28 / 37
2章。聖騎士団との対決
28話。大天使アークエンジェル
しおりを挟む
「殺す訳にはいかないし、素手で相手をしてやるか」
ランギルスお父様が、拳を鳴らしながら聖騎士たちに迫る。
「うぁああああっ!」
聖騎士たちは、破れかぶれの突撃をした。しかし、彼らの剣はかすりもせずに、逆に強烈な拳のカウンターを受けて、路上に倒れる。
「……天使の力を得たといっても、この程度か?」
呆れるような挑発に、聖騎士たちはぐうの音も出ない。
ランギルスお父様の拳は、天使そのものを一撃で沈めてしまうほどの破壊力を持っている。
聖騎士たちが敵(かな)う訳がなかった。
「しょせんは、強引な手段で得た借り物の力……そんなモノに頼るようでは、真の武人とは言えないぞ?」
「だ、黙れ、魔王め……っ!」
聖騎士の剛剣を涼しい顔でかわして、ランギルスお父様は、またひとり敵を路上に沈める。
隣に視線を移すと、ティファを庇ってヴィクトルが冒険者狩りの前に立っていた。
「ヴィ、ヴィクトル様、兄上は……っ」
「任せておきなさい。悪いようにはしません。失礼、少々、手荒に参りますぞ……」
ヴィクトルが冒険者狩りの剣を、素手で掴んでそのままへし折った。
脅威の反射神経と握力に、ティファと私は目を見張る。
「オオオオオオオ!」
冒険者狩りは、怯むことなく至近距離からヴィクトルに攻撃魔法を撃ち込む。
無数の火炎弾が出現して、ヴィクトルに猛然と襲いかかった。
「ヴィクトル……!?」
「ご安心くださいお嬢様、この程度は良い運動です」
しかし、ヴィクトルは拳で、それらをすべて弾く。その拳は薄っすらと、魔法の輝きに包まれていた。
付与魔法(エンチャント)で拳を保護、強化しているらしい。
「薬で理性を失った攻撃など、至極読みやすい。期待外れですな」
ヴィクトルの手刀が冒険者狩りの首筋に叩き込まれた。
冒険者狩りは、白目を剥いて気絶する。
あまりに鮮やかな手際だった。
「あ、兄上……」
ティファは冒険者狩りを呆然と見下ろした。
「延髄を打ちました。意識が強制的に絶たれた状態になっています」
「……ヴィクトル様、兄上は大丈夫なのですか?」
「命を奪うほどの強打はしておりませんよ。アルフィンお嬢様の【闇回復薬(ダークポーション)】があれば、薬で壊された理性も元に戻るでしょう」
「ああっ……良かった。本当に良かった……!」
ティファは安堵のあまり、地面に膝をついた。力が抜けてしまったらしい。
「ティファ。まだ、敵は残っています。アルフィンお嬢様の護衛が、あなたの役目。最後まで、まっとうなさい」
「は、はいっ!」
ティファは涙を拭って、慌てて立ち上がる。でも、いくらなんでも、それは酷というものだ。
「……ティファ、後はもう大丈夫です。【闇回復薬(ダークポーション)】をお兄様に飲ませてあげて」
「よ、よろしいのですか?」
「もちろんです。ヴィクトルも良いですね?」
ヴィクトルは少々、厳し過ぎだと思うので、念を押しておく。
「はっ。お嬢様が、そのようにおっしゃるのであれば、私に異論はございません」
「ありがとうございます! アルフィン様、こ、このご恩は一生忘れません!」
ティファは深く頭を下げると、さっそく兄の治療に入る。
ランギルスお父様の方を見ると、聖騎士たちの制圧もすでに終わっていた。
「お、おのれ……! 栄光あるヴェルトハイム聖騎士団に、敗北は絶対に許されない!」
瓦礫を押しのけて、満身創痍のバルトラが姿を見せた。
「……バルトラ、これ以上の戦いは無意味です。大人しく剣を引いてください」
「もう勝ったとお思いですか、アルフィンお嬢様? 私には、まだ最後の切り札がある……それを試さぬまま魔王から逃げ帰ったとしたら、私はロイド様とシルヴィア様に処断されるでしょう」
バルトラは懐から、錠剤を取り出した。
それを口に含んで一気に飲み込む。
今のが、まさか……エンジェル・ダスト?
「お前たちは、天使の力を甘く見すぎている。大天使と融合した我が力、思い知るがいい!」
バルトラの身体が、内側から大きく膨れ上がった。
筋肉が盛り上がり、背中から光輝く翼が生えて体格が2倍近くになる。さらに、身体の表面が、硬質な鎧のような物で覆われた。
聖女シルヴィアが召喚した天使に似ているけど、感じられる威圧感は段違いに強かった。
「大天使アークエンジェル。アッハッハッハ……だ、大天使との融合についに成功したぞ!
