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甘々な罰
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私をベッドに押さえつけたままの状態で、すぐるはキスをしてきた。
私の首筋には3つのマーク。
罰を与えられるという、しるし。
すぐるの舌が入り込んでくると、体中がカッと熱くなる。
切なすぎて、好きすぎて涙が出た。
「す……ぐる」
唇の隙間から名前を呼ぶけど、すぐるは離してくれなかった。
そのキスは今までで一番長くて、深かった。
よだれがこぼれて、シーツを汚す。
すぐるが、私の頬に伝った唾液をなめとった。
「ね……どうするの?」
涙目の私が、すぐるへ聞く。
するとすぐるは、「今考え中」と言って、私の服に手をかけた。
「すぐるっ! 待って!」
心の準備ができてなくて、叫ぶ。
知らない世界への扉は、少し怖い。
けれど、すぐるはその声にも耳を貸さなかった。
下着姿にされて、触れられる。
「やだ……」
でも、本当に嫌なワケじゃない。
すぐるになら触れられても嫌じゃない。
全部あげても、いいと思う。
「碧、俺だけ見てろ」
息を荒くしたすぐるが、そう言った――。
☆☆☆
痛みが、全身を駆け抜けた。
思わず悲鳴に似た声をあげてすぐるの体を両手で押し返す。
痛い、痛いよ!
声にならない声で、すぐるに訴えかける。
「碧、大丈夫だから少し我慢してろ」
私の痛みなど知らずに、すぐるは私を求めている。
ただ痛いだけで、全然気持ちよくなんかなくて、なのにすぐるはやめてくれないくて。
この温度差が怖くなり、私は「やめて!!」と叫んだ。
「やだ、やだよこんなの」
大丈夫って、なにがよ。
我慢なんてできないよ。
カタカタと小刻みに震える私にすぐるの動きが止まった。
そのまま、倒れこむようにして私を抱きしめる。
「碧、泣くな」
「そんなこと、言われてもっ……」
こんなのが愛情表現だなんて、信じない。
信じたくない。
首をふる私に、すぐるがキスをしてきた。
短い、ほんの少しのキス。
「碧、俺はお前を愛してる」
……すぐる……。
「これからは、なにがあっても、碧を守る。だから――大丈夫だから――」
☆☆☆
体がだるくて、まだズキズキと痛む。
けど、すぐるが腕枕をして頭をなでてくれている。
それが、すごく心地いい。
「ねぇ、すぐる」
「うん?」
「罰って……どうするの?」
私の言葉に、すぐるは軽く鼻で笑った。
そして私を抱きしめて、「あぁ。今のが一応罰だったんだけどな……。じゃぁ、もう1つ言うことを聞いてもらおうか」と言った。
「言うこと……?」
「あぁ。これからの、碧のすべてをもらう」
へ……?
「碧の人生も……体も、全部だ」
「すぐる……っ」
そんなことを言うすぐるが愛しくて愛しくて、私はすぐるを強く抱きしめた。
あぁ……私ってドMなのかも。
S王子にこんなこと言われて、嬉しいなんて――。
ねぇ、誠先輩。
あなたが私を好きと言ってくれたとき、本当に嬉しかった。
きっと、あなたみたいな優しい人を『王子様』って呼ぶんだと思う。
ねぇ、清子さん。
あなたのその外見や成績で、みんな思い込んでると思うの。
あなたが『すごい人』だって。
そんな優等生に疲れちゃったら、遠慮せずに私に頼ってきてほしいの。
だって、あなたは私と何もかわらない、普通の女の子なんだから。
ねぇ、律。
誠先輩のことで、傷つけちゃったよね。
本当にごめんね。
親友なんだから、何も隠す必要なんてないんだよね。
これからも、誠先輩とお幸せに。
私とも、仲良くしてね。
ねぇ、すぐる――。
私とすぐる。
であったのは偶然なんかじゃないんだって。
全部全部、未来へ続くための出来事と出会いなんだって。
だからね、すぐるが弥生さんを失った事も、今ここに通じてるの。
私たちのケンカも、全部未来へ通じてるの。
無駄なことなんて、なにもない。
