100 / 222
第三章
謎めいたダンジョン核
しおりを挟む
無事に鍵を手に入れた僕達は祠に鎮座する石碑の鍵穴へと鍵をさす。とは言え鍵をさしたのは扉ではなく石碑である、鍵をさした事で石碑が動くのか? それとも何処かに扉が開くのか? と、ソワソワと見守っていたらブォンと何かが起動するような音と共に魔力の波のようなものが足元を流れていって、僕は思わず飛び退る。
「なに……」
「タケル、どうした?」
「足元から変な魔力の波動を感じます」
その魔力の波動は祠を中心にして円周に外側へと流れていく。それと共に石碑が発光し光の文字が石碑に刻まれていき、その文字は石碑をから地面へと広がっていく。
「おいおい、何だこれ?」
「恐らく石碑に鍵をさした事で仕掛けられていた魔法陣が起動しましたね、でも何故……」
「何故ってなんだよ! ってか、これ逃げなくていいのか!?」
「もう逃げられませんよ」
ルーファウスのそんな言葉と共に視界が一転真っ暗になった。衝撃はなかった、ただ先程まで見えていた景色が何も見えない、どこまでも続く闇が眼前に広がっている。
「ちょ……誰か!」
「お、その声はタケルか?」
程近い場所でアランの声がする。
「どうやら何処かへ飛ばされましたね、灯火」
ルーファウスが簡単な魔術を発動する時にやるパチンという指の音と共に、少し離れた場所にいたルーファウスの姿が浮かび上がる。
僕もルーファウスに倣うように指を鳴らすと指先には光が灯り辺りを照らす。光に浮かび上がるルーファウス、傍近くにアランが居たのでその姿は確認できたのだが、ロイドとオロチの姿が見えない。ちなみにライムはいつもの定位置に収まっている。
「ロイド君! オロチ!」
「タケル」
「わ!」
唐突に背後から声をかけられ僕は飛び上がった。
「ごめん、驚かせるつもりはなかったんだ」
「うんん、こっちこそごめん、気付かなかった」
どうやらロイドは最初から僕の背後に立っていたようで、前ばかりを照らしていた僕はそれに気付かずにいただけだったようだ。
『おおい、主よ、こっちに何か扉があるぞ』
そんな時、何処か遠くからオロチの声が聞こえた。灯火はあまり広範囲を照らしてくれる照明ではないのでオロチの姿は全く見えないのだが、彼はこの暗闇でも周りが支障なく見えているのか扉があると僕に言う。
「ごめん、オロチ、何処? 扉って……」
僕がそこまで言いかけた時、視線の先に一筋の光が差した。皆の視線がそちらに向いて光の光源を探す。それは細く開いた扉の隙間、その扉の前にオロチは立って、どうやら扉を開けようとしているみたいだ。
「オロチ! そんなむやみに開けたら危ないよ! 何か罠があるかもしれない」
『あん? 別に罠などないだろう、ここが終着点だ』
そう言ってオロチが一気に扉を押し開く。途端に辺り一面光が広がり眩しさのあまり目が眩んで前が見えない。
「オロチ、終着点ってどういう事!?」
『どうもこうもない、ダンジョン核だ』
僕は眩しさを堪えて薄目で辺りを見回す。でも何で? もし僕達が48階層を攻略したというのなら、次は49階層のはずで、このダンジョン城の階層は50階層以上あるのではないかと言われていたのだから、最下層にあると言われるダンジョン核がここにあるのはどうにも計算が合わない。
けれどそこに僕が見たのは確かに大きな核だった。巨大な宝石のような石が発光しながら部屋の中央に浮かび上がりくるくると回っている。
「これが、ダンジョン核……?」
ダンジョン核の鎮座していた部屋は僕達が飛ばされた部屋とは真逆で真っ白な空間だった。ダンジョン核の発する光が強いのも勿論なのだが、壁も白いせいで余計に眩しく見える。
オロチはそんな真っ白な部屋へずんずんと入っていってしまい、姿が見えなくなった。
「ちょっと、オロチ! 勝手に行っちゃ駄目だってば!」
僕はオロチを追いかけるようにして、その部屋の扉の前に立つ。けれど、少し入るのには躊躇があって立ち止まったら「へぇ、これがダンジョン核か、本物は初めて見たな」とアランが僕の肩を抱くようにして部屋の中を覗き込んだ。
「タケルは下がってな、俺が先に行く」
「え、でも……」
「こういうのは一番頑丈な奴が先にいくもんだ」
確かに現在このメンバーの中ではアランが一番身体が頑丈なのは間違いない。けれど身体が頑丈だからと言って、攻撃を受けて傷付かない訳じゃない。そもそも魔法攻撃だった場合身体の頑丈さなんて意味がない場合だってあるのに。
「格好つける必要はありませんよ、アラン」
いつの間にかアランとは反対側に立っていたルーファウスがしゃがみ込んで床を撫でた。その床は壁と同じく真っ白なのだが、床全体に魔法陣が描かれ光を放っている。