ああっ、なんと素晴らしい気分だ! 世界が違って見える!」
バルトラの歓喜に満ちた声が響いた。
天使には9つの位階がある。
シルヴィアが召喚していたのは、最下位の天使。大天使アークエンジェルとは、そのひとつ上の8番目の位階に位置する。天兵とも呼ばれる神の兵士だ。
「勇者ロイドは俺に勝った後も、こんな実験をしていたのか……」
「まだ不完全なようですが。おおかた、聖王に取り入るためでしょうな。そして、聖王は、天使の力を手に入れて、何か良からぬことを企んでいると見えます」
ランギルスお父様とヴィクトルが、肩を回しながら前に出る。ふたりの身体からは、鬼気迫る闘志が溢れていた。
「魔王ランギルス、吸血鬼の王ヴィクトル。腸をぶちまけるがいい!」
バルトラの手に光輝く剣が出現し、大上段に振られた。
ふたりは華麗に避けたが、剣圧ですさまじい衝撃波が発生し、大地に亀裂が走った。近くの建物が余波で吹っ飛び、瓦礫が宙を舞う。
「か、関係ない人たちまで、巻き添えにするつもりですか!?」
私は絶叫した。バルトラは周囲への影響を、まるで考えないまま力を振るっている。
「これは魔王を討ち取る聖戦だ! 多少の犠牲など問題ではない! この街の人間すべてを犠牲にしても、私はお前たちを殲滅する!」
バルトラは興奮して、さらに輝く剣を振るおうとする。
「これぞ神の意思だ! ハーッハッハッハ!!」
「〈煉獄砲〉召喚!」
私の呼びかけに、魔王城の主力武装〈煉獄砲〉が出現した。
「バルトラの右手を狙って! 発射!」
「うがぁっ……!?」
〈煉獄砲〉が火を吹き、剣を持つバルトラの右手が消し飛んだ。街に影響が出ないように、射角を調節して砲弾が空に抜けるように撃っている。
「な、なんだっ、その大砲は……!? 大天使の生体装甲をぶち抜いただと?」
バルトラの右手から、肉と骨の繊維が伸びて、見る見るうちに再生していく。
大天使は再生能力も桁違いのようだ。
「これは〈煉獄砲〉、魔王城の兵器です。バルトラ、今すぐ降伏してください!」
私が呼びかける間にも、ランギルスお父様とヴィクトルが、バルトラを滅多打ちにした。
ランギルスお父様の剣が、バルトラを斬り刻み、ヴィクトルの拳が身体に大穴を開ける。
「ぅおおおお……! キ、キサマら!?」
バルトラは剛腕を振って、ふたりを跳ねのけようとする。だが彼の攻撃はかすりもしない。
「やれやれこの程度か、期待外れだな」
「単体の大天使など、もとより恐るるに足りません。我らを倒したいなら、せめて100体は揃えて来るのだな小僧」
挑発的なふたりの声が響いた。
ランギルスお父様が、拳を鳴らしながら聖騎士たちに迫る。
「うぁああああっ!」
聖騎士たちは、破れかぶれの突撃をした。しかし、彼らの剣はかすりもせずに、逆に強烈な拳のカウンターを受けて、路上に倒れる。
「……天使の力を得たといっても、この程度か?」
呆れるような挑発に、聖騎士たちはぐうの音も出ない。
ランギルスお父様の拳は、天使そのものを一撃で沈めてしまうほどの破壊力を持っている。
聖騎士たちが敵(かな)う訳がなかった。
「しょせんは、強引な手段で得た借り物の力……そんなモノに頼るようでは、真の武人とは言えないぞ?」
「だ、黙れ、魔王め……っ!」
聖騎士の剛剣を涼しい顔でかわして、ランギルスお父様は、またひとり敵を路上に沈める。
隣に視線を移すと、ティファを庇ってヴィクトルが冒険者狩りの前に立っていた。
「ヴィ、ヴィクトル様、兄上は……っ」
「任せておきなさい。悪いようにはしません。失礼、少々、手荒に参りますぞ……」
ヴィクトルが冒険者狩りの剣を、素手で掴んでそのままへし折った。
脅威の反射神経と握力に、ティファと私は目を見張る。
「オオオオオオオ!」
冒険者狩りは、怯むことなく至近距離からヴィクトルに攻撃魔法を撃ち込む。
無数の火炎弾が出現して、ヴィクトルに猛然と襲いかかった。
「ヴィクトル……!?」
「ご安心くださいお嬢様、この程度は良い運動です」
しかし、ヴィクトルは拳で、それらをすべて弾く。その拳は薄っすらと、魔法の輝きに包まれていた。
付与魔法(エンチャント)で拳を保護、強化しているらしい。
「薬で理性を失った攻撃など、至極読みやすい。期待外れですな」
ヴィクトルの手刀が冒険者狩りの首筋に叩き込まれた。
冒険者狩りは、白目を剥いて気絶する。
あまりに鮮やかな手際だった。
「あ、兄上……」
ティファは冒険者狩りを呆然と見下ろした。
「延髄を打ちました。意識が強制的に絶たれた状態になっています」
「……ヴィクトル様、兄上は大丈夫なのですか?」
「命を奪うほどの強打はしておりませんよ。アルフィンお嬢様の【闇回復薬(ダークポーション)】があれば、薬で壊された理性も元に戻るでしょう」