くよくよすることなんて、なにもない。
ねぇ、すぐる――。
私は一生、すぐるのもの――。
私の首筋には3つのマーク。
罰を与えられるという、しるし。
すぐるの舌が入り込んでくると、体中がカッと熱くなる。
切なすぎて、好きすぎて涙が出た。
「す……ぐる」
唇の隙間から名前を呼ぶけど、すぐるは離してくれなかった。
そのキスは今までで一番長くて、深かった。
よだれがこぼれて、シーツを汚す。
すぐるが、私の頬に伝った唾液をなめとった。
「ね……どうするの?」
涙目の私が、すぐるへ聞く。
するとすぐるは、「今考え中」と言って、私の服に手をかけた。
「すぐるっ! 待って!」
心の準備ができてなくて、叫ぶ。
知らない世界への扉は、少し怖い。
けれど、すぐるはその声にも耳を貸さなかった。
下着姿にされて、触れられる。
「やだ……」
でも、本当に嫌なワケじゃない。
すぐるになら触れられても嫌じゃない。
全部あげても、いいと思う。
「碧、俺だけ見てろ」
息を荒くしたすぐるが、そう言った――。
☆☆☆
痛みが、全身を駆け抜けた。
思わず悲鳴に似た声をあげてすぐるの体を両手で押し返す。
痛い、痛いよ!
声にならない声で、すぐるに訴えかける。
「碧、大丈夫だから少し我慢してろ」
私の痛みなど知らずに、すぐるは私を求めている。
ただ痛いだけで、全然気持ちよくなんかなくて、なのにすぐるはやめてくれないくて。
この温度差が怖くなり、私は「やめて!!」と叫んだ。
「やだ、やだよこんなの」
大丈夫って、なにがよ。
我慢なんてできないよ。
カタカタと小刻みに震える私にすぐるの動きが止まった。
そのまま、倒れこむようにして私を抱きしめる。
「碧、泣くな」
「そんなこと、言われてもっ……」
こんなのが愛情表現だなんて、信じない。
信じたくない。
首をふる私に、すぐるがキスをしてきた。
短い、ほんの少しのキス。
「碧、俺はお前を愛してる」
……すぐる……。
「これからは、なにがあっても、碧を守る。だから――大丈夫だから――」
☆☆☆
体がだるくて、まだズキズキと痛む。
けど、すぐるが腕枕をして頭をなでてくれている。
それが、すごく心地いい。
「ねぇ、すぐる」
「うん?」
「罰って……どうするの?」
私の言葉に、すぐるは軽く鼻で笑った。
そして私を抱きしめて、「あぁ。今のが一応罰だったんだけどな……。じゃぁ、もう1つ言うことを聞いてもらおうか」と言った。
「言うこと……?」
「あぁ。これからの、碧のすべてをもらう」
へ……?
「碧の人生も……体も、全部だ」
「すぐる……っ」
そんなことを言うすぐるが愛しくて愛しくて、私はすぐるを強く抱きしめた。
あぁ……私ってドMなのかも。
S王子にこんなこと言われて、嬉しいなんて――。
ねぇ、誠先輩。
あなたが私を好きと言ってくれたとき、本当に嬉しかった。
きっと、あなたみたいな優しい人を『王子様』って呼ぶんだと思う。
ねぇ、清子さん。
あなたのその外見や成績で、みんな思い込んでると思うの。
あなたが『すごい人』だって。
そんな優等生に疲れちゃったら、遠慮せずに私に頼ってきてほしいの。
だって、あなたは私と何もかわらない、普通の女の子なんだから。
ねぇ、律。
誠先輩のことで、傷つけちゃったよね。
本当にごめんね。
親友なんだから、何も隠す必要なんてないんだよね。
これからも、誠先輩とお幸せに。
私とも、仲良くしてね。
ねぇ、すぐる――。
私とすぐる。
であったのは偶然なんかじゃないんだって。
全部全部、未来へ続くための出来事と出会いなんだって。
だからね、すぐるが弥生さんを失った事も、今ここに通じてるの。
私たちのケンカも、全部未来へ通じてるの。
無駄なことなんて、なにもない。
くよくよすることなんて、なにもない。
ねぇ、すぐる――。
私は一生、すぐるのもの――。
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