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12.医療大麻

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 今はもうネットで映画やドラマを観る人がとても増えたが、これはそのサービスがはじまったばかりの頃の話で。

 ある日、某有名映画配信サービスを毎日観ていた時がある。多分働いてない頃だろう。配信サービスに飽きてきて、何か面白いコンテンツはないのかとテレビリモコンを持ちながら隅々まで動画検索をしていた。するとアメリカの番組で医療大麻の特集をしているのを見つけた。見つけてすぐに観た。

 カフェ(一般向けにマリファナを販売するお店)には色んな年代の人が笑顔で集って大麻の種類をあれもこれもと選んでいた。大麻農家の人は広大な土地で大麻の育て方をレクチャーしていた。なかでも印象的だったのが薬の代わりに大麻を使っているマダムの話だった。

 マダムは何らかの病気で身体中の骨が痛むらしく、部屋の中を歩くのも大変そうだった。彼女はキッチンカウンターに置いてあった四角い機械のスイッチを押した。機械はヴーンと動いた。機械の先端のストローのようなところから出る空気を透明なビニール袋の中に集め、膨らませていた。それはすぐに風船みたいになった。

 マダムはソファにゆっくり深く腰をかけ、その風船みたいな袋の中の空気を少しずつ口で吸っていた。

 中身はタールなどの有害物質を除いた大麻の成分で、それを吸うと身体中の痛みが和らぐと話していた。私は感心した。

 医療大麻は素晴らしい考えだと思うけど、今の日本で取り入れるのは無理だ。覚醒剤に手を染める入り口になると言われる違法植物扱いは続くだろう。現状、違法植物どころか覚醒剤と区別なく扱われている。間違った情報で国民を洗脳している感覚もある。
 たった一人のマダムを笑顔にすることすらできない国。

 アルコール飲んでネクタイ頭に巻いて居酒屋に迷惑かけながら一生踊ればいい。それが日本の伝統文化だ。
 
 踊れ踊れ。正体不明の疫病を振り払え、枯野に雨を降らせ、泣く子を黙らせろ。 踊れ踊れ死ぬまで踊ってろ。
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