「入った所で別段何も起きません」
「何でそんな事が言い切れる?」
「封じられてますからね、このダンジョン核」
ルーファウスはすっと立ち上がり無表情に部屋へと一歩踏み込む。瞬間、何かが起きるのではと、ドキッとしてしまった僕だけど、ルーファウスが足を踏み入れても、彼の言う通り特別部屋には何も起きなかった。
それにしてもダンジョン核が封じられているとはどういう事だ? このダンジョン城の核は破壊も封印もされておらず、ダンジョンがずっと成長を続けていて困っているという話だったのに、これでは話が違うではないか。
「そもそも最初から話がおかしいとは思っていたのです、ダンジョン核を封じる事の出来るかつての仲間が、何故かこのダンジョンには手出しをしていない。それどころか法外な値段を吹っかけて依頼を断っているだなんて、どう考えてもおかしい。確かにそんな事を言い出しそうな仲間も居ましたけれど、少なくとも数人は是が非でも各地のダンジョン核を拝みたいという研究者肌の方もおりましたし、そんな方々までこぞって依頼を蹴るだなんて正直腑に落ちないとは思っていたのです」
「ルーファウス、それはどういう意味だ?」
「そのままですよ、彼等は既にこのダンジョンの核が封じられている事を知っていた、もしくはこのダンジョンに手出しはするなと誰かに言われていた、か……」
「誰かにって誰に? それに冒険者ギルドのギルマスはそんな事全く知らなさそうだっただろう?」
ルーファウスは瞳を閉じ、腕を組んで考え込む。
「ギルドマスターはかつてこのダンジョンに挑んだことがあるのだそうですよ、その時に挑んだパーティで辿り着けたのが45階層まで、それ以降そこより下に潜った冒険者は居なかったそうなので、彼がダンジョンは成長を続けていると考えるのは当然でしょうね。そのダンジョン攻略から数十年、順当にダンジョンが育っていれば50階層以上あったとしても不思議ではありませんし、危機感を覚えるのも間違いではない」
「つまり?」
「ダンジョン核は人知れず何者かによって封じられていた、が、封じた人物はそれを誰にも告げず、あまつさえ仲間には口止めをしていた、か、何らかの圧力があった……? これはあくまで私の憶測ですけれど。ただ、何故そんな事をしなければならなかったのかまではさっぱりです」
「意味が分かりません」とルーファウスは肩をすくめる。
「それに気にはなっていたのですよ、48階層にあったあの島、やけに人工的な気配がしていましたよね。ダンジョン核の作り出すダンジョンというのはあくまで自然の中に出来るダンジョンで、そんなに複雑なものにはならない。それにも関わらず島の仕掛けには明らかに人の気配を感じましたのでね」
確かに洞窟内に誰かが描いた壁画や僕が導かれた部屋、祠の仕掛けにしてもそれは自然に生み出されたものではなく、誰かが意図的に残したとしか思えない。
僕はくるくると輝きながら回り続けるダンジョン核を見上げた。
「まぁ、でも、これで私はお役御免ですね。私への依頼はダンジョン核の封印でしたが、既にダンジョン核は封じられているのですから思いがけず楽な依頼になりました。あとはそちらの部屋に転移魔法陣を設置さえすれば、このダンジョン核も観光資源として利用されるようになるでしょう」
「ダンジョン核を観光資源って……」
「あのギルドマスターならするでしょう? なにせこの階層には魔物が出なさそうですし、商魂逞しい方ですから」
ああ、確かに、あの人ならやりそうだなと僕も思う。
「じゃあ、これでこのダンジョンは攻略したって事でいいのか?」
「まぁ、そうなりますね」
「あ~……少しばかり拍子抜けだな。てっきりもっと手強いダンジョンボスが現れるかもなんて思っていたのに」
「命のやり取りにロマンを求めるのは余所でやってください、私はごめんこうむります」
アランとルーファウスの淡々としたやり取り、命のやり取りなんて僕もごめんこうむりたいけど、僕個人の感想としてはやはりアランの気持ちに近いのだ。僕はそれでももう少し、このダンジョンには何かがあると思っていた。
『主よ、このダンジョン核は破壊しないのか?』
「うん、もう封印されてるみたいだからね」
『そうか、残念だな』
そう言ってオロチがダンジョン核を見上げた。
「オロチ、残念ってどういう意味?」
『ん? 破壊するのなら分け前を貰えるかと思っただけだ。ダンジョン核の魔力は上質だからな、取り込めば俺様の格も上がるかと思ったのだが』
「格が上がる……」
『人の言葉で言うならばレベルアップか? 我々魔物は魔力を取り込めば取り込むほど強くなるからな。主も見ただろう、リヴァイアサンを貪り食っていたスライムがスライムにあるまじき攻撃力をその身に備えているのもそういう事だ』
