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「では、これから転「さて、俺の転移先も決まった事だし、一番聞きたかった事訊いていいか~?」
そう言ってニコニコと笑ってない笑顔でアシュマルナが言い掛けた言葉を遮り見上げた。
その視線を受けてハッと気付いた様に一瞬目を泳がせる。後ろめたい事があるやつは大抵そうなるよな。つーか、俺が気付いてる事気付いたよなあ?
しばし、無言でお互いの顔を見つめ合う。
「染谷さん」
アシュマルナは意を決したように姿勢を正し、身長差故に見下ろす目線にはなるが真剣な表情でもって俺をじっと見つめ、そして、今度はちゃんと頭を下げた。
「予定外の事とはいえ、貴方の人生を奪ってしまい申し訳ありませんでした。償いとして足りるかは分かりませんが、しっかりさせていただきますのでどうかお許し頂ければと思っております」
「だよな。まずはその謝罪だよな~。いつしてくれるのかなって思ってたわ」
ニコニコ笑ってない笑顔の俺と俺の言葉を聞いてばつの悪そうな顔のアシュマルナ。
「本音では自分からしたらちっぽけな存在の俺に、謝りたくないから時間が無いって事でなあなあで済まそうとしてんのかって思ってたよ」
「そ、んな事は……」
「あんたプライド高そうだもんな。それに慇懃無礼な人ってこんな感じなのかなって思ったわ」
嫌味たっぷりにそう言うと、図星だったようでチッと舌打ちがアシュマルナから聞こえ、俺は爆笑してしまった。
憮然とした表情でそっぽを向いているのが尚の事面白い。
「そもそもどうしてあの事態が起こったのかまだ聞いてないけどさ、どうせあんたより上の人?神?からその事についてお叱り受けて俺に謝罪すんのも『罰』の内みたいなもんだったんだろ?」
「サッシガヨクテヒジョーニタスカリマス」
「ふはっ」
プライド高い(確定)アシュマルナには『自分が管理しているもの』に頭を下げるのは面白くなかっただろう。
アシュマルナはさっきまではべたーっと貼り付けた様な胡散臭い笑顔でいたのに、今は不機嫌そうな顔をしている。
「で、なんであんな事なったんだよ」
「ああ、それはうちのバブちゃんの」
「バブちゃん」
「……」
「……」
「——私の子供のペットだったんだ、あれは」
「バブちゃん、つか、子持ち……」
「うるさいぞ」
いや、だって。だって、なあ?
まあ、そんな事よりあんなデカいもんがペットって?
「あんなデカいもんが子供のペットなのかよ」
「そもそも私はお前にギリギリ合わせてこのサイズになってやっているからな。本来なら矮小なお前に見えるのは私の足くらいなもんだ」
「へぇ~、じゃあれでも小さいペット扱いか……。あ、詳細早く」
「……時間がいよいよ無くなってきたから簡潔にお前に解り易く言うが、子供が管理水鏡を弄り、たまたま地球を開いたらしくそこにペットをおもちゃの様に掴み上げて突っ込んだようだ。そして、それがたまたまそれがお前の前に現れたという事だな」
「それでドーン、と」
「そうだな。まあ、子供のした事だ。許せ」
「ふざけてんじゃねーぞカス」
管理水鏡ってもんがどんなものか知らないが、目を離した隙に赤ちゃんが親のスマホ弄って緊急通報電話かけてたとかと似た話だな。俺死んでるから話のレベルが全っ然違うけど!
「……バブちゃん何歳?」
「人間などでいうならば一歳半から二歳くらいか。まあ、歳など関係なく毎時可愛いを更新しているがな」
「お前親バカ、いや、バカ親なんだな」
バブちゃんの顔でも思い出したのかなんかデレ顔になってきたし長々語られそうなので早々に切っておく。そして、疑問をぶつける。
「で、バブちゃんはどうでもいいとして、そもそもそれがあるのは大事な仕事部屋みたいなやつだろうにそんな小さな子供入れていいのか?」
「……」
逸らすな逸らすな、目を。もうそれだけで駄目な事だったって丸分かりじゃねぇか。
「……もういいだろう。お前を納得させて対処をちゃんと終わらせなければ子供と会えないのだ」
「やっぱそんな話かよ。そりゃ、上辺だけ臭ハンパないわけだ。つか、そんなんなのに謝罪渋ってんじゃねぇよ」
「えぇい、うるさいうるさい!もう時間が無いんだ!バブちゃんとの夕餉に間に合わなくなる!」
アシュマルナがそう言うと同時に指をパチンと鳴らす。すると、俺の体が手や足の先から光りだした。
「時間がないとかお前の匙加減じゃねーか!!! って、うわわ?!」
どんどん光が俺を包んでいく。それに伴い急速に意識が遠退く。
「『何があっても困らない』様にしてやるからな!好きにやれ!それで納得しろ!!わかったな!!!」
「くっそがあああああああああ!!!!!」
意識が遠退いていくのに抗う様に気力を振り絞り叫んだ後、俺はまたも意識を失った。
そう言ってニコニコと笑ってない笑顔でアシュマルナが言い掛けた言葉を遮り見上げた。
その視線を受けてハッと気付いた様に一瞬目を泳がせる。後ろめたい事があるやつは大抵そうなるよな。つーか、俺が気付いてる事気付いたよなあ?
しばし、無言でお互いの顔を見つめ合う。
「染谷さん」
アシュマルナは意を決したように姿勢を正し、身長差故に見下ろす目線にはなるが真剣な表情でもって俺をじっと見つめ、そして、今度はちゃんと頭を下げた。
「予定外の事とはいえ、貴方の人生を奪ってしまい申し訳ありませんでした。償いとして足りるかは分かりませんが、しっかりさせていただきますのでどうかお許し頂ければと思っております」
「だよな。まずはその謝罪だよな~。いつしてくれるのかなって思ってたわ」
ニコニコ笑ってない笑顔の俺と俺の言葉を聞いてばつの悪そうな顔のアシュマルナ。
「本音では自分からしたらちっぽけな存在の俺に、謝りたくないから時間が無いって事でなあなあで済まそうとしてんのかって思ってたよ」
「そ、んな事は……」
「あんたプライド高そうだもんな。それに慇懃無礼な人ってこんな感じなのかなって思ったわ」
嫌味たっぷりにそう言うと、図星だったようでチッと舌打ちがアシュマルナから聞こえ、俺は爆笑してしまった。
憮然とした表情でそっぽを向いているのが尚の事面白い。
「そもそもどうしてあの事態が起こったのかまだ聞いてないけどさ、どうせあんたより上の人?神?からその事についてお叱り受けて俺に謝罪すんのも『罰』の内みたいなもんだったんだろ?」
「サッシガヨクテヒジョーニタスカリマス」
「ふはっ」
プライド高い(確定)アシュマルナには『自分が管理しているもの』に頭を下げるのは面白くなかっただろう。
アシュマルナはさっきまではべたーっと貼り付けた様な胡散臭い笑顔でいたのに、今は不機嫌そうな顔をしている。
「で、なんであんな事なったんだよ」
「ああ、それはうちのバブちゃんの」
「バブちゃん」
「……」
「……」
「——私の子供のペットだったんだ、あれは」
「バブちゃん、つか、子持ち……」
「うるさいぞ」
いや、だって。だって、なあ?
まあ、そんな事よりあんなデカいもんがペットって?
「あんなデカいもんが子供のペットなのかよ」
「そもそも私はお前にギリギリ合わせてこのサイズになってやっているからな。本来なら矮小なお前に見えるのは私の足くらいなもんだ」
「へぇ~、じゃあれでも小さいペット扱いか……。あ、詳細早く」
「……時間がいよいよ無くなってきたから簡潔にお前に解り易く言うが、子供が管理水鏡を弄り、たまたま地球を開いたらしくそこにペットをおもちゃの様に掴み上げて突っ込んだようだ。そして、それがたまたまそれがお前の前に現れたという事だな」
「それでドーン、と」
「そうだな。まあ、子供のした事だ。許せ」
「ふざけてんじゃねーぞカス」
管理水鏡ってもんがどんなものか知らないが、目を離した隙に赤ちゃんが親のスマホ弄って緊急通報電話かけてたとかと似た話だな。俺死んでるから話のレベルが全っ然違うけど!
「……バブちゃん何歳?」
「人間などでいうならば一歳半から二歳くらいか。まあ、歳など関係なく毎時可愛いを更新しているがな」
「お前親バカ、いや、バカ親なんだな」
バブちゃんの顔でも思い出したのかなんかデレ顔になってきたし長々語られそうなので早々に切っておく。そして、疑問をぶつける。
「で、バブちゃんはどうでもいいとして、そもそもそれがあるのは大事な仕事部屋みたいなやつだろうにそんな小さな子供入れていいのか?」
「……」
逸らすな逸らすな、目を。もうそれだけで駄目な事だったって丸分かりじゃねぇか。
「……もういいだろう。お前を納得させて対処をちゃんと終わらせなければ子供と会えないのだ」
「やっぱそんな話かよ。そりゃ、上辺だけ臭ハンパないわけだ。つか、そんなんなのに謝罪渋ってんじゃねぇよ」
「えぇい、うるさいうるさい!もう時間が無いんだ!バブちゃんとの夕餉に間に合わなくなる!」
アシュマルナがそう言うと同時に指をパチンと鳴らす。すると、俺の体が手や足の先から光りだした。
「時間がないとかお前の匙加減じゃねーか!!! って、うわわ?!」
どんどん光が俺を包んでいく。それに伴い急速に意識が遠退く。
「『何があっても困らない』様にしてやるからな!好きにやれ!それで納得しろ!!わかったな!!!」
「くっそがあああああああああ!!!!!」
意識が遠退いていくのに抗う様に気力を振り絞り叫んだ後、俺はまたも意識を失った。
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