現実世界に魔物が現れたのでブラック会社を辞めて魔法少女になりました~PCをカタカタするよりも魔物をボコボコにするほうが性に合っていた私、今

枯井戸

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魔法少女派遣会社

反抗期!?☆教育的指導は計画的に ※下ネタ多め

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「女装を強要って……。それはもう、責任の一端がある以前に、完全にキューブロ殿のせいではござらんか?」

「いや、でもね、ひろみの顔って昔から中性的……じゃなくて、完全に女の子顔だったんだよね。近所の人とか、親戚とか、みんなひろみの事は〝ちゃん〟付けで呼んでたし、まつ毛も長いし、肌も白いし、タヌキ顔だし、身長も高くないし、男みたいに顔や体の線がカクカクしてないし……」

「うむぅ……。たしかにそう言われてみれば、いや、言われなくても、女子オナゴにしか見えませぬな……ていうか、心臓破坂にもここまで可愛い女子はいないのでは……?」

「でしょ?」

「うむ。やはり化粧抜きにしても、女子にしか見えませぬ。体型然り、表情然り」

「ほら、ひろみ。よかったね。心臓破坂のクリスティがひろみの事、褒めてるよ」

「え、あ、う、うん……なんか、ァザス……」


 ひろみもまんざらでもないのか、跪いたまま、耳まで真っ赤にしている。我が弟ながら、わかりやすいな。ていうか、いつまでその体勢なんだ、この子は。


「それにしても、見れば見るほど、オノコには見えませぬな。……失礼でござるが、本当にチ〇ポついている・・・・・のでござる?」

「……は……はあっ?! あんた、何言って……?」

「確かめてみる?」

「ブッ──!? ちょ、は、はあ!? アホか! なに弟の股間を他人に触らせようとしてん……ですか」

「他人じゃないよ。霧須手さんは同僚です」

「こ、言葉遊びをしてる場合じゃね……な、ないんですよ? つか、あんたもなんか、ござるござる言ってて普段とキャラ違うけど、アイドルなんだよな? アイドルがチ〇ポなんて口にしてんじゃねえよ!」

「デュフフ……アイドルも人間にござる。異性の体に、とりわけ男の娘のイチモツ興味を持つのは当然でござろう」

「ちょ、マジ頭おかしいって、このアイドル! さっきからハァハァ言ってるし……ね、姉ちゃん、冗談だよな!? これ、本気じゃないんだよな!?」

「冗談? まさか。本気に決まってるでしょ」

「つ、付き合ってらんねー!」


 ひろみはそう言うと、ガバッと勢いよく立ち上がった。


「ちょっとひろみ、前隠しなって。胸見えてるから」

「うるせー! 男は胸なんて隠さねえよ!」

「そんな事を気にする男は、ヒラヒラなんて着ないと思うけど……」

「いや、これヒラヒラじゃなくて、どう見てもフリフリだろうが!」

「……あんたもクロマさんと同類か」

「つか、俺もう帰っから! これ以上ここに居ると、アホが感染うつる」

「デュフフ、今夜は帰さないでござるよ?」

「ひぃ!? なんなんだ、こいつ!?」

「そういえばひろみ、あんたこんなところで何してんの? インベーダー倒したの、たぶんあんたなんでしょ?」

「せ、宣戦布告だよ!」

「誰に?」

俺たち・・・が、あんたらS.A.M.T.に取って代わって、魔法少女ビジネスを一手に引き受けるんだ! 前時代の遺物のおまえらはもう用無しって事だ──あいて!?」


 コツン。
 私はひろみの頭を軽く拳骨で叩いた。


「こらひろみ! 誰に向かって口利いてんの!?」

「え、いや、どうせ今もそのインカムで聞いてるんだろうし、責任者に向かってだけど……俺もべつに姉ちゃんに言ったわけじゃ……」

「謝んなさい」

「え?」

「あんたらの組織がどんな組織か知らないけど、一団体が、無許可で、国がやってることに首突っ込んだり、妨害したり、乗っ取ったりするのは、犯罪なんだからね? それに、こっちはみんな迷惑してるし……仮にもし、S.A.M.T.が営業できなくなったら、誰が職員さんたちを食べさせていくの!?」

「ええっと……」

「それとも、食いっぱぐれてもいいって言ってるの!? 私たち勿論だけど、あの人には、あの人達の生活があるの。このご時世だし、みんな苦労してるんだから、面白半分で宣戦布告なんて大それたこと止めなさい! お姉ちゃん、ひろみをそんな子に育てた覚えないよね? ねえ?」

「そ、それは……」

「謝んな。いまならお姉ちゃんも一緒に頭下げてあげるから。それに、お姉ちゃんも魔法少女だから、ある程度は口も利いてもらえると思うから。……ね? 謝ろうよ、ひろみ。それで、どうしても続けたいんなら、こっちで一緒に魔法少女やろう?」

「ね、姉ちゃん……」


 ひろみは唇をきゅっと噛むと、そのまま俯いてしまった。
 まだまだこの子も思春期真っ盛り。
 何が良い事で、何が悪い事かなんて、本人にはわからない。判断がつかない。
 本当に悪いのは、おそらく、ひろみの背後で、ひろみを利用しているダメな大人だ。見つけ出して、必ず落とし前はつけさせなくては……!


「──い、いやだ!」

「あン?」

「お、俺、もう姉ちゃんの言いなりにはならないから! 女装も止めないし、魔法少女も、辞めない!」

「……あのねひろみ。べつにお姉ちゃんも止めろって言ってるわけじゃなくて……」

「それに、俺のほうが姉ちゃんよりも可愛いし! 何より若い!」

「ンだとォ……テメェ!?」

「だ、だから! もう怖くねえんだよ!」

「……その割に、足ガクガクでござるが?」

「うるせえ! この変態アイドル! これは武者震いだ!」

「デュフ、拙者が変態アイドル……? わ、悪くない……むしろヨシ!」

「いいか、S.A.M.T.……いや、キューティブロッサム! 俺は必ずあんたを倒して、俺たちの組織、魔法少女派遣会社、略して〝魔遣社〟を業界トップへと押し上げる! それを邪魔するなら、たとえ姉ちゃんでも、ぶぶぶ……ぶっ飛ばすからな!」

「言いたい事はそれだけか?」

「え?」

「言いたい事は! それだけかっつッてンだよ!」

「ひ、ひぇ……こ、こわひぃ~!」


 ──ボフン!
 私がひろみに飛び掛かろうとすると、ひろみは持っていた何か・・を地面に叩きつけた。その何かは地面に当り、炸裂すると、周囲に白い粉のようなものを撒き散らした。


「け、けむり玉……!? 何と味な真似を……! しかし、これでは何も見えぬでござる!」


 私も目を閉じて、ひろみの気配を探ってみるが、もうすでに、周囲にはひろみの気配はなかった。私は霧須手さんの能力を吹き飛ばした時みたいに、また腕を思い切り振るうと、視界の粉を全て吹き飛ばした。


「おお……! さすがはキューブロ殿……! しかし、この短時間で姿をくらますとは……ひろみ殿もなかなかの使い手とお見受けした」

「そう……みたいだね」


 でも、何でこんな事に……。
 あんなに優しくて、気弱だったひろみが……。


『──大変なことになってしまったきゃとね……』


 突然、耳元にクロマさんの声が聞こえてくる。


「クロマさん、これ、どういう事ですか?」

『……とりあえず、帰ったら緊急会議きゃとね。あと、プリン・ア・ラ・モードね』
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