えっと、それはライムがリヴァイアサンを食べたから、いつも以上に強くなっているって事か? あの火力は杖のせいもあるかもしれないけど、それ以前にライムの攻撃力増幅スキルも上がってた?
でも待って、さっき、ライムは丸っと一匹分リヴァイアサン食べたよね……僕は慌ててローブの内ポケットからライムを取り出す。
『タケル、どうしたの?』
無邪気に伸び縮みを繰り返すライムを僕は鑑定してみる。するとそこには『ライム タケルの従魔で最古のスライムの一片、キングスライム』の文字が浮かび上がる。
「ライムちゃん、君はいつの間にキングスライムになってたの!?」
僕の掌の上のライムは少し考えるような素振りを見せて『ん~、分かんない!』と元気に答えてくれた。
「なに……」
「タケル、どうした?」
「足元から変な魔力の波動を感じます」
その魔力の波動は祠を中心にして円周に外側へと流れていく。それと共に石碑が発光し光の文字が石碑に刻まれていき、その文字は石碑をから地面へと広がっていく。
「おいおい、何だこれ?」
「恐らく石碑に鍵をさした事で仕掛けられていた魔法陣が起動しましたね、でも何故……」
「何故ってなんだよ! ってか、これ逃げなくていいのか!?」
「もう逃げられませんよ」
ルーファウスのそんな言葉と共に視界が一転真っ暗になった。衝撃はなかった、ただ先程まで見えていた景色が何も見えない、どこまでも続く闇が眼前に広がっている。
「ちょ……誰か!」
「お、その声はタケルか?」
程近い場所でアランの声がする。
「どうやら何処かへ飛ばされましたね、灯火」
ルーファウスが簡単な魔術を発動する時にやるパチンという指の音と共に、少し離れた場所にいたルーファウスの姿が浮かび上がる。
僕もルーファウスに倣うように指を鳴らすと指先には光が灯り辺りを照らす。光に浮かび上がるルーファウス、傍近くにアランが居たのでその姿は確認できたのだが、ロイドとオロチの姿が見えない。ちなみにライムはいつもの定位置に収まっている。
「ロイド君! オロチ!」
「タケル」
「わ!」
唐突に背後から声をかけられ僕は飛び上がった。
「ごめん、驚かせるつもりはなかったんだ」
「うんん、こっちこそごめん、気付かなかった」
どうやらロイドは最初から僕の背後に立っていたようで、前ばかりを照らしていた僕はそれに気付かずにいただけだったようだ。
『おおい、主よ、こっちに何か扉があるぞ』
そんな時、何処か遠くからオロチの声が聞こえた。灯火はあまり広範囲を照らしてくれる照明ではないのでオロチの姿は全く見えないのだが、彼はこの暗闇でも周りが支障なく見えているのか扉があると僕に言う。
「ごめん、オロチ、何処? 扉って……」
僕がそこまで言いかけた時、視線の先に一筋の光が差した。皆の視線がそちらに向いて光の光源を探す。それは細く開いた扉の隙間、その扉の前にオロチは立って、どうやら扉を開けようとしているみたいだ。
「オロチ! そんなむやみに開けたら危ないよ! 何か罠があるかもしれない」
『あん? 別に罠などないだろう、ここが終着点だ』
そう言ってオロチが一気に扉を押し開く。途端に辺り一面光が広がり眩しさのあまり目が眩んで前が見えない。
「オロチ、終着点ってどういう事!?」
『どうもこうもない、ダンジョン核だ』
僕は眩しさを堪えて薄目で辺りを見回す。でも何で? もし僕達が48階層を攻略したというのなら、次は49階層のはずで、このダンジョン城の階層は50階層以上あるのではないかと言われていたのだから、最下層にあると言われるダンジョン核がここにあるのはどうにも計算が合わない。
けれどそこに僕が見たのは確かに大きな核だった。巨大な宝石のような石が発光しながら部屋の中央に浮かび上がりくるくると回っている。
「これが、ダンジョン核……?」
ダンジョン核の鎮座していた部屋は僕達が飛ばされた部屋とは真逆で真っ白な空間だった。ダンジョン核の発する光が強いのも勿論なのだが、壁も白いせいで余計に眩しく見える。
オロチはそんな真っ白な部屋へずんずんと入っていってしまい、姿が見えなくなった。
「ちょっと、オロチ! 勝手に行っちゃ駄目だってば!」
僕はオロチを追いかけるようにして、その部屋の扉の前に立つ。けれど、少し入るのには躊躇があって立ち止まったら「へぇ、これがダンジョン核か、本物は初めて見たな」とアランが僕の肩を抱くようにして部屋の中を覗き込んだ。
「タケルは下がってな、俺が先に行く」
「え、でも……」
「こういうのは一番頑丈な奴が先にいくもんだ」