「ああっ……良かった。本当に良かった……!」
ティファは安堵のあまり、地面に膝をついた。力が抜けてしまったらしい。
「ティファ。まだ、敵は残っています。アルフィンお嬢様の護衛が、あなたの役目。最後まで、まっとうなさい」
「は、はいっ!」
ティファは涙を拭って、慌てて立ち上がる。でも、いくらなんでも、それは酷というものだ。
「……ティファ、後はもう大丈夫です。【闇回復薬(ダークポーション)】をお兄様に飲ませてあげて」
「よ、よろしいのですか?」
「もちろんです。ヴィクトルも良いですね?」
ヴィクトルは少々、厳し過ぎだと思うので、念を押しておく。
「はっ。お嬢様が、そのようにおっしゃるのであれば、私に異論はございません」
「ありがとうございます! アルフィン様、こ、このご恩は一生忘れません!」
ティファは深く頭を下げると、さっそく兄の治療に入る。
ランギルスお父様の方を見ると、聖騎士たちの制圧もすでに終わっていた。
「お、おのれ……! 栄光あるヴェルトハイム聖騎士団に、敗北は絶対に許されない!」
瓦礫を押しのけて、満身創痍のバルトラが姿を見せた。
「……バルトラ、これ以上の戦いは無意味です。大人しく剣を引いてください」
「もう勝ったとお思いですか、アルフィンお嬢様? 私には、まだ最後の切り札がある……それを試さぬまま魔王から逃げ帰ったとしたら、私はロイド様とシルヴィア様に処断されるでしょう」
バルトラは懐から、錠剤を取り出した。
それを口に含んで一気に飲み込む。
今のが、まさか……エンジェル・ダスト?
「お前たちは、天使の力を甘く見すぎている。大天使と融合した我が力、思い知るがいい!」
バルトラの身体が、内側から大きく膨れ上がった。
筋肉が盛り上がり、背中から光輝く翼が生えて体格が2倍近くになる。さらに、身体の表面が、硬質な鎧のような物で覆われた。
聖女シルヴィアが召喚した天使に似ているけど、感じられる威圧感は段違いに強かった。
「大天使アークエンジェル。アッハッハッハ……だ、大天使との融合についに成功したぞ!
ああっ、なんと素晴らしい気分だ! 世界が違って見える!」
バルトラの歓喜に満ちた声が響いた。
天使には9つの位階がある。
シルヴィアが召喚していたのは、最下位の天使。大天使アークエンジェルとは、そのひとつ上の8番目の位階に位置する。天兵とも呼ばれる神の兵士だ。
「勇者ロイドは俺に勝った後も、こんな実験をしていたのか……」
「まだ不完全なようですが。おおかた、聖王に取り入るためでしょうな。そして、聖王は、天使の力を手に入れて、何か良からぬことを企んでいると見えます」
ランギルスお父様とヴィクトルが、肩を回しながら前に出る。ふたりの身体からは、鬼気迫る闘志が溢れていた。
「魔王ランギルス、吸血鬼の王ヴィクトル。腸をぶちまけるがいい!」
バルトラの手に光輝く剣が出現し、大上段に振られた。
ふたりは華麗に避けたが、剣圧ですさまじい衝撃波が発生し、大地に亀裂が走った。近くの建物が余波で吹っ飛び、瓦礫が宙を舞う。
「か、関係ない人たちまで、巻き添えにするつもりですか!?」
私は絶叫した。バルトラは周囲への影響を、まるで考えないまま力を振るっている。
「これは魔王を討ち取る聖戦だ! 多少の犠牲など問題ではない! この街の人間すべてを犠牲にしても、私はお前たちを殲滅する!」
バルトラは興奮して、さらに輝く剣を振るおうとする。
「これぞ神の意思だ! ハーッハッハッハ!!」
「〈煉獄砲〉召喚!」
私の呼びかけに、魔王城の主力武装〈煉獄砲〉が出現した。
「バルトラの右手を狙って! 発射!」
「うがぁっ……!?」
〈煉獄砲〉が火を吹き、剣を持つバルトラの右手が消し飛んだ。街に影響が出ないように、射角を調節して砲弾が空に抜けるように撃っている。
「な、なんだっ、その大砲は……!? 大天使の生体装甲をぶち抜いただと?」
バルトラの右手から、肉と骨の繊維が伸びて、見る見るうちに再生していく。
大天使は再生能力も桁違いのようだ。
「これは〈煉獄砲〉、魔王城の兵器です。バルトラ、今すぐ降伏してください!」
私が呼びかける間にも、ランギルスお父様とヴィクトルが、バルトラを滅多打ちにした。
ランギルスお父様の剣が、バルトラを斬り刻み、ヴィクトルの拳が身体に大穴を開ける。
「ぅおおおお……! キ、キサマら!?」
バルトラは剛腕を振って、ふたりを跳ねのけようとする。だが彼の攻撃はかすりもしない。
「やれやれこの程度か、期待外れだな」
「単体の大天使など、もとより恐るるに足りません。我らを倒したいなら、せめて100体は揃えて来るのだな小僧」
挑発的なふたりの声が響いた。
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる