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片時雨 蘭紗視点
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いつもパリッとした男だ。
強面すぎなのか……すれ違う人にそっと目を逸らされるという密かな悩みを聞いたこともある。
本当は心優しいのだが、それがなかなか周りに理解されない。
まあ、それが跳光家の家長である威厳あふれる男の姿……だったはずなのだが。
たった3日で萎びてしまっていた。
いや、あの距離を3日で行き来したというのがどうかしている。
うむ、おかしい。
自慢の狐耳も尾もボサボサのよれよれだ。
顔は真っ黒で、名乗らねばもはや誰かもわからない。
「……えっと……コホン……波呂。ご苦労であった……大丈夫か?」
我は言わないでおこうと決めていた心配の言葉をついかけてしまった。
いや、それほどまでに酷いのだ。
跳光の誇り高いこの男は心配などされたくないはずだ。
わかってはいるのだが……
アイデンはさっぱりとしたものだ。
長距離をあの速さで移動してきてすぐとは思えない……飛んでいたのはアイデンのはずなのだが。
「……アイデン……疲れてはおらぬのか?このたびは我が国のために世話になった」
「ん、いいよ!いつでもいってやるよ!……あのね、実はさ、途中で落っことしちゃって……あは」
その場にいた誰もが固まった。
落としただと?
「何をだ」
「んと、この波呂サンがね、カゴから一回落ちちゃったの」
「……波呂……すぐに僑に見てもらうのだ」
「いえ陛下、その必要はございません。このように見た目は酷いですがそれは暴風にずっと晒されていたからであって、ケガなどは特にございませんので」
「だが……普通の防護壁を張っておればそのように汚れなどもせぬと思うのだが……」
「いえ、それは普通の飛翔の場合でございましょう……あのように強烈な速度を経験をした紗国人がこれまでにおりましたでしょうか?……本当にあれは……なんというか息を継ぐのも難しく。いえ、防護壁があったからなんとか息はできましたが」
おかしい……話が通じぬ……。
我は頭を振って侍従長に目で合図をした。
間もなく波呂の息子である医師・僑が来るだろう。
「ともあれ、このような姿で御前に上がるべきではありませんでしたな。話の前に身支度してまいります」
「ああ……移動が面倒だろう、もういいから王族の……城の風呂を使うのだ。侍女を遣わす」
「ありがとうございます」
ボロボロの見た目で萎びているのに背筋がシャンと伸びているのが不思議だ。
どこまで頑丈にできているのか……
「しかし……父があのようになるとは……申し訳ございません、私ちょっと言葉が出ませんで……」
跳光家の長男が遠い目をして呟いた。
「まあ……そうであろう。我も初めてみたぞ……あれも一応、人だったのだな……」
「蘭紗、なかなか酷いね、その言葉」
涼鱗も苦笑している。
「ところでアイデン、そなたは……どこで波呂を落としたのだ?」
「ええと……海に出る直前に丘があるよねえ?あそこで雷が落ちたから避けたの。そしたら急旋回になっちゃって落ちた……えへへ……でも、すぐに回収して飛んだぞ。海だったら危なかったけどねえ」
目の前に置かれた甘い紅茶とケーキをうれしそうに食べながら話す姿は童だ。
何の悪気もないのは明白だ。
「……まあ……波呂だったから無事ですんだのだろうが……そなた二度と人間を気軽に背に乗せたりするなよ?」
「ええ?面白かったのにー……念話で話しながら飛んだんだよ。波呂サンうまいね、念話」
波呂の長男が額を指で押している。
頭痛がするのだろう、我もだ。
「……そうか……しかしあの者は特別に鍛えた者だ。普通の者には耐えられる環境ではないのだぞ、そなたの背はなんというか……」
「うん、それはね、一応なんとなくわかったぞ!……あ、じい!ただいま!」
従者と共にゆるりと入ってきた前王弟殿下は我らに笑顔で挨拶をし、王の頭をぐしゃぐしゃと撫でた。
「無事に帰って参られたか……道中何事もなかったようだのう」
「うん、波呂サン一回落ちちゃったけど、大丈夫だったよ」
「そうか……あの者は見込みのある者だな……」
前王弟殿下……そこは注意をしてほしかったと思うのは勝手なのだろうか……
「そうだ尋問うまく言ったみたいだよ。落ちた時クスリのこと心配してたけど厳重に保存魔法がかけられていて、全然平気だったみたい」
「そうか……だが……あやつは例えクスリがあったとしても、そう易々と口を開くと思えぬが……アオアイへ向かう海上でもずっと僑が尋問していたのだぞ」
「んと、僕は立ち会ってないからわからないけどね。結構ぎりぎりなことしちゃったっぽいよ、あとでアオアイ王から書簡が送られてくるそうだけど」
「そうか……まあ、致し方あるまい。それよりも人命だ」
「そうでありますな。で、波呂殿は?」
「今ね体をキレイにしに行ったぞ。不便だな獣人は、我らのように服ごと人化できたら良いのに」
「そんな便利な事は龍族しかできまい……」
我と涼鱗は苦笑して肩をすくめた。
「前王弟殿下……お茶とお菓子をどうぞお召し上がりくださいませ」
「おお……紗国はおいしいものがたくさんあってよいな……まこと良い」
侍女に促され、ふぉっふぉっふぉと笑い声を響かせながら嬉しそうにケーキを口に運ぶ。
私と涼鱗もアイスティーをいただいて一息付いた。
喜紗が扉の向こうから現れて書類を運ばせている文官と話をしている。
「叔父上、どうかなされたか?」
「いえ、本日の議事録をと思いましてな」
「ああ、よろしく頼む」
喜紗は優雅に文官らしい振る舞いで皆に指示していく。
こういったことは叔父上に任せるのが一番なのだ。
「お待たせいたしました」
早々に風呂を切り上げたらしい波呂と、息子で医師の僑が同時に現れて一気に賑やかになった。
「これは皆様お集まりで……私のような末端がいていい場所ではないですよね。診察したら出ますので……」
「いや、僑もいてくれ。そなたの力がいるやもしれん」
「え?」
父・波呂の言葉に僑が固まる。
「そうか……ならば僑も座るがいい……ああ、波呂の様子はどうだ」
「ええ、さすが父といったところですね、骨にも皮膚にも内臓にも異常はないようです……もう少し詳しく調べたいところですが。……ただ休養は必要かと……薬湯の用意を隅でさせていただいてもよろしいでしょうか?」
我は深く頷いた。
「もちろんだ……波呂、僑の言うことをきちんと聞けよ」
「はい、陛下」
波呂は綺麗サッパリして、先程のススだらけでくすんで萎びた姿ではない。
すでにパリッとしている。
着替えは長男が持参したらしい。
「で、結論からきかせてもらおう」
「はい、結論から申し上げます……約一名、生きておいでです」
「……なに……」
喜紗が勢いよく立ち上がり、波呂の近くまで歩いていった。
「それはもしや、先代の……兄の……お嫁様ということで?」
「時期的にそのようですな。こちらに渡られてから約19年ということで、現在36才だそうです。19年前といえば、先代の即位式の年と合致いたします」
「そんな……兄にもやはりきちんとお嫁様が……どうしてちゃんと我らは迎えて差し上げられなかったのか……」
「叔父上……少し落ち着かれよ、とにかく話を聞かねば……」
「……そうですな……」
意気消沈した様子の喜紗はへたりと椅子に座った。
無理もない。
我が父は叔父上の目の前で魔力爆発を起こし霧散したのだ。
周りを巻き込まないかたちで。
それをただ見ているしかなかった叔父上は無念であっただろう。
我もそうだ。
父がもし、わたしのようにお嫁様を得ていたら……
あのような悲惨な最期を遂げずに、おそらく今も元気にいたはずだ。
いや待て……その場合……薫との邂逅が遅れていたということなのか……もしかしてなかったかもしれぬということか……
その想像にぞっとしながらも、波呂に続きを促した。
「しかし、こちらに来て以来一度も誰にも会わずに……ある場所に閉じ込められておるようで、正気ではないそうです。閉じ込めるよう指示したのは阿羅彦だそうですが……今までのように子を作らせるなどの狼藉は無かったようです」
「女性なのか?」
「いえ、男性のようです。阿羅国でお嫁様は男性の場合も女をあてがい子をなすよう促したようですが……阿羅彦にはもう……そのような意思はなかったようですな」
「……で……場所はどこなのだ……」
「それが……」
「何だ?」
波呂は一旦下を向いて、そしてまた顔を上げてまっすぐ我と喜紗を見やった。
強い眼光で。
「紗国であります」
「え……」
一同が声もなく顔を見合わせた。
窓を叩きつける雨の音だけが場を支配していた。
強面すぎなのか……すれ違う人にそっと目を逸らされるという密かな悩みを聞いたこともある。
本当は心優しいのだが、それがなかなか周りに理解されない。
まあ、それが跳光家の家長である威厳あふれる男の姿……だったはずなのだが。
たった3日で萎びてしまっていた。
いや、あの距離を3日で行き来したというのがどうかしている。
うむ、おかしい。
自慢の狐耳も尾もボサボサのよれよれだ。
顔は真っ黒で、名乗らねばもはや誰かもわからない。
「……えっと……コホン……波呂。ご苦労であった……大丈夫か?」
我は言わないでおこうと決めていた心配の言葉をついかけてしまった。
いや、それほどまでに酷いのだ。
跳光の誇り高いこの男は心配などされたくないはずだ。
わかってはいるのだが……
アイデンはさっぱりとしたものだ。
長距離をあの速さで移動してきてすぐとは思えない……飛んでいたのはアイデンのはずなのだが。
「……アイデン……疲れてはおらぬのか?このたびは我が国のために世話になった」
「ん、いいよ!いつでもいってやるよ!……あのね、実はさ、途中で落っことしちゃって……あは」
その場にいた誰もが固まった。
落としただと?
「何をだ」
「んと、この波呂サンがね、カゴから一回落ちちゃったの」
「……波呂……すぐに僑に見てもらうのだ」
「いえ陛下、その必要はございません。このように見た目は酷いですがそれは暴風にずっと晒されていたからであって、ケガなどは特にございませんので」
「だが……普通の防護壁を張っておればそのように汚れなどもせぬと思うのだが……」
「いえ、それは普通の飛翔の場合でございましょう……あのように強烈な速度を経験をした紗国人がこれまでにおりましたでしょうか?……本当にあれは……なんというか息を継ぐのも難しく。いえ、防護壁があったからなんとか息はできましたが」
おかしい……話が通じぬ……。
我は頭を振って侍従長に目で合図をした。
間もなく波呂の息子である医師・僑が来るだろう。
「ともあれ、このような姿で御前に上がるべきではありませんでしたな。話の前に身支度してまいります」
「ああ……移動が面倒だろう、もういいから王族の……城の風呂を使うのだ。侍女を遣わす」
「ありがとうございます」
ボロボロの見た目で萎びているのに背筋がシャンと伸びているのが不思議だ。
どこまで頑丈にできているのか……
「しかし……父があのようになるとは……申し訳ございません、私ちょっと言葉が出ませんで……」
跳光家の長男が遠い目をして呟いた。
「まあ……そうであろう。我も初めてみたぞ……あれも一応、人だったのだな……」
「蘭紗、なかなか酷いね、その言葉」
涼鱗も苦笑している。
「ところでアイデン、そなたは……どこで波呂を落としたのだ?」
「ええと……海に出る直前に丘があるよねえ?あそこで雷が落ちたから避けたの。そしたら急旋回になっちゃって落ちた……えへへ……でも、すぐに回収して飛んだぞ。海だったら危なかったけどねえ」
目の前に置かれた甘い紅茶とケーキをうれしそうに食べながら話す姿は童だ。
何の悪気もないのは明白だ。
「……まあ……波呂だったから無事ですんだのだろうが……そなた二度と人間を気軽に背に乗せたりするなよ?」
「ええ?面白かったのにー……念話で話しながら飛んだんだよ。波呂サンうまいね、念話」
波呂の長男が額を指で押している。
頭痛がするのだろう、我もだ。
「……そうか……しかしあの者は特別に鍛えた者だ。普通の者には耐えられる環境ではないのだぞ、そなたの背はなんというか……」
「うん、それはね、一応なんとなくわかったぞ!……あ、じい!ただいま!」
従者と共にゆるりと入ってきた前王弟殿下は我らに笑顔で挨拶をし、王の頭をぐしゃぐしゃと撫でた。
「無事に帰って参られたか……道中何事もなかったようだのう」
「うん、波呂サン一回落ちちゃったけど、大丈夫だったよ」
「そうか……あの者は見込みのある者だな……」
前王弟殿下……そこは注意をしてほしかったと思うのは勝手なのだろうか……
「そうだ尋問うまく言ったみたいだよ。落ちた時クスリのこと心配してたけど厳重に保存魔法がかけられていて、全然平気だったみたい」
「そうか……だが……あやつは例えクスリがあったとしても、そう易々と口を開くと思えぬが……アオアイへ向かう海上でもずっと僑が尋問していたのだぞ」
「んと、僕は立ち会ってないからわからないけどね。結構ぎりぎりなことしちゃったっぽいよ、あとでアオアイ王から書簡が送られてくるそうだけど」
「そうか……まあ、致し方あるまい。それよりも人命だ」
「そうでありますな。で、波呂殿は?」
「今ね体をキレイにしに行ったぞ。不便だな獣人は、我らのように服ごと人化できたら良いのに」
「そんな便利な事は龍族しかできまい……」
我と涼鱗は苦笑して肩をすくめた。
「前王弟殿下……お茶とお菓子をどうぞお召し上がりくださいませ」
「おお……紗国はおいしいものがたくさんあってよいな……まこと良い」
侍女に促され、ふぉっふぉっふぉと笑い声を響かせながら嬉しそうにケーキを口に運ぶ。
私と涼鱗もアイスティーをいただいて一息付いた。
喜紗が扉の向こうから現れて書類を運ばせている文官と話をしている。
「叔父上、どうかなされたか?」
「いえ、本日の議事録をと思いましてな」
「ああ、よろしく頼む」
喜紗は優雅に文官らしい振る舞いで皆に指示していく。
こういったことは叔父上に任せるのが一番なのだ。
「お待たせいたしました」
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「これは皆様お集まりで……私のような末端がいていい場所ではないですよね。診察したら出ますので……」
「いや、僑もいてくれ。そなたの力がいるやもしれん」
「え?」
父・波呂の言葉に僑が固まる。
「そうか……ならば僑も座るがいい……ああ、波呂の様子はどうだ」
「ええ、さすが父といったところですね、骨にも皮膚にも内臓にも異常はないようです……もう少し詳しく調べたいところですが。……ただ休養は必要かと……薬湯の用意を隅でさせていただいてもよろしいでしょうか?」
我は深く頷いた。
「もちろんだ……波呂、僑の言うことをきちんと聞けよ」
「はい、陛下」
波呂は綺麗サッパリして、先程のススだらけでくすんで萎びた姿ではない。
すでにパリッとしている。
着替えは長男が持参したらしい。
「で、結論からきかせてもらおう」
「はい、結論から申し上げます……約一名、生きておいでです」
「……なに……」
喜紗が勢いよく立ち上がり、波呂の近くまで歩いていった。
「それはもしや、先代の……兄の……お嫁様ということで?」
「時期的にそのようですな。こちらに渡られてから約19年ということで、現在36才だそうです。19年前といえば、先代の即位式の年と合致いたします」
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「叔父上……少し落ち着かれよ、とにかく話を聞かねば……」
「……そうですな……」
意気消沈した様子の喜紗はへたりと椅子に座った。
無理もない。
我が父は叔父上の目の前で魔力爆発を起こし霧散したのだ。
周りを巻き込まないかたちで。
それをただ見ているしかなかった叔父上は無念であっただろう。
我もそうだ。
父がもし、わたしのようにお嫁様を得ていたら……
あのような悲惨な最期を遂げずに、おそらく今も元気にいたはずだ。
いや待て……その場合……薫との邂逅が遅れていたということなのか……もしかしてなかったかもしれぬということか……
その想像にぞっとしながらも、波呂に続きを促した。
「しかし、こちらに来て以来一度も誰にも会わずに……ある場所に閉じ込められておるようで、正気ではないそうです。閉じ込めるよう指示したのは阿羅彦だそうですが……今までのように子を作らせるなどの狼藉は無かったようです」
「女性なのか?」
「いえ、男性のようです。阿羅国でお嫁様は男性の場合も女をあてがい子をなすよう促したようですが……阿羅彦にはもう……そのような意思はなかったようですな」
「……で……場所はどこなのだ……」
「それが……」
「何だ?」
波呂は一旦下を向いて、そしてまた顔を上げてまっすぐ我と喜紗を見やった。
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