確かに現在このメンバーの中ではアランが一番身体が頑丈なのは間違いない。けれど身体が頑丈だからと言って、攻撃を受けて傷付かない訳じゃない。そもそも魔法攻撃だった場合身体の頑丈さなんて意味がない場合だってあるのに。
「格好つける必要はありませんよ、アラン」
いつの間にかアランとは反対側に立っていたルーファウスがしゃがみ込んで床を撫でた。その床は壁と同じく真っ白なのだが、床全体に魔法陣が描かれ光を放っている。
「入った所で別段何も起きません」
「何でそんな事が言い切れる?」
「封じられてますからね、このダンジョン核」
ルーファウスはすっと立ち上がり無表情に部屋へと一歩踏み込む。瞬間、何かが起きるのではと、ドキッとしてしまった僕だけど、ルーファウスが足を踏み入れても、彼の言う通り特別部屋には何も起きなかった。
それにしてもダンジョン核が封じられているとはどういう事だ? このダンジョン城の核は破壊も封印もされておらず、ダンジョンがずっと成長を続けていて困っているという話だったのに、これでは話が違うではないか。
「そもそも最初から話がおかしいとは思っていたのです、ダンジョン核を封じる事の出来るかつての仲間が、何故かこのダンジョンには手出しをしていない。それどころか法外な値段を吹っかけて依頼を断っているだなんて、どう考えてもおかしい。確かにそんな事を言い出しそうな仲間も居ましたけれど、少なくとも数人は是が非でも各地のダンジョン核を拝みたいという研究者肌の方もおりましたし、そんな方々までこぞって依頼を蹴るだなんて正直腑に落ちないとは思っていたのです」
「ルーファウス、それはどういう意味だ?」
「そのままですよ、彼等は既にこのダンジョンの核が封じられている事を知っていた、もしくはこのダンジョンに手出しはするなと誰かに言われていた、か……」
「誰かにって誰に? それに冒険者ギルドのギルマスはそんな事全く知らなさそうだっただろう?」
ルーファウスは瞳を閉じ、腕を組んで考え込む。
「ギルドマスターはかつてこのダンジョンに挑んだことがあるのだそうですよ、その時に挑んだパーティで辿り着けたのが45階層まで、それ以降そこより下に潜った冒険者は居なかったそうなので、彼がダンジョンは成長を続けていると考えるのは当然でしょうね。そのダンジョン攻略から数十年、順当にダンジョンが育っていれば50階層以上あったとしても不思議ではありませんし、危機感を覚えるのも間違いではない」
「つまり?」
「ダンジョン核は人知れず何者かによって封じられていた、が、封じた人物はそれを誰にも告げず、あまつさえ仲間には口止めをしていた、か、何らかの圧力があった……? これはあくまで私の憶測ですけれど。ただ、何故そんな事をしなければならなかったのかまではさっぱりです」
「意味が分かりません」とルーファウスは肩をすくめる。
「それに気にはなっていたのですよ、48階層にあったあの島、やけに人工的な気配がしていましたよね。ダンジョン核の作り出すダンジョンというのはあくまで自然の中に出来るダンジョンで、そんなに複雑なものにはならない。それにも関わらず島の仕掛けには明らかに人の気配を感じましたのでね」
確かに洞窟内に誰かが描いた壁画や僕が導かれた部屋、祠の仕掛けにしてもそれは自然に生み出されたものではなく、誰かが意図的に残したとしか思えない。
僕はくるくると輝きながら回り続けるダンジョン核を見上げた。
「まぁ、でも、これで私はお役御免ですね。私への依頼はダンジョン核の封印でしたが、既にダンジョン核は封じられているのですから思いがけず楽な依頼になりました。あとはそちらの部屋に転移魔法陣を設置さえすれば、このダンジョン核も観光資源として利用されるようになるでしょう」
「ダンジョン核を観光資源って……」
「あのギルドマスターならするでしょう? なにせこの階層には魔物が出なさそうですし、商魂逞しい方ですから」
ああ、確かに、あの人ならやりそうだなと僕も思う。
「じゃあ、これでこのダンジョンは攻略したって事でいいのか?」
「まぁ、そうなりますね」
「あ~……少しばかり拍子抜けだな。てっきりもっと手強いダンジョンボスが現れるかもなんて思っていたのに」
「命のやり取りにロマンを求めるのは余所でやってください、私はごめんこうむります」
アランとルーファウスの淡々としたやり取り、命のやり取りなんて僕もごめんこうむりたいけど、僕個人の感想としてはやはりアランの気持ちに近いのだ。僕はそれでももう少し、このダンジョンには何かがあると思っていた。
『主よ、このダンジョン核は破壊しないのか?』
「うん、もう封印されてるみたいだからね」
『そうか、残念だな』
そう言ってオロチがダンジョン核を見上げた。
「オロチ、残念ってどういう意味?」
『ん? 破壊するのなら分け前を貰えるかと思っただけだ。ダンジョン核の魔力は上質だからな、取り込めば俺様の格も上がるかと思ったのだが』
「格が上がる……」
『人の言葉で言うならばレベルアップか? 我々魔物は魔力を取り込めば取り込むほど強くなるからな。主も見ただろう、リヴァイアサンを貪り食っていたスライムがスライムにあるまじき攻撃力をその身に備えているのもそういう事だ』
えっと、それはライムがリヴァイアサンを食べたから、いつも以上に強くなっているって事か? あの火力は杖のせいもあるかもしれないけど、それ以前にライムの攻撃力増幅スキルも上がってた?
でも待って、さっき、ライムは丸っと一匹分リヴァイアサン食べたよね……僕は慌ててローブの内ポケットからライムを取り出す。
『タケル、どうしたの?』
無邪気に伸び縮みを繰り返すライムを僕は鑑定してみる。するとそこには『ライム タケルの従魔で最古のスライムの一片、キングスライム』の文字が浮かび上がる。
「ライムちゃん、君はいつの間にキングスライムになってたの!?」
僕の掌の上のライムは少し考えるような素振りを見せて『ん~、分かんない!』と元気に答えてくれた。
24
あなたにおすすめの小説
穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜
春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、
癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!?
トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。
彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!?
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて――
運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない!
恋愛感情もまだわからない!
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。
個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!?
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする
愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ!
月、水、金、日曜日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新)
基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!
義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!
ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。
「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」
なんだか義兄の様子がおかしいのですが…?
このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ!
ファンタジーラブコメBLです。
平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります。
※(2025/4/20)第一章終わりました。少しお休みして、プロットが出来上がりましたらまた再開しますね。お付き合い頂き、本当にありがとうございました!
えちち話(セルフ二次創作)も反応ありがとうございます。少しお休みするのもあるので、このまま読めるようにしておきますね。
※♡、ブクマ、エールありがとうございます!すごく嬉しいです!
※表紙作りました!絵は描いた。ロゴをスコシプラス様に作って頂きました。可愛すぎてにこにこです♡
【登場人物】
攻→ヴィルヘルム
完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが…
受→レイナード
和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる