樹の剣】は、コレットと出会わなければ、手に入らなかった。
この娘は俺にとって、幸運の女神なのかも知れない。
「あっ! その時は、わたくしも裸になった方がよろしいでしょうか?」
「ぶぅうう!? それは絶対にやめろ!」
思わず想像して、鼻血が出てしまいそうになった。
カァアアーッ!
その時、足に手紙を括り付けたカラスが飛んで来て、ミュシャの腕に止まった。
あれはミュシャの使い魔か?
「マスター、あのディアドラって女について調べさせた部下からの報告だよ」
「よし、読み上げろ」
親父がぶっきらぼうに応えた。
「アッシュたちに聞かせてちゃっても良いの?」
「構わん。アッシュは俺の後継者だ」
「おい、勝手なことを。俺は親父の跡を継ぐつもりなんて、無いからな」
ディアドラの情報を知れるのは、ありがたいが。親父の身勝手さにはいい加減うんざりしていた。
追放しておいて、今さら何を言っているんだ。
「フンッ、お前はそのつもりでも周りは放っておかんだろう。俺を破ったお前は、いずれ俺に代わって【闘神】と呼ばれるハズだ。その時には、大勢の強者を従えているだろう。【神喰らう蛇】の隊長たちも、お前の下につくやも知れんな」
「俺を中心とした新生【神喰らう蛇】が誕生するとでも言うのか?」
いささか面食らってしまった。
「そうならんように、俺はお前を倒して【神喰らう蛇】に連れ戻すつもりだがな。ヨルムンガンドを今度こそ完全に支配下に入れて、いずれお前と再戦するつもりだ。それまで、せいぜい腕を磨いておくがいい!」
そう言って親父は豪胆に笑った。
それって、つまりは俺をライバルとみなしたってことか。
今まで、親父を倒して名を上げようとしま猛者はたくさんいたが。まさか、俺が闘神ガインに挑まれる側になるとは、思ってもみなかったな……
「あっー、話の途中かも知れないけど、良いかな……これ、ヤバいかも」
ミュシャが顔を曇らせた。
「どうした? 何がわかったのだ?」
「いや、実を言うとね……何もわらかないことがわかった。ディアドラの足跡を調べてみたんだけど。あの女は半年前にアルフヘイムに現れる以前は、世界のどこにも存在していないね」
「なんだと……?」
ミュシャが率いる2番隊はダンジョン攻略専門チームだ。未知のダンジョン発見のため、ミュシャの部下たちは世界中を探索している。
ダンジョン攻略には事前の情報収集が重要であるため、古文書の解読や諜報に優れた隊員を多数抱えていた。
世界中に散ったその部下たちを使って調べても、ディアドラが今までどこで何をしていたのか、わからないというのだ。
こんなことはあり得なかった。
「ハーフエルフなら、森かどこかに隠れ潜んで暮らしていたんじゃないか?」
可能性としてあるのは、隠者生活を送っていたことだが……
「それは考えにくいね。あの女は空間転移なんて高度な魔法だけでなく、狂戦化(バーサーク)なんていう、未知の術を使う錬金術師なんでしょ? 師匠もいないで、独学でその領域に達するのは、どんな天才でも不可能だね。まず間違いなく、高度な教育を受けている筈なんだけれど……」
「ディアドラが所属していた魔法関連の教育機関や、師と思わしき錬金術師も見つからなかったんだな」
「うん。ただ、エルフ王国アルフヘイムは
、今は完全に人間が立ち入りできないんで、調べていないんだけど……ねぇ王女様、ディアドラはアルフヘイムの外からやって来たんだよね? それまでアルフヘイムとは無関係だった?」
ミュシャがコレットに尋ねた。
「はい。その通りです。少なくともわたくしが知る限りにおいては……あ、あれ、思い出してみると変ですね。本来、ハーフエルフが訪問しても、王宮に入れたりすることは絶対にありませんでしたが……なぜか、お父様はディアドラを招き入れました」
「もしかして、エルフ王はディアドラについて、知っていたということか?」
「その可能性はあるかも知れません……」
コレットは首を傾げた。
「とにかく得体の知れないヤツだよ。これだけの錬金術師が、私たち2番隊の情報網に引っかからないなんてさ。マスター、この女とは今後、下手に関わらない方が良いかもね。アッシュもこの女を敵に回すなら気をつけてね。私のカンがヤバいって告げているよ」
ミュシャが深刻そうな顔をする。
「お前が俺の心配をするなんてな。まあ、ありがとよ」
その時、場違いな拍手の音が響いた。
驚いて視線を移すと、意外な人物が俺に歩み寄ってきていた。
「おめでとうございます、若! マスターを倒してしまうとは……さすがはこの私が見込んだお方だ。何者が相手でもご心配には及びません。露払いは、このギルバートにお任せを」
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