悪役令嬢になってしまったので準備は万全にしましたが義弟が心配です!

さくら

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1章

仲良くごはんでも

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馬車に乗ってる時間わずか15分くらいなのに寝てしまったことは…仕方ないとしてご両親のお出迎えとは何事!?そんなに心配だったのか?とりあえず扉開けられた後起きたけど寝たふりしたよね。私グレイエと喧嘩してませんわよってね。アピールです。何せお互い寝てましたから。
パシャって言ってるけど寝顔カメラでとらないでよお父様!いやこの世界ではカメラじゃないか、記録魔法機かじゃなくて。私今どんな寝顔してんのよ。怖い撮らないで。
そんでまってお父様!「これからは家族で記録魔法機で残しておこう」って言ったけどお母様のそれに対するお返事声からして絶対嫌じゃん。私のことが原因だけどこの家、家族全員の肖像画もないし。かなりやばいのよ。家族写真とか絶対ダメだよ。
ああ完全に終わった。起きるタイミング見失った。あああこのまま寝ます。
実は今日あるものをメイドに頼んでおいたのですが。もう明日でいいですごめんなさい。




はーバッチリ寝てしまった。風呂は?って寝間着に着替えさせてもらってる!!!身体は拭いてもらったみたい。ありがとうございます。
自室の時計を見ると22時だった。時計をみたら急にお腹が空いた。二度寝するにはこのお腹の空腹が気になるところだ。よし!調理場に行ってこっそり何かパンでも貰おう。メイドを呼ぶのも考えたが、自分で行った方が早いため自分で取りに行くことにした。

調理場に着くと料理長が次の日の下準備をしてる。私が声をかけ理由を話すと、今日の夜ご飯の取り置きを出してくれた。
せっかく取り分けて残してくれたのだ直接感想とお礼が伝えたい。その場にあるテーブルで食べさせてもらうことにした。
「いただきます」
「大変申し訳ございません。そちらのお料理はグレイエ様のでございます」
「あら、そうなの」グレイエも食べてないのかなんて考えながら隣にあるこのお皿を確認する。えっ。おもわず料理長を二度見する。
「リリーナルチア様のは隣のこちらです」
やっぱりこれが私のなのか。明らかに私の夕食分の方が育ち盛りの(私もだけど)しかも男の子のグレイエより量が多いし、食材の質がいい。グレイエの皿は私の皿よりはるかに質も量も違いすぎる。よく考えれば、両親の料理もグレイエと同じでいつも私だけが豪華だった。記憶が戻る前は、自分が一番愛されていて特別だからと自分に言い聞かせていたし特に不思議には思わないようにしていた。だけどこれは、わたしのご褒美として買うドレスや宝石、アクセサリーなどにかかるお金の負担をどうにかしようと私以外の家族の生活の質をめちゃくちゃ下げてるんだ。服装も装飾品も食費も乗り物も私のために公爵家なのに外に出る時のもの以外は買い替えもせず、ずっと同じものしか使ってない。お母様の新しいドレスもここ4年間買っているのを見てない。全部全部私が悪い。記憶が戻る前の私の行いに今更ながら絶望して、せっかくの料理を前にスプーンもフォークも持つ気力がわかなかった。


「お前なんでいるんだよ!?」
「え」テーブルの前で何度目かわからない程今までの行いに対し唸っている私に声をかけたのはグレイエだった。

「グレイエ様、こちらのテーブルに本日の夕食分を用意しておきました。お召し上がり下さいませ。私は今から少し明日の仕込みに足りない材料を倉庫に取りに行ってきます故。リリーナルチア様、グレイエ様食べ終わり私がいなくてもどうか食器などはそのままで。絶対に戻り片付けますので」
「ありがとう。でも待て!なんで逃げるんだ!?」
料理長は走るように私とグレイエから逃げるように倉庫に向かった。
明らかにあの台詞は食べ終わる頃にしか戻ってきません。お二人の間で喧嘩が起きても私は知りませんってことだと悟った。他のものも呼ぶなとも遠回しに言ってるし。
「グレイエ、あなたもどうやら私と同じだったみたいですわね。さぁ料理が冷めてしまいますわよ?はやく食べましょう」さっき料理長が温め直してくれたスープの湯気をさす。
「俺の方が早く頼みにきたけどな。食べる前に顔洗ってたら突然お前がいるんだ。食欲も失せる」グレイエはそう言いながら明らかに嫌な顔をした。
「うわめっっちゃ失礼すぎる」思わず私も心の声が漏れましたよ。
「はぁ!?お前だって俺と二人でいきなり食べろってなったら嫌だし食欲失せるだろ?」
「私はそんな小さいことより自分の過去の悪行に食欲失せてるんだわ」
「しらねぇよ。ってか自業自得だろ」
「腹立つ!マジレスすんなし」
「マジレス?ってなんだよ、しかも怒りてぇの俺なんだけど!?」
「だから本当のこと言うな!ってことバカグレイエ」
「バカってなんだよ!お前のがバカだろ」
「私言ったよね?あなたと本当の家族になりたいって?家族になりたいって思ってる人間と一緒に食べるの嫌なはずないの!」
「そうかよ」今日の馬車のことを思い出してくれたのか。急におとなしくなった。
「そうでちゅよ。やっとわかってくれまちたかねぇ?さぁいっちょに楽しく食べましょうねぇ~」
「うざい喋り方すんなよ」
「あ、私こっちの食べるから」
「おい!聞けよってそれ俺の方だろ!?」
「だって私の義弟がこれ以上身長伸びなかったら可哀想の極みだからさ」
「極みって。そこまで低いか俺は?お前こそその性格の悪さ栄養足りてないからじゃねぇのかよ」
「バブちゃんでちゅもんね。いっぱい栄養あるものを食べるのでちゅよ」そう言い終えると私はグレイエの方の夕食を食べ始めた。
「無視かよ」呆れながらも元々私に用意されていた方の夕食を食べた。
「あのさ今日は色々とありがとう」ローゼマレーの件とか髪の色のこととか今だってこうして楽しくごはんが食べれていることを優しく不憫な義弟に感謝の言葉として改めて小声で言った。聞こえてるはずなのにお礼に対しての返事はなかった。ただやりにくそうな顔をするばかりである。
私とグレイエはその後も言い合いや明日の授業の話なんかしながら初めて二人で一緒に食事をしたのだった。
ちなみに料理長は私たちが食べ終わるまで戻って来なかったらしい。




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