神を越えたその先へ

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2章 洞窟迷宮

迷宮へ

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  ここから第二章です。

  ___________________
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「アクア、ティア。まずは洞窟迷宮へ行こうと思う。異論は?」
「無いよ。」
「ありません。」

  2人が答える。ティアは、あれから俺に対して敬語を使うようになった。普段通りで良いと言うと、

「絶対に無理です!主様と自分が対等かのように振る舞うなんて、考えられません!」
と、即答されてしまった。別にそんなのは求めていないのだが、、、。

「洞窟迷宮は帝国を東に1キロ程行ったところにある。直ぐに着くからそのぶん訓練時間も少ない。出来るだけ早く、そして速く攻略したいからな。」

  ちなみに、この世界での数の単位は地球と全く同じになっている。ここは地球がある世界とパラレルワールドにでもなっているのだろうか?

「大丈夫です。そのための力を主様に教えて頂きましたから。」
「だ、大丈夫よ!、、、多分。」

「アクアは若干不安だが、俺がフォローしよう。」
「うう、ごめんなさい。」

  俺は、項垂れるアクアの頭にポン、と手を置いた。顔を上げたアクアに頭を撫でながら俺は言う。

「大丈夫だ、アクア。今回は無理でも次がある。攻略しなければならない迷宮は4つもあるんだぞ。それに、お前は貴族の令嬢だろう?そこらの貴族に比べたらお前は最強クラスだ。なにも悲観することはない。まだまだいくらでも強くなれるさ。」
「ほ、本当に?」
「ああ、本当だ。これは無責任な言葉なんかじゃない。魔王とも対等に渡り合えるくらい強くしてやるよ。」

  真面目な顔でアクアの目を見る。少し頬が赤くないか?

「じ、じゃあ大丈夫ね。行きましょ!」

  そう言ってアクアは走っていった。



「、、、ここか。入るぞ。」
「はい。」
「うん!」

  俺たちは世界で4本の指に入る洞窟迷宮に足を踏み入れた。

  俺たちが足を踏み入れた瞬間、

──ゴゴゴゴゴ──

、、、扉が閉まった。

「なるほど、道理で帰ってくる者がいないわけだ。多分クリアしないと出れないんだろう。」
「そんな!?」
「大丈夫です。主様とアクア様は私がお守りします。」
「ありがとう。なら、俺は大丈夫だからアクアを守ってやってくれ。」
「かしこまりました。」
「っと、早速戦闘だ。力量を見るからまずは俺がやる。2人とも手を出さないでくれ。」
「わかりました。」

そう言って一歩下がるティアさん。まじ優秀。

「よし、いくぞ!」

  俺がそう言った瞬間、ゴブリンが3匹一直線にこちらへ突っ込んできた。
  ゴブリンではあり得ない速度で。

「GYAOOOOOOO!」
「確かにゴブリンにしては速い。だが、」

  一瞬で一体のゴブリンの背後に回り込む。

「俺からしたら遅すぎるな。」

  即座に一体の首をはねる。
そしてすぐ振り返り、

「魔斬波!」

  魔力を高密度に練り上げ、鋭くして斬撃破として翔ばし、同時に2体の首をはねた。

「終わり。イージーモードだったな。」
「流石です、主様。ところで、先程の技は、、、?」
「ん?ああ。魔斬波だよ。自分の魔力を高密度に練り上げて剣に纏わせる。その状態で剣を振ると同時に魔力を押し出すイメージで飛ばすんだ。刃から完全に離れた魔力を硬質化させると射程も威力も跳ね上がるぞ。」
「もうなんでもありね、、、。」
「そんなことはないぞ。俺だって自分が100体位同時に襲ってきたら勝てるかわからんしな。」
「そりゃそうでしょうよ、、、。」
「ま、それは良いとして。魔物はあまり強くないな。アクアでも1対1でも苦戦はするだろうが勝てると思うぞ。ティアは余裕だな。」
「恐縮です。主様。」
「はあ、頑張るわ。」
「なんか元気ないな。もう疲れたのか?」
「レンのせいよ!全く、、、。」

  そんな会話をしながら俺たちは順調に進んでいった。どんどんと層をクリアしていき、遂に50層に到達した。
  そんな中、自分は足手まといだと嘆いていたアクアは、、、

「あははは!その程度なの?脆いわねぇ!」

──ドガン!バゴン!──

  、、、盛大にバーサーカーしていた。

「あ、アクア様って強いお人だったんですね。」
「いや、そんなことはない、はずだが、、、。」

  実は、手持ち無沙汰にしていたアクアのために、割りと万能な魔力を使い、アクアの体に馴染むように練って身体能力強化を使うと、アクアの体が光り、爆発的にステータスが上昇したのだ。鑑定して見ると、全ステータスが一万を越えていた。
  そう言えばあれから俺のステータス見てないなぁ。

  等と現実逃避をしていると、敵を殲滅したアクアがホクホクした笑顔で戻ってきた。

「いやぁ~凄いね、身体能力強化って!」
「あ、ああ。なんか、ストレスたまってたんだな、、、。」
「そんなことどうでも良いから早く行きましょうよ~。」
「はぁ。調子のってポカるなよ。」
「わかってますって!」

  これはわかってないな。そう言い切れる。

  それからも俺たちは前人未到の地をハイペースで攻略していくのだった。



  ___________________
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

  すみません、部活に入ったので更新速度が落ちます。出来るだけ頻繁には更新しようと思います